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ボクの名前は誰も知らない 7

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ボクの名前は誰も知らない 7

1 - ボクの名前は誰も知らない 7

♥

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2018年11月14日

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ルイ

(またお父さんの話…)

ルイ

(お父さん、本当はやってないのに…)

父親

ルイ!

父親

そんなニュース、見るんじゃない

ルイ

お父さん…

ルイ

ねぇ、お父さんは本当にやってないんだよね ?

父親

何回も言っているだろう

父親

父さんは何もやっていない

父親

同期の木村って奴にハメられたんだ

ルイ

うん…

ハルト

ただいまー!

父親

おかえり、ハルト

ハルト

ねぇ、今日も学校でみんなに悪口言われたよ

ハルト

お前の父親は犯罪者なんだって

ハルト

横領したんだって

ルイ

ハルト…

ハルト

ねぇ、横領ってなに?

父親

お前はまだ知らなくていいことだ、ハルト

ハルト

でも、もうこんな生活嫌だよ

ルイ

僕も…

父親

うーん…

父親

ごめんな、こんな父さんで

父親

父親

よし!

父親

決めた!

父親

明日、ピクニックに行かないか?

ルイ

ピクニック?

ルイ

何で急に…

ハルト

やったー!!

ハルト

どこ行くの!?

父親

この近くに森があるだろう

父親

そこに行こう

ハルト

やったー!

ルイ

(まぁでも、学校行かなくて済むなら、結構楽だな)

ルイ

楽しみにしてるね

父親

おう!

父親

ちょっと父さんはホームセンターに行ってこようと思うが、何か欲しいものはあるか?

ルイ

え…

ルイ

(何で急に…そんなにお金も持ってないのに…)

ルイ

でも、外にいっぱいテレビの人がいるよ

ルイ

大丈夫?

父親

あー

父親

まだ居るか

父親

まぁ、何とかするよ

父親

じゃあ、行ってくる

ハルト

行ってらっしゃーい

そう言ってお父さんは外に出た。

記者

佐倉さん!

記者

今からどこに出かけるんですか?

父親

ちょっとホームセンターに行ってくるだけですよ

記者

逃げるんですか!

父親

出かけるだけです

父親

戻ってきますよ

記者

本当ですか!

記者

同行させて頂きます

父親

やめてください

父親

迷惑です

記者

貴方のした事の方がよっぽど迷惑でしょう!

外から聞きたくもない雑音が聞こえてくる。

でも、しばらくしたらまた静かになった。

20分後

記者

帰ってきたぞー!

記者

佐倉さん、ホームセンターで何を買ってきたんですか!

父親

生活で使う日用品です

記者

具体的に何を!

父親

何でもいいでしょう

記者

何か言えない物でも買ったんですか!

父親

はぁ…

ガチャ ドアを開けてお父さんが帰ってくる

記者

逃げるんですか!

ハルト

お父さん…

ハルト

大丈夫?

父親

あぁ、大丈夫だ

そう言ってお父さんは笑顔を浮かべたけど、

明らかに出ていく時よりも疲れた顔をしている。

父親

そうだ、結局出ていく前に欲しいもの聞き忘れたから

父親

はい、念の為明日ピクニックだし

父親

クッキー買ってきたぞ

ハルト

おー!

ルイ

ありがとう、お父さん

父親

おう

父親

それじゃあもう明日に備えて寝なさい

ハルト

はーい

次の日 5:06

ルイ

おはよう

父親

おはよう、ルイ

ルイ

まだハルトは寝てるね

父親

そうだな、もう起こしてくれるか

ルイ

え、もう?

ルイ

早くない?

父親

早いうちに出たいんだ

ルイ

あ、記者さん達に見つかったら色々言われるから?

父親

ああ

ルイ

分かった

ルイ

ハルト〜

ルイ

起きて〜

ハルト

・・・ん

ハルト

・・・うーん

ハルト

おはよ

ハルト

今何時?

ルイ

朝の5時

ハルト

え!

ハルト

早くない?

ルイ

早いうちに家を出たいんだって

ハルト

あ、そうだ今日ピクニックだった

ルイ

忘れてたの?

ハルト

寝ぼけてたからね

ルイ

そっか

父親

お、ハルト、起きたか

ハルト

うん、おはよう

父親

早速だが、準備してもう出るぞ

ルイ

はーい

5:34

父親

よし、もう出られるか

ルイ

うん

父親

じゃあ行くぞ

ハルト

はーい!

ハルト

楽しみ〜

まだ朝早いからか、記者の人は少ししか居なかった。

相変わらずいっぱい質問されたけど、なんとか振り切った。

6:08

父親

よーし、着いたぞ!

ハルト

いえーい!

ルイ

やったー!

ルイ

ねぇ、今から何するの?

父親

この森の中を探検だ!

ハルト

わーい!

ハルト

探検だー!

ルイ

いえーい!

10:01

ハルト

あー、疲れた〜

父親

楽しかったな

ルイ

うん

ルイ

(こんなに楽しかったのは久しぶりだな…)

父親

ちょっと休憩するか

ルイ

そうだね

11:36

ハルト

お腹空いた〜!

父親

お、そう言うと思って…

父親

じゃーん!

父親

サンドイッチ作ってきたぞ〜!

ルイ

おー!

ルイ

珍しいね、お父さんが料理なんて

父親

たまにはこういうのもいいかなと思ったんだ

ハルト

ありがと〜

サンドイッチは不格好で、味も薄かったけど、

なぜか美味しく感じた。

ルイ

美味しいね、このサンドイッチ

ハルト

味薄いけどね

父親

ごめんな

父親

でも美味いな

ルイ

自分で言う?

父親

ははっ

ルイ

(久しぶりにお父さんの笑顔を見た)

ルイ

(キラキラしてるな…)

父親

うん?

父親

ルイ、どうした?

父親

お父さんの顔をじーっと見つめて

ルイ

ん?

ルイ

あ、いや

ルイ

何でもないよ

父親

それならいいんだが

1:33

ハルト

お腹空いた〜

ルイ

さっき食べたばっかじゃん

ハルト

えー

ハルト

さっきって言ってももう2時間前だよ

ルイ

“まだ”2時間前だよ

ハルト

えー

父親

はいはい

父親

クッキー食べるか?

ハルト

食べる〜

ハルト

ルイにはあげないもんね〜

ルイ

何で

ハルト

だって“まだ”2時間前なんでしょ?

ハルト

お腹すいてないんじゃないの?

ルイ

・・・ハルト嫌い

ハルト

何で!

父親

おいおい、そんなところで喧嘩するなよ

ルイ

はーい

ハルト

ハルト

やっぱり“仕方がないから”クッキーあげるよ

ルイ

“仕方がないから”は余計です〜!

3:05

ハルト

暇〜

ルイ

だよね〜

父親

うーん…

父親

よし、それじゃあもう1回探検するか!

ルイ

いえーい!

ハルト

そうしよう!

5:06

ハルト

あ、見て

ハルト

夕焼け、綺麗だよ

父親

本当だな

顔を見上げると、まさに絵の具のグラデーションのような

虹に負けないくらい綺麗な夕焼けが映っていた。

ルイ

本当だ、綺麗…

ハルト

ねぇねぇ、寝転がろう

ハルト

綺麗だよ

そして、僕たち3人は川の字になって寝転がった。

父親

綺麗だな…

ルイ

ずーっと、この時が続けばいいのに…

ハルト

ね〜

父親

父親

ここで、過ごすか?

ルイ

・・・え?

父親

ここで、暮らすか?

ハルト

悩むけれど、家に戻ったところで あの記者の人達がいるだろう。

ここで過ごした方がいいんじゃないのかな?

ルイ

僕は、いいよ

ハルト

僕も

こうして、僕らの生活が始まった。

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コメント

1

ユーザー

この人達は、凄く辛い思いしたんだな。凄く幼いはずなのに....

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