俺には人の心の声がわかる。
でもそれを理解してくれる人は居ないんだ。
いつものようにあの人を探すんだ。
『ちゃんと育つのよ。』
あの人が言ったあの言葉。
親の居ない僕にとってあの言葉は
"魔法なんだ。"
うぉぬくん
"またイタズラしたのか。"
うぉぬくん
そんな独り言を呟きながら俺はまたあの人を探すんだ。
うぉぬくん
"いつになったら現れてくれるんだ"
そゆんちゃん
"誰と会うの?"
うぉぬくん
"い、いやその…,。"
そゆんちゃん
"あぁ。この前言ってた初恋の人?"
うぉぬくん
"うん。そうだよ。"
そゆんちゃん
(もしかして可愛い?
うぉぬくん
"とても可愛いよ。"
そゆんちゃん
(私と正反対?
うぉぬくん
"お前と正反対の俺のタイプさ。"
そゆんちゃん
"そ、そうなんだね…。"
そゆんちゃん
"どんな感じの人なの?"
うぉぬくん
"可愛いし賢い。それにとても正義感の強い人だ。"
そゆんちゃん
"じゃあ私と正反対ね。"
うぉぬくん
あぁ。
うぉぬくん
そう言いたかったけどそうは言えなかった。
うぉぬくん
あの子が俺の事を好きなの知っていたからだ。
うぉぬくん
"でも今はどうか分からない。"
そゆんちゃん
"そっか。"
そゆんちゃん
"もう行くね。"
ちゃん・〇〇
世の中は不公平だわ。
ちゃん・〇〇
"今日は裁判か。"
ちゃん・〇〇
そんなことを思いながら過ごす日々
〇〇おんま
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通話
14:00
ちゃん・〇〇
"おんま~~。どうしたの?"
〇〇おんま
"明日は国際弁護士の面接でしょ??"
ちゃん・〇〇
"うん。頑張るよ。"
〇〇おんま
"その前にちゃんと借金を返しなさいよっ。"
ちゃん・〇〇
"うん。わかってるよ。"
〇〇おんま
"頑張るのよ。"
ちゃん・〇〇
"あんにょん。"
〇〇おんま
"あんにょん。"
ちゃん・〇〇
ちゃん・〇〇
"はぁ。明日か…。"
面接当日。
ちゃん・〇〇
"失礼します。"
面接官
"ここに面接を受けに来たのは何故ですか?"
ちゃん・〇〇
"正直な話、ここの面接を受けようと思った同期はお金です。"
面接官
"ああ。そうですか。"
ちゃん・〇〇
"こちらをどうぞ。"
面接官
"これは?"
ちゃん・〇〇
"これはお金を惜しんで歯科医の人から無料で貰ったものです。"
ちゃん・〇〇
"お金はありませんが勉強も人並みに出来ますし。"
面接官
"とても正直に話してくださって関心しました"
面接官
"とでも言うと思いましたかっ!?"
面接官
"実に度胸のある方ですね。"
面接官
"高校中退とありますがこれは……?"
ちゃん・〇〇
"話したら採用してくださいますか"
面接官
"インパクトがあれば良いでしょう"
ちゃん・〇〇
"インパクトか…。十分ありますよ"
ちゃん・〇〇
"これは20年前の話です。"
ちゃん・〇〇
私は普通の学生だった。
ちゃん・〇〇
そして私には1番の友達が居た。
ちゃん・〇〇
しよんだ。
ちゃん・〇〇
しよんは可愛くて勉強も出来る鼻に着く子だった。
ちゃん・〇〇
だけどある日その子の秘密を見てしまったのだ…。
ちゃん・〇〇
それはテストのカンニングだった。
ちゃん・〇〇
だからその時は学年10位だった子が1位になった。
ちゃん・〇〇
で大事なのはここじゃない。
ちゃん・〇〇
その後が問題だったのだ。
ちゃん・〇〇
それはその子の誕生日パーティーのときのこと。
ちゃん・〇〇
私たちは花火をして楽しんでいた。
ちゃん・〇〇
すると、ある1人の女の子がしよんの目に花火を当てたのだ。
ちゃん・〇〇
すぐに病院に連れて行った。
ちゃん・〇〇
何とか一命を取り留めた物の犯人の容疑者は私となってしまった。
ちゃん・〇〇
私は何度も否定した。でも信じてもらえなかったのだ。
ちゃん・〇〇
しかも、しよんのお父さんは学校の教育委員会会長。
ちゃん・〇〇
おかげで私は高校を中退させられたわけだ。
ちゃん・〇〇
"どうです?インパクトあったでしょ??"
面接官
"まあ、結果は後日連絡します,"
ちゃん・〇〇
こうして私の地獄は始まったのだ