「葉月」

8時過ぎの散らかった部屋にアラームの音が鳴り響く、もう何度目か忘れてしまった。

学校は確実に遅刻、まぁいつもの事だ。
行く気は起きないが仕方ない、行くしかないか、そう思いベッドから出る、そこから準備をして家を出たのは30分後の事だった。

誰も居ない校門を通り、教室のある3階まで階段を上る。
1時間目の終わり頃教室に入った。

嫌な笑を浮かべてやがる、いつもの事ながら本当に皮肉なやつだ

僕の席は1番後ろの窓側だ、席につこうと思いふと見ると見覚えのない顔がそこにはあった

この子は？、、と考えているとまたあの皮肉屋が口を開いた

…はぁ、

こいつは一言多い、どうにか出来ないのだろうか、と思いながらも納得をし席に着いた

後ろにいつもは無い人の気配
やっぱり落ち着かない、
少し気になり後ろに目を向けてみると
合ってしまった

数秒何も考えられなかった、
我に返った僕は焦って目を逸らし
急いで前を向いた
黒髪で根暗そうな女の子

その時僕は少し安心した。
僕と同じ匂いがした、

少しノートを書いたところでチャイムがなった。こんなに落ち着かなかった授業は今までになかった、そう思いながらもノートに続きを書こうと思いふと黒板を見ると文字は消えていた。

彼女は薄紫色のノートを僕の机に置きそのまま教室を出た。

ノートを書き終えた僕は彼女の物も一緒に机に入れてしまった。