幸せで幸せで堪らなくて

俺らはナイトレイブンカレッジを卒業した。

ジャックくんはスポーツ選手で

家でもマジフトの練習ばかりしている

一方俺は

サラリーマンをしている

別に派手な仕事ではないし

給料は他の場所よりそこそこ良い

俺は今日絶対にデートをしたくて

いつもより遅く働いていたし

いつもより頑張っていた

ジャックくんは普段から帰る時間が遅くて

早くて12時、遅くて深夜2時だ

デートはもう、1ヶ月もしてない

勿論夜の方も

この子は理由までも可愛い

そういう所も

愛しい

少しだけ潤ってる唇に

ちょんと唇を当て

優しいキスを送った

心がとても

愛で満たされた

今日の昼食は

キャベツとハムの混ざったレタス

夏野菜のポトフ

だし巻き玉子

きっと甘い方が

ジャックくんの好みなんだろう

俺はジャックくんの料理なら

全部好きだから

全部美味しいから

全然甘くてもいい

2人で急いでお揃いの服に着替える

腰に上着を巻いて、サングラスを胸にかける

ジャックくんは左にイヤリング

俺は右にイヤリング

そして

互いのイニシャルが入ったネックレスを付ける

これでお揃いの服の完成だ

そう言って魚を見ながら

目を輝かせる23歳ジャック・ハウル

君の方が俺は

よっぽど可愛いと思うけど

耳をピン。と立てて

パタパタと尻尾を振る

少し手を当ててやると

尻尾をもっとぶんぶん振る

可愛くて顔を抑えてしまった

前は少し恥じらってたものの

最近慣れ始めたのか、恋人繋ぎでは恥ずかしがらなくなった

ちょっと残念だ

レジへ行く際に後ろをちらっと見る

俺の方を見てもじもじしてる

早く手でも繋ぎたいのだろうか

どのような理由であっても

この狼は最高級に可愛い

夜のお誘いも付けて

君と幸せな時間を過ごす

また手を繋いで

変わらない道を歩く

そんな小さな事も

俺にとっては大きな幸せなんだ