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夢空学園ハチャメチャ入学式

第6話 - 救われるという事＿＿

104

2024年06月30日

#一次創作

#1周年記念連載

夕狐

ドガッ

バキッ

ヒュン

ドゴォォォォ

夕凪

はぁ…はぁ…

莉亜

どうした。立て

莉亜

そんなんじゃこの学校を守れないぞ

夕凪

く…ｯ…！

夕凪

(優陽達には、怪我人の治療とか色々外でやって貰ってるけど…)

夕凪

(これはまずいな…)

ヒュン

莉亜

立ち止まってる暇があるのか？

夕凪

なｯ…！？

ドガッ

夕凪

がはｯ…！！

ヒュン

ドゴォォォォ

莉亜に腹を殴られ、後ろに突き飛ばされ、壁に激突した夕凪は気絶しかけていた

やっぱ、私は守れないのだろうか

学園の関係者全員巻き込んだくせに、こんなに惨めで＿

夕凪

(私はやっぱ…)

莉亜

月夜夕凪

莉亜

最期に言い残す事はあるか

夕凪

………………………………

夕凪

私が、酷い目に遭っても…私達は負けない

夕凪

あんた達に…負けてたまるか…ｯ！

莉亜

……………………

莉亜

……愚かだな

莉亜

じゃあな…

夕凪

…………………………

｢待って！！｣

夕凪

！！

莉亜

…？

蓮架

その人を…殺さないで！

莉亜

…蓮架

葉零

校長

莉亜

葉零…

莉亜

…何のつもりだ。お前達

葉零

貴方を止めに来ました

莉亜

俺を…？

夕凪

(あの子達って……)

莉亜

お前達に、俺を止められると思うのか？

葉零

思います

葉零

貴方は、僕と同じだから

莉亜

……………………

莉亜

俺は、お前達に止められても…学校を支配する事を辞めない

夕凪

……どう…して……

莉亜

…？

夕凪

どうして…貴方は…色んな学校を支配しようとするの…？

掠れた声で、今の力を振り絞って聞いた

莉亜

…お前に話す必要は無い

夕凪

…確かに、そうだよ…

夕凪

でも……

夕凪

私を、殺そうとしたさっきの貴方の顔は……凄く……

夕凪

悲しそうな…顔、だったから…

莉亜

！！

夕凪

…本当は…こんな事…したくないんじゃ…無いの…？

莉亜

…それは＿

夕凪

……ねぇ……

夕凪

本当は…貴方…

夕凪

こんな事するの…辛いんじゃ＿＿

莉亜

黙れ！！！

莉亜の声が、体育館に響いた

夕凪

！！

葉零

！！

蓮架

！！

莉亜

お前に話す必要は無いと言っている

莉亜

それ以上無駄口を叩いたら＿

莉亜

本気でこの学校を、終わらせてやるぞ

夕凪

っ………………

｢学園長！！｣

夕凪

(この声…！)

夕凪

れ…い…？

玲依

学園長…

玲依

そんなボロボロに…

夕凪

私は大丈夫…だから…早く、逃げ＿

玲依

何言ってるんですか！！

玲依

そんな大怪我…大丈夫な訳無いでしょ！！

夕凪

………………………

玲依

早く！外に出て治療を…！

夕凪

本当に、大丈夫だから

玲依

でも…！

夕凪

私は＿

夕凪

今、目の前に居る人を…救わないといけないから

玲依

………………………

莉亜

…救う…？

夕凪

そう。貴方を

莉亜

…さっき、忠告したはずだぞ

莉亜

｢無駄口を叩いたらこの学校を本気で終わらせる｣と…

夕凪

…………………………

莉亜

そんなに終わらせて欲しいのなら、終わらせてやるよ

玲依

待っ……！！

｢ふざけんな！！｣

玲依

！！

夕凪

！！

蓮架

…やっと来た

葉零

全く…遅いよ

葉零

優君

優

その人の言う通りだ！貴方はいつも辛そうな顔をしている

優

それって、つまり＿＿

優

本当は…こんな事、したくないんじゃ＿

莉亜

うるさい

優

っ！！

ただの一言だったのに、空気が一気に重くなった

莉亜

お前に俺の何を知っている

莉亜

去れ

優

…………………………………

優

嫌だ

莉亜

………………

無言が続く中、体育館に雪が降った

莉亜

……雪…？

葉零

何故…この季節に雪なんて＿

その瞬間

莉亜

っ！！

雪が莉亜の身体に巻き付き、莉亜の身動きを封じた

莉亜

(なんだ…ｯ！？)

｢これでもう大丈夫だね｣

莉亜

！！

莉亜

お前は…確か＿＿

優

あ…さっきの……

冬華

もうこれ以上好き勝手される訳にはいかないからね

莉亜

く……ｯ…

冬華

さぁ、玲真

冬華

無理しないでね

莉亜

っ！！

その瞬間

ガシャン

莉亜

な…ｯ！？

氷が莉亜の身動きを封じた

莉亜

(手が氷の中に…ｯ！？)

冬華

上手くいったね。玲真

玲真

うん

莉亜

お前ら…ｯ

蓮架

校長

葉零

校長

優

校長

3人の目は、莉亜の目をしっかりと見ていた

怒った様な…真剣な様な…そんな眼差しで

莉亜

………………………………

莉亜

……嗚呼…

莉亜

お前らに、無理をさせてしまって…すまなかったな

夕凪

り…あ……

莉亜

…？

夕凪

もうこれ以上…生徒達に、無理…させない様にね…

莉亜

！！

莉亜

…嗚呼

優

校長……いや、莉亜さん

莉亜

分かってる…俺は、自首する

優

…………………………

葉零

違いますよ

莉亜

…え？

葉零

学校に、校長が居なかったらどうするんですか？

莉亜

それは……

葉零

僕達の学校には、貴方がまだ必要なんですよ

葉零

だから＿＿

葉零

自首は、後もうちょっと先にしませんか？

莉亜

葉零…

莉亜

…お前らは…本当にそれで良いのか…？

莉亜

俺…お前らに＿＿

蓮架

…確かに、貴方のした事は許されない

蓮架

でも＿＿

蓮架

貴方も苦しんでたなら、私達と同じでしょ？

莉亜

蓮架…

優

自首はまだ少し先にする代わりに＿

優

今までの罪を反省しながら、これから良い学校にしましょうね

莉亜

優…

莉亜

…ありがとなﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

莉亜の目からは涙が流れた

夕凪

みんな…よか…た……ﾊﾞﾀﾝ

玲依

夕凪さん！？

冬華

学園長！！

莉亜

！！

玲真

ど、どうしよう…！凄い怪我だから…

莉亜

玲真…と、言ったか？少しの間、この氷を解いてくれ

玲真

えっ？

玲真

あ…はい…

莉亜の手を封じてた氷はだんだんと消えていく

莉亜

ありがとな

冬華

…貴方、何する気で＿＿

莉亜

俺の背中に乗せろ

冬華

…へ？

玲真

え？

玲依

へ？

優

えっ？

葉零

えっ

蓮架

えっ？

莉亜

なんだ

玲真

い、いえ……

冬華

なんか…少し意外だなと…

莉亜

意外とはなんだ

玲依

貴方……

玲依

夕凪さんは彼氏居るんですよ？

莉亜

は？いきなり何故そんな情報を言う？

葉零

寝取るかと思ったんじゃないですか？

莉亜

何を言っている。俺はそんな事する気は1ミリも無い

莉亜

早く乗せろ。少しでも治療しないと手遅れになるぞ

玲真

あ、は、はい…

玲真はゆっくりと夕凪の身体を起こし、莉亜の背中に乗せた

莉亜はゆっくりと立ち、歩く

蓮架

校長…どういうつもり？

莉亜

此奴をこんなに傷付けたのは俺だろ

莉亜

少し、責任を感じただけだ

優

(やっぱり…この人は良い人だな)

ザワザワ…

莉亜

人が多いな

玲依

えーっと…先生達は……

琴愛

お、アンタら無事やったか〜！良かったわ

琴愛

って…なんでアンタもこんな所に居るん？しかも学園長を背負って……

莉亜

そんな事より、此奴を治療しろ。酷い状態だからな

琴愛

(いや、そんな状態にさせたんアンタやろ)

琴愛

まぁ…どういうつもりか知らんけど、着いて来い

莉亜

嗚呼。感謝する

琴愛

アンタ感謝する事出来たん？

莉亜

お前は俺をなんだと思っているんだ？

夕凪

……………うっ………

夕凪

あれ……此処……

玲依

あ、起きた

夕凪

……えっ？

夕凪

なんで私…莉亜に背負われて……

莉亜

そんな事は今良いだろ

莉亜

早く治療するぞ

夕凪

あ、う、うん…

莉亜

ﾄｺﾄｺ

優陽

…今の、どういう事？

冬華

あっ

玲真

あ

優陽

ﾑｽ…

優陽

お前ーー！夕凪を降ろせーー！！

玲依

あー…やっぱ嫉妬するか

魔夢

そりゃあ彼女だしな。俺も優音が他の男にあんな事されたらイラつく

玲依

うわびっくりした

愛花

と言うか…あの人、どういう心情の変化？

玲依

さぁ？僕もよく分かんない

優

賑やかなんですね

玲依

まぁね。夕凪さんが居てくれてるおかげでね

葉零

てか、いつの間にか君あの学園長の事名前で呼んでるね

玲依

あ、意識してなかった

玲依

まぁ、このままで良いや！

蓮架

…本当に良いの？

玲依

大丈夫だよ！

玲依

夕凪さんもきっと許してくれ＿＿

ドガァァァァァァン

一同

！？！？

学校が、突如＿＿

玲依

爆発…した…？

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べぇぇぇぁぁぇぇぇぇぇぇぇぇぇ！！？？

ぎゃｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞ

夕狐

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