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MOB
MOB
男性社員が笑顔で声をかけてきた。 俺は無意識に「いや、別に」と返す。
その瞬間、藐の視線を感じる
藐
なんか 、視線 が 痛い …
ちらっと横を見ると、 いつも通り冷たい顔で俺を見つめている。
でも、どこか……ちょっと険しいような……?
赮
藐は何も言わず、資料を手に持って椅子に座ってたけど、目線はずっと俺を追っていた。
MOB
赮
昼休みになり、社員たちは談笑している。
俺は男性社員と軽く冗談を交わしていた
藐
赮
振り返ると藐がいつものように冷たい目でみていた
赮
藐
そう言って 、その場を藐は離れていった
赮
藐
赮
資料室の狭い空間で、 暁は背を向けずに俺を見下ろすように立っている。
棚と机に囲まれて、逃げ場なんてほとんどない
赮
藐
低く、冷たく、いつもとは違う圧迫感を感じる
藐
藐は俺に近づいてくる
段々と距離なんか 無くなってしまいそうになるほど
赮
思わず後ろに下がると、 背中が机にぶつかって止まった。
逃げ場がない
てか 、なんでこうなったんだっけ … ?
昼休み、あの男性社員と話しただけだ。 仕事のことを確認して、ちょっと冗談を言っただけ。
別に普通の会話だったはず …
なのに、藐の目がチラチラ俺を追っていた。 いつもなら冷たいだけの視線なのに、 なんか……今日はちょっと違う気がした。
赮
そして、資料コピーをしていたら
藐
赮
赮
いつの間にか藐が隣に立っていた。
背後にぴたりと寄られて、逃げ場がなかった
赮
赮
すたすた …
藐
すたすた …
すたすた …
藐
赮
俺は資料室に逃げ込むように入った
赮
そう思ったけど、すぐドアが開き藐も入ってくる
赮
藐の目はさらに冷たく、 そしてどこか鋭く、俺を見つめている。
そして今に至ると …
赮
いや、意味わからん。なんで ?
なんで怒ってんの???
赮
藐
赮
指先が妙に敏感な場所に触れた気がして、 思わず小さく息を漏らす。
慌てて後ろに下がろうとしたけど、藐は無言で俺の動きを封じるように手を置いたまま。
赮
赮
声を上げると、藐は短く吐き捨てるように言った。
藐
赮
言葉はそれだけ。でもその冷たく低い声に、俺は胸をぎゅっと締め付けられた。
言葉以上の圧力。視線。距離。
赮
あ、あれ?藐は何も言わずに、 ただ無言で俺を見下ろしているだけなのに… 胸が、体が、勝手に反応してしまう。
赮
叫びたくても、声がかすれて出ない。 狭い資料室の中、俺と藐だけ。 無言の責めに、頭も体も思考停止寸前だった。
これは、演技のはずなのに……
あれから何分経ったのだろう?
狭い資料室の中、藐は俺の体にそっと触れてくる
肩、腕、腰。敏感なところに触れるたび、 胸の奥が跳ねて、息が荒くなる。
赮
逃げようと後ろに下がるけど、藐の手がしっかりと俺の腕を押さえて離さない。
藐
藐は無言。表情もほとんど変わらない。ただじっと、俺を見下ろして、手の位置を微調整してくる。
赮
敏感なところに触れられて、思わず全身がビクビクする。逃げようとしても、藐の腕がしっかり俺を抱え込んで、どこにも逃げられない。
藐
すると、突然、藐の手が止まった。
赮
息が荒く、胸がドクドクしているのに、触れられる感覚が消える。その代わりに、藐は無言でじっと俺を見下ろしていた。
顔が近い。
赮
藐
無言で見つめられるだけで、心臓が締め付けられる。
藐
赮
その時、藐が突然、無言で俺を抱き寄せた。
赮
思わず体が固まる。 肩に頭を押し付けられ、胸板に体を密着させられる。
赮
がたっがたっ …
逃げたくても、机や棚に囲まれて動けない
藐は無言。 ただじっと、俺を抱きしめたまま
赮
胸の奥がまだドキドキして、息が荒いまま。 でもその時、 藐の腕の圧がふっと消えた
赮
気づけば、藐はゆっくりと俺を抱き上げる腕を緩めて、距離をとっていた。
赮
深く息をつきながら、壁際に背をつける。 体はまだ熱く、心臓は暴走寸前
藐
藐は無言で、しばらく俺を見つめていた。 その瞳の冷たさの奥に、どこか熱が残っている気がして、胸の奥がざわつく。
赮
思わず小さく声をかける
でも、藐はほんのわずかに口角を緩めただけ
藐
すたすた …
ぱたん __
赮
俺の中の何かが切れた気がした
赮
赮
俺はしばらく資料室の壁に向かって声を荒げた
赮
資料室の扉を開けて、自分の席に戻る。 胸の奥はまだざわついているけど、今の気持ちは圧倒的に イライラ が勝っていた。
勝手に抱き寄せやがって……! 無言で、触れやがって……!
赮
席につき、パソコンを前にしても手が震える。 視線も胸も落ち着かないのに、口だけは文句を言いたくて仕方がない。
これが、藐の思う壺なのか……っ、絶対認めないけど。
赮
赮
家のドアを開けて足を踏み入れる。今日一日、胸の奥でざわつき続けたものが、まだ収まらない。
赮
ガチャ、
赮
廊下を進んだ瞬間、視線が止まった。
藐
藐が、もう帰ってきていた
ソファに腰かけてスマホをいじっているその姿。
何事も無かった風が余計にムカつく。
赮
殴りてぇ …
赮
無言の藐と、まだ落ち着かない自分
今日一日の出来事、資料室での突然のハグ、 無言で責められた時間……
すべてが胸の奥に残って
この感覚を抱えたまま、赮はリビングで座り直す。
明日も、 藐との距離感に振り回されるのは間違いない。
けれど、妙に心が躍るような気持ちも、 隠せないままだった。