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海翔
優羽先輩！
優羽
ん？どうしたの？
海翔
今日の部活の時
海翔
怜央先輩と何話してたんですか？
優羽
（海翔は私と同じ吹奏楽部の後輩で、怜央先輩は私のパートのパートリーダーの先輩）
優羽
何で？？
海翔
いや、何か優羽先輩が凄い恥ずかしそうにしてたんで
海翔
気になったんです
優羽
（！？）
優羽
（告白されたなんて言えないよ…）
海翔
せんぱーい？
優羽
あ、ごめんね、実は…
優羽
（どうしよう、なんて言おう）
優羽
先輩が、恋愛相談してきて
優羽
その話を聞いてたんだ
海翔
！！
海翔
怜央先輩好きな人いるんですか！？
優羽
う、うん
優羽
（嘘ではない、よね？）
海翔
そうなんですね…
優羽
うん
海翔
ちなみにですけど、優羽先輩は好きな人いるんですか？
優羽
え！？
海翔
そういう話あんまり聞かないですけど…
優羽
（どうしよう、何て答えたらいいの！？）
優羽
（私の好きなのは）
優羽
（海翔くんなのに…）
優羽
優羽
どっちだと思う？
海翔
えっ？
優羽
海翔くんはいると思う？
海翔
どうでしょうね…
優羽
（どうしよう、告白なんて出来ないよ…）
海翔
僕的には、先輩は怜央先輩のことが好きなのかなって感じてます。
優羽
え！？
優羽
怜央先輩！？
海翔
いつも仲良いじゃないですか。
優羽
いや、それは…
海翔
それとも他にいるんですか？
優羽
えっと…
海翔
教えられませんか？
優羽
うん…ごめんね。
海翔
僕も急に聞いちゃったので気にしないでください！
優羽
ありがとう…
怜央先輩と優羽のチャット
怜央
優羽？
優羽
は、はい
怜央
今日の返事、考えてくれた？
優羽
あっ…
怜央
俺、本気でお前のこと好きなんだよ
優羽
、はい
怜央
だから
怜央
俺を好きになって
優羽
…そんな、すぐには考えられないです
怜央
そうか…
優羽
もう少し、考えさせてください…
怜央
分かった、ごめんな
優羽
はい
優羽
では失礼します
怜央
おう
優羽の部屋
優羽
（はぁぁ…）
優羽
（私、どうしたらいいのかな…）
優羽
（告白なんて出来ない、でも、怜央先輩の告白を断るにも理由が必要だし…）
優羽
（好きじゃないって訳でもないけど、怜央先輩は先輩だし）
優羽
（恋愛感情を持てる相手じゃないんだよね…）
優羽
（明日、また改めて話してみよう）
次の日
優羽
おはようございます
怜央
おう、おはよう
優羽
あの、
怜央
昨日の話か？
優羽
…はい
怜央
…ここじゃない所で話すか
優羽
はい…
音楽室廊下
怜央
で、考えてくれたってことでいいか？
優羽
はい、そうです
怜央
…その目だと…
優羽
え？
怜央
いや、何でもない。
怜央
で、優羽の中ではどう決着が着いたんだ？
優羽
私、やっぱり好きな人がいるんです。
優羽
怜央先輩のことは好きだけど、やっぱり頼れる先輩っていうイメージが強くて…
怜央
…………
優羽
恋愛感情は持てないと思うんです。
優羽
だからごめんなさい…
怜央
…そうか
優羽
はい…
怜央
優羽が好きなやつと結ばれることを祈ってるよ
優羽
…え？
怜央
あー、いや…
怜央
出来ることなら優羽を俺のものにしたかったけど
怜央
出来ないなら、優羽が幸せになってくれることが
怜央
俺にとっても幸せだから
優羽
怜央先輩…
怜央
だから、頑張れよ。
優羽
…っ、はい！ありがとうございます！
怜央
おう
優羽が走って戻っていく
怜央
…あんなに真っ直ぐに恋をしてる目、久しぶりに見たな…
その日の帰り道
優羽
（はぁ…）
海翔
先輩？どうしたんですか？
優羽
えっ！？
優羽
海翔くん！？
海翔
ため息ばっかりだと、幸せが逃げちゃいますよ？
優羽
…うん、そうかもね
海翔
優羽先輩、笑ってください
優羽
えっ…
海翔
いつもニコニコしてるのが、優羽先輩だと思いますよ？
優羽
…ありがとう。でも、私は…
海翔
僕で良ければ相談乗りますから
海翔
話してください
優羽
うーん…
海翔
…昨日の、怜央先輩の話ですか？
優羽
えっ…
海翔
今日も話してましたよね。
海翔
優羽先輩、もしかして
海翔
本当に怜央先輩のこと好きなんですか？
優羽
…違うよ
海翔
えっ…
優羽
私、好きな人がいるの
海翔
…誰ですか？
優羽
聞いたら海翔くん、私のこと嫌になっちゃうかもしれないから
海翔
ならないですよ
優羽
でも…
海翔
僕は、先輩の好きな人が誰でも態度変えないって約束します
優羽
うん…
海翔
そしたら、教えてくれますか？
優羽
…分かった、教えるよ
海翔
…待ってますから、好きなタイミングで言ってください
優羽
…
優羽
……
優羽
………
優羽
（そろそろ、言わなきゃ）
優羽
…好き、です
海翔
…え？
優羽
私、海翔くんのことが好き
海翔
…っ！！
優羽
ごめんね、急にこんなこと言って…
海翔
…あの、それは本当のことですよね？
優羽
うん、本当
優羽
本当に、私、海翔くんのこと…
海翔
待っ、待ってください！
優羽
…え？
海翔
ちょっと、待ってください
優羽
うん…
海翔はキョロキョロと周りを見た
海翔
その、ですね
優羽
うん…？
海翔
えっと
海翔
海翔
僕も、優羽先輩のことが
海翔
好き、なんです
優羽
っ！？
海翔
優羽先輩のこと、ずっとずっと好きだったんです！
優羽
う、そ…
海翔
嘘じゃないですよ？
海翔
だから、僕でいいなら
海翔
付き合ってもらえますか？
優羽
…うん、喜んで
海翔はにっこりと笑って、優羽を抱きしめた。
海翔
大好きです、先輩。これからもずっと。
優羽
うん、私も、大好き…
海翔
先輩可愛い♡♡
優羽
ちょっ！？
優羽
（凄い、海翔くんが近い…ドキドキするよ…）
優羽
ち、近いよ？
海翔
…嫌ですか？
優羽
や、別に嫌とかじゃ…
海翔
じゃあいいじゃないですか
海翔
…好き
優羽
…っ
海翔
こっち向いて？
優羽
やぁ、恥ずかしいって…
海翔
誰もいませんよ？
優羽
でも…
海翔
先輩が告白してくれたんですよ？
海翔
僕、もう容赦しませんから
優羽
えっ…
優羽
きゃっ！？
海翔
好き。大好き。
繰り返し「好き」と言いながら、海翔は優羽の首元に軽く口付けした。
優羽
海翔くん…
海翔
はい？
優羽
わ、私も、海翔くんのこと、好き…
海翔
…っ
海翔
分かってますよ、先輩
海翔
もう二度と、離しませんからね
優羽
…うんっ
優羽
ずっと一緒だよ
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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