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【ちび女神達と】

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【ちび女神達と】

66 - 【二つのゴロゴロ空から落ちる(序章)】

♥

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2023年06月24日

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夜朧地方・夜朧城

読者さん

かなり強い雨だな……

窓につく水滴は激しく叩きつける

バケツをひっくり返す……なんて生ぬるい

滝の真下にいるみたいな感じ

読者さん

どれどれ?

読者さん

……

読者さん

……

読者さん

……

読者さん

うわっ!?

今の状況を確かめようとスマホの雨雲レーダーを確認するも

画面に映し出されたのは……

強く降るエリアで埋め尽くされる夜朧

読者さん

大きくて強い雨雲が夜朧を覆ってる

読者さん

一時間後に

読者さん

五時間後……

読者さん

……

読者さん

……

読者さん

……

読者さん

ダメだ!!

読者さん

次から次へと雷雲が燎煉山から送られてくる

時間のバーをいくら動かしても

次から次へと押し寄せる

雷雲は寄り添う

聖奈

いわゆる線状降水帯ですね

聖奈

本来であれば南からの暖かい風の供給を受け

聖奈

燎煉山から東へ発達した降水帯は時雨へ直撃します

聖奈

どういう原理で反対である夜朧地方まで線状降水帯できるかは不明ですが……

聖奈

まぁ……

聖奈

そういう土地柄なのでしょうね

聖奈

……

聖奈

……

聖奈

……

聖奈

夜朧の土地は正の電化がたっぷりとが溜まってるらしいので

聖奈は何気なくそういった

その声色は夜朧を愛おしく思うも

どこかやっぱり晴れを望むのか寂しげで

読者さん

うわっ!?

読者さん

光ったぁあっ!?

彼女が窓に触れ外を見た瞬間

鋭い稲光

激しい雷鳴

聖奈

このようにたくさん雷が落ちますよ

読者さん

うへぇ……

読者さん

不便じゃない?

読者さん

ずっと雷とかさ

読者さん

うるさいし眩しいし……

聖奈

住めば都と言いますよ?

聖奈

私達にとっては子守唄みたいなものです

読者さん

随分とロックな子守唄なことで

読者さん

こんなんで寝れるのかぁ?

読者さん

まぁ……

読者さん

カエルの鳴き声とかでは寝れるけどさぁ

読者さん

限度ってあるでしょうよ……

また激しく光っては一発ゴロゴロ

泥を落とすために洗っているクルミはザルの中で……

ゴロゴロと転がり音がなる

読者さん

さてと

読者さん

こんなものかな

読者さん

クルミの泥落としは

聖奈

そうですね

聖奈

充分泥がとれたら

聖奈

ここに新聞紙を敷いておきましたので乾燥させましょう

読者さん

さすがにこの天気じゃ日干しは……

聖奈

無理でしょうね

聖奈

どこからどう見ても

読者さん

ですよね~

読者さん

乾くどころか濡れっぱなしだわ

聖奈

と言いつつも……

読者さん

ん?

聖奈

私のお城は天音様の家にだって繋がってますよ?

聖奈

それはもう暑くて日差しの強いと言ったらありはしないほどに

意味深なことを……

だが思い返せばそうだ

どこにでもいける扉

読者さん

あっ……そうかぁ!!

読者さん

ほぼ雨が降らない常夏の地方にお邪魔して干させてもらえば

聖奈

ものの数時間で乾燥した胡桃ができますね

読者さん

じゃあ早速……

読者さん

あばっ!?

背中にパチンと軽い音

痛くはないがびっくりしてのけぞる

一体何だ!?

聖奈

横着はだめですよ

聖奈

こういうのはゆっくりと乾かすものです

聖奈

物作りの醍醐味なのですから

指先から静電気を飛ばしてきたようだ

その表情はどこか嬉しげ

同一の存在だけど某誰かさんに似てる

読者さん

明日には乾きますかねぇ?

聖奈

もちろんですよ

読者さん

聖奈さんがそう言うなら間違いはないな

聖奈

そうですよ!!

聖奈

さて……あとは自由時間です

読者さん

やったぁ!!

読者さん

ゆっくりできるぞぅ!!

読者さん

こんな土砂降りじゃ外には出られないけど

聖奈

ふふっ!!

聖奈

雨降りの家の中も良いものですよ

読者さん

雨音って落ち着くよな

読者さん

この降り方の音は全くそうじゃないけど……

読者さん

ふぃ~……

聖奈

疲れたでしょう?

聖奈

今日のお手伝いお疲れさまでした

読者さん

お疲れさま〜

聖奈

さて……お待ちかね

聖奈

と言いたいところですが

聖奈

お給金をお出ししたいのは山々なのですけれど

聖奈

智美様が前払いでたくさんこの前あげたとのことで

聖奈

私からは甘やかさずに渡すな……との伝達

聖奈

はわわ……

読者さん

マジかよ……

まぁ……考えればお金をもらうような働きっぷりでもない

若干疲れたが

散歩しながら川岸でクルミを拾うだけだ

聖奈

なんだか申し訳ないです

聖奈

ごめんなさい

読者さん

いやぁ……良いんですよ

聖奈

余談ですけど

聖奈

静電気を一撃食らわせておくのも智美様からのご依頼です

読者さん

は?

読者さん

なにそれ?

聖奈

恨まないでくださいね

聖奈

どんな驚き方をしてたか教えて下さいとのことですから

読者さん

智美さんらしいよぉっ!!

智美

呼んだ?

読者さん

呼んでなぁいっ!!

便利な扉からヒョイッとニヤニヤした顔を覗かせる彼女

賑やかな日常は……

雷鳴のごとし

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