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朝
やわらかい日差しが、カーテン越しに差し込んでくる
麗央はもぞもぞと身じろぎして──すぐに眉を寄せた
麗央
腰、太もも、首筋
あちこちが熱を持ったようにじんわり痛くて、昨日の夜のことをすぐに思い出す
麗央
隣にいるはずの温もりが、そこになかった
冷たくなったシーツに触れて、ふるっと肩が震える
(……どこ、行ったの……)
朔矢がいない。それだけで、不安がぶわっと押し寄せてきて、
麗央はほとんど寝ぼけたまま、ベッドから起き上がる
足元がふらつく。腰も痛い
それでも我慢できなくて、パジャマのまま、ふらふらとリビングに向かう
麗央
目には涙が滲んでいて、声がかすれている
リビングのドアが開くと、そこにはちょうど朝ごはんの支度をしていた朔矢の後ろ姿があって
朔矢
麗央
泣きながら駆け寄ってきた麗央が、朔矢の背中にぎゅっとしがみつく
そのまま足の力が抜けて、へたりこみそうになるのを、朔矢が慌てて支えた
朔矢
麗央
朔矢
朔矢は苦笑しながらも、しっかり抱きしめて、そっと頭を撫でる
朔矢
麗央
麗央はぐすぐすと鼻を鳴らしながら、ぎゅっとしがみついたまま、さっきまでの不安を少しずつ落ち着けていく
(……やっぱり、さくやの隣がいちばん、安心する……)
ぎゅっとしがみついたまま、麗央はそっと顔を上げる
目の端にはまだ涙の跡が残っていて、かすれた声でぽつりとこぼした
麗央
朔矢は一瞬きょとんとしてから、すぐにやれやれと肩をすくめた
朔矢
そう言いながらも、腰を屈めて腕を差し出す
麗央は素直にそこに身体を預け、ふわっと持ち上げられた
麗央
しがみつくようにして首元に顔を埋めると、あたたかな体温と、穏やかな鼓動が伝わってくる
朔矢
麗央
朔矢
リビングのソファまでゆっくり運んで座ると、麗央は朔矢の膝の上に丸く収まって、まだふるふるとした声で呟いた
麗央
朔矢
朔矢は肩越しに視線を落とし、軽く鼻先をこつんと麗央のおでこに当てた
朔矢
麗央
そのまま麗央は目を閉じて、朔矢の胸にほわんと溶けていく
カーテン越しの朝の光はやさしく、リビングは静かであたたかかった
ほんの少し、遅い朝が、ゆっくり始まっていく
ふわふわと朔矢に抱かれたまま、麗央が少しうとうとしはじめたころ――
リビングのドアが、コツコツと軽いノック音を立てて開いた
蓮
龍牙
先に顔を見せたのは蓮と龍牙
そのすぐ後ろから、静かな足音で零斗も入ってくる
零斗
麗央
麗央は膝の上で半分まどろんだまま、3人に向かってふにゃっと手を振る
朔矢
朔矢がぼやくように言うと、龍牙が「はいはい」と軽く手を上げてソファに腰掛けた
龍牙
蓮
蓮もにやっと笑いながら隣に座る
その様子を無言で見ていた零斗が、ふと――麗央の首筋に視線を落とした
零斗
(……それ、キスマークだろ……)
淡く、けれどはっきりと浮かぶ跡
昨日にはなかったものが、くっきりと、朔矢の腕の中にいる麗央の肌に刻まれている
零斗の眉が、わずかに寄った
零斗
低く落ち着いた声で、静かに呟く
零斗
その一言に、空気がすっと張った
朔矢が一瞬だけ目線を動かす。蓮と龍牙も思わず黙り込んだ
朔矢
零斗
零斗は視線を逸らさず、じっと麗央を見ている
麗央は少し遅れて、キスマークの存在に気づき、目をまるくした
麗央
朔矢
朔矢が穏やかに尋ねると、麗央はふるふると首を横に振る
麗央
その様子に、零斗の胸の奥がずくっと痛んだ
(……俺には、まだ……)
ふっと目を伏せると、髪の影で表情を隠す
零斗
そのひと言は、拗ねと、嫉妬と、自分でもどうにもできない気持ちの全部だった
麗央
麗央がそっと名前を呼ぶと、零斗は短くため息を吐いて、小さく微笑んだ
零斗
そう言って、麗央の頭を一度だけ撫でると、何も言わずにソファの反対側に腰を下ろした
空気は少し静かになって、けれどピリつくことはなく、朝の光がまだ、やさしく部屋を包んでいた
朝ごはんを食べ終えたあと、リビングにはゆったりとした時間が流れていた
蓮と龍牙はキッチンで片づけをしながら軽く言い合いをしていて、朔矢はその隙にコーヒーを淹れている
麗央は毛布を肩にかけたまま、ソファでぼんやりと座っていた
でも視線は――静かにスマホをいじっている零斗のほうへ
(……零斗、さっき……ちょっと怒ってた、よね)
怒鳴ったり、睨んだりはしない
でも目が少しだけ寂しそうで、口元が引き結ばれていて――
麗央はそっと隣に移動し、零斗の隣にちょこんと腰を下ろした
麗央
零斗
返事は軽い。でも、顔は見ない
麗央
零斗
麗央
麗央の声が小さくなる
零斗はそこでようやく、ふと視線を向けてきた
けれどその目に怒気はなく、むしろ――どこか、落ち着いた優しさすらあった
零斗
麗央
零斗
零斗はスマホを膝の上に置き、少しだけ身を乗り出す
零斗
麗央
零斗
ぽつりと告げられたその声に、麗央の胸がきゅっと鳴る
ふざけてるわけじゃない
本気で、そう思ってる声だった
零斗
少しだけ意地悪に笑って、零斗がそっと麗央の顎を取る
零斗
麗央
心臓が跳ねた
零斗の目は変わらず静かで、でも底にある熱は隠れていない
零斗
麗央
零斗
零斗はそれ以上追及せず、にこっと微笑んで立ち上がる
何もなかったように、飲みかけの水を取りに行ってしまった
けれど麗央は――その場に取り残されたまま、耳まで真っ赤になっていた
(……なにあれ……ずるい……)
そのことが、胸の奥でずっと、熱く残っていた
♡2000いってなかったけど、あげちゃう笑
みんなに相談というか、リクエストを募集するね
次ぐらいで零斗が嫉妬から麗央とヤる展開にもっていこうと思ってるんだけど、
その時にヤってほしいプレイとかあったらコメントしてって!
応えられる範囲で応えるから👍
よろしく🙇♀️
あと、♡とコメントがやる気につながるのでお願いします🤲
コメント
33件
チキショーチキチキショー 見るの遅くてリクエスト できなかった!(<・-・>), 他の時にでいいんで、できたら ほうちとか…。零央くん 可愛そうだけど‥それが私の性癖 だからな-…お願いします! 出来たらで良いんで!🙇♀️ 後明日(8月6日)鬼滅の映画見に行く事になった! 楽しみ~!(* ´ ▽ ` *)ノ
(* ̄ii ̄)ハナジブォォォ
持ってる表現力を生かしまくってるのが最高に好き。 めっちゃ分かりやすくておもしろい💕