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ただ一緒に笑っていたいから

第10話 - 限界

150

2023年10月21日

#恋愛

#青春恋愛

#一次創作

桜野はな

yuan

ちょっと顔上げて？

eto

あ、うん

あの後すぐに楽屋に戻り、 yuanくんが手当て？をしてくれてる

yuan

よいしょ、

eto

ひぅっ、

yuan

あ、冷たかった？

eto

ちょっとだけ、
あとくすぐったい、w

yuan

首弱いの？w

eto

うんw

yuan

とりあえず首のこれ、抑えててね？

eto

わかった

yuan

あ、でもそれじゃあ手が冷やせないか

eto

あ〜、まぁ大丈夫だよ
首だけでも

yuan

だーめっ

eto

え？

yuan

女の子なんだから、それに
せっかく綺麗な肌なのに、

eto

な、//

yuanくん、そんな恥ずかしいことサラッと言うの......？/

yuan

etoさん？
大丈夫？

eto

へっ、！？///

yuan

顔めっちゃ赤いけど......

yuan

もしかして熱とかある、？

eto

いや、大丈夫、！！

yuan

etoさんの大丈夫は信用ならないからなぁ、

eto

それみんなに言われる〜、

yuan

ふはっw

eto

私そんなに信用出来ない......？

yuan

うっ、/
ま、まぁあれだよ、

yuan

etoさんよく嘘ついて隠すからさ

eto

！

eto

...そんなことないけどなぁ、w

きっと、バレてる訳では無いのだろう

yuanくんはただ単に、私が体調を隠すことについて言っているんだ

そう分かってるのに、

少し、怖くなる、

yuan

いやいや、あるんだなぁこれが

eto

あはは、w

yuan

んっと、
そうだなぁ、首は包帯にするか、

yuan

そうすればできるもんね

eto

包帯！？
大袈裟じゃない！？

yuan

えぇ〜？

eto

えぇ〜？じゃないよ

yuan

だってちゃんと冷やさないと、ほんとに跡残っちゃうよ？

eto

......るの、？

yuan

え？ごめん、聞こえなかった

eto

...なんでyuanくんは、こんなにも私に優しくしてくれるの、？

私のためなんかで、誰かに怒ってくれて、私を守ってくれて、

どうしてそんなにも人に優しくできるのだろう

yuan

え？
優しくする理由？

eto

......は、

eto

あ、ごめんなんでもない、
忘れて、w

yuan

......あ、

eto

でもほんとに包帯は大袈裟だから、大丈夫だよw

yuan

そっか、

eto

うん

yuan

今......、

eto

ん？

yuan

今言うべきことなのかわかんないけど......、いや、本当は今じゃないんだろうけど、

yuan

1つだけ、聞いてもいい？

eto

うん？
いいけど....なに？

私がそう返事すると

yuanくんは真剣な顔つきで私の手を握り、

真っ直ぐな視線で見つめてくる

yuan

etoさんは、何を想っているの？

eto

え？

その質問はあまりにも予想外で

聞かれると思ってすらみなかった

私の想いへの疑問

eto

ちょっと待って、どういうこと？

yuan

......

yuan

時々、分からなくなるんだ

yuan

etoさんの気持ちが、言葉が、

yuan

etoさん自身のことが

eto

私自身のこと、？

yuan

たまにね、

yuan

......表面上は楽しそうに見えても、本当は苦しいんじゃないかって思えて、

yuan

すぐにそれは俺の勝手な想像だって、思ったよ、大丈夫だろうって

yuan

だけどそれが、
ただの想像じゃなくて、

yuan

本当なんだって、
ずっと心の片隅では思っちゃうんだ

yuan

だから今、聞かせて欲しい

yuan

etoさんのことを、教えて欲しい

eto

......

eto

私は私だよ

eto

他のなんでもない

eto

yuanくんから、
みんなから見た私が本当

eto

嘘も苦痛も無い

eto

私が苦しそうに見えたなら、きっと、

eto

ただ、疲れてただけ

eto

私も、yuanくんも、

eto

だから大丈夫

eto

大丈夫なんだよ

yuan

......ら、

eto

yuanくん、？

yuan

大丈夫だって、なんでもないって、そう言うんなら、

yuan

なんで、

yuan

......なんでそんな顔するんだよっ、

eto

何言って、

yuan

etoさんは、
etoさんを分かってない、

yuan

自分が今、
どういう顔をしているのかも、

yuan

自分が今、
どんな声音で喋っているのかも、

yuan

自分が今、
震えていることも、

yuan

全部全部、分かってないよ、

eto

そんなことない、

eto

私が1番、私のことをわかってる

eto

これまでの19年間、1番そばに居た自分自身のことを、

eto

私が理解してないって言うのなら、

eto

誰が、

eto

私のことを分かってくれるの、？

本当に自分を知らないなら、

どうして私は、 yuanくんへの気持ちにこんなにも怯えているの、？

どうして自分の心を、素直に言えないの、？

知らなかったら、怯えることなんてない、

知らなかったら、私の気持ちを貴方に打ち明けられる、そうじゃないの、？

yuan

じゃあetoさんは気づいてるの、？

yuan

今自分が、

yuan

瞳を揺らして、
声を震わせて、
眉を顰めて、

yuan

......泣いてることに、

yuan

気づいてるの、？

eto

な、に言って、

eto

！

そう言われて初めて気づいた

私が涙を流していること

私が震えていること

私の心が、

揺らいでいること

eto

な、んで、

yuan

etoさんが嘘をついているからだよ、

yuan

ずっと、ずっと、

yuan

心が壊れそうなのに、
崩れそうなのに、

yuan

俺達に嘘をついて、
造り笑顔を振りまいて、

yuan

本当はずっと、
苦しいんじゃない、？

yuan

でも何も打ち明けてくれなかった

yuan

俺達の前で1度も泣かずに過ごしてた

yuan

そんなに俺達は、
信用ならないかな、？

yuan

頼りなかったかな、？

どうしてだろう

アニメみたいにカッコよく言ってるわけじゃないのに、

握手会のあの一件の後で、別にいい雰囲気なわけでもないのに、

どうしてyuanくんの言葉1つ1つが、

私の心を揺さぶるんだろう、

わかんない、わかんない......、

わかりたく、ない......

もう、いいでしょ、？

本当に、限界なんだ、

だから、これ以上は......、

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