ガチャッ ガタンッ
夏月
夏月
俺は屋上に入るなり、扉を閉めて空を眺めた。
今日の天気は雲一つ無い快晴で、綺麗な空をしていた。
夏月
俺が中1の頃の担任だった女教師。
そして、当時優等生だった俺を狂わせたクラスの教師でもあった。
夏月
夏月
学校ではそれなりに立場を持っていた。
家には浮気を繰り返す母親に、中々仕事で早めに帰ってこれない父親がいて、散々な家庭環境だった。
俺からしたら、何であんな最低女から生まれてしまったのだろうと、何度も後悔した。
そんな俺のズタボロになった精神に、更に追い討ちをかけるよう、俺のクラスの不良共は俺に目を付けて集団リンチに遭わせた。
いくら「やめて」と言っても聞いてくれず
いくら「許して」と言っても終わってくれず
夏月
遂に俺は爆発し、反発してやり返した。
殴り返し、蹴り返し、口喧嘩でも返し
一日じゃなく、毎日喧嘩してやり返していった。
気付けば俺は不良に染まっていて、周りからは怖がれ嫌われの生活へと変わっていった。
夏月
夏月
夏月
夏月
夏月
今まではストレス発散として、いくら怪我したっていいと思いながら、学校以外の場所で喧嘩をしていた。
だがもう、そんなハメの外しすぎた喧嘩は出来ない。
夏月
夏月
ヤンキー座りしていた俺は、頭を下にして溜め息を吐いた。
ハメを外して狂ったように戦いたい。
だが、そんな状態で帰ってきた俺を、必ず二人は心配する。要らぬ心配をかけさせてしまう。
夏月
俺は屋上から、ゾムとショッピが見えないか眺め始めた。
さっき父親と一緒に三人で歩いているのを見たから。
夏月
夏月
夏月
俺は屋上の柵に寄りかかり、空を見上げて溜め息を吐いた。
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