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紅優
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紅優
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境界局本部。
地下第五封印区画事件から三日。
表向きには。
「封印術式の一時的な不安定化」
それだけが発表された。
一般市民には何も知らされていない。
ニュースでも大きく扱われることはなく。
いつものように残滓災害の報道だけが流れていた。
しかし。
境界局内部では違った。
「黒核反応記録」
「第五封印区画」
「第十二席候補との同期」
全てが最高機密として保存されていた。
境界局本部。
十二席専用会議室。
十二人の席。
そして。
一つだけ空席。
第十二席の席。
颯は、その部屋の端に立っていた。
まだ座る資格はない。
白狐 颯
目を閉じる。
あの日の声が蘇る。
────境界。
────まだ、思い出せないか
「颯」
声に振り向く。
そこには風雅がいた。
緑龍 風雅《白夜》
颯は少し迷ってから頷く。
白狐 颯
白狐 颯
風雅は少しだけ目を伏せる。
緑龍 風雅《白夜》
その反応。
颯は気付いた。
白狐 颯
短い沈黙。
しかし。
風雅は答えなかった。
緑龍 風雅《白夜》
その言葉に、颯は少し驚く。
風雅が隠し事をしているようには見えなかった。
同時刻。
解析室。
怜が大量のデータを確認していた。
愛水 怜《無刻》
画面には颯のデータ。
適合値。
測定不能。
さらに。
黒核との同期率。
通常なら有り得ない数値。
天音が後ろから見る。
桃園 天音《灯火》
桃園 天音《灯火》
怜は少し考える。
愛水 怜《無刻》
愛水 怜《無刻》
愛水 怜《無刻》
言葉を止める。
愛水 怜《無刻》
訓練場。
颯は一人で刀を振っていた。
第一剣技。
《断歩》。
踏み込み。
斬撃。
だが。
ジジッ……
足元に黒いノイズ。
颯はすぐ止まる。
白狐 颯
第一接続。
《透過》。
教会が薄れる。
身体が世界から少しだけずれる。
しかし。
完全ではない。
「やっぱり制御はできないないな」
振り向く。
琥珀が立っていた。
龍樹 琥珀《葬列》
颯は苦笑する。
白狐 颯
琥珀は刀を見る。
龍樹 琥珀《葬列》
龍樹 琥珀《葬列》
颯は黙る。
図星だったから。
龍樹 琥珀《葬列》
龍樹 琥珀《葬列》
龍樹 琥珀《葬列》
颯を見る。
龍樹 琥珀《葬列》
龍樹 琥珀《葬列》
颯は少しだけ握る力を強める。
その頃。
凛と陸は、黒核の調査を続けていた。
紫苑 陸《虚路》
黒巌 凛《灰霞》
陸は首を傾げる。
紫苑 陸《虚路》
凛は目を細める。
黒巌 凛《灰霞》
黒巌 凛《灰霞》
黒巌 凛《灰霞》
二人は顔を見合わせる。
まだ答えは出ない。
ただ。
黒核。
颯。
そして、あの存在。
全てが繋がっている。
夕方。
十二席会議室。
局員もいない。
十二人の場所。
風雅が口を開く。
緑龍 風雅《白夜》
緑龍 風雅《白夜》
颯は顔を上げる。
緑龍 風雅《白夜》
緑龍 風雅《白夜》
はっきりとした言葉。
颯は頷く。
白狐 颯
琥珀が笑う。
龍樹 琥珀《葬列》
まだ。
その呼び方。
「新人」。
しかし。
以前とは少し違う。
そこには認め始めた者の響きがあった。
風雅は最後に言う。
緑龍 風雅《白夜》
緑龍 風雅《白夜》
緑龍 風雅《白夜》
颯は小さく頷く。
まだ空席の第十二席。
その席へ向かう道は。
始まったばかりだった。
そして地下深く。
誰もいない第五封印区画。
黒核は静かに鼓動を続ける。
ドクン。
ドクン。
暗闇の中。
あの声が、再び響く。
「境界。」
「もうすぐ……始まる。」
コメント
3件
何がもうすぎに始まるのかがめっちゃ気になる!今回も面白かったです!続き待ってます!書くの頑張ってください!
あおいです🌷 第37話、読み終えました。あの事件の後、それぞれが静かに動き始める……この「嵐の前の静けさ」みたいな空気感、すごく好きです。特に風雅さんが「今はまだその時じゃない」と隠し事をする場面と、琥珀さんの「剣握ってる時まで迷うな」という言葉が胸に残りました。颯くんの成長が少しずつ見えてきて、第十二席への道のりが楽しみです。黒核の最後の鼓動も気になる……続きをゆっくり待ってますね🤍