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「 普 通 に な り た か っ た 」
《 創作 》 死ネタ ↬ 1タップ後 s t a r t
夕焼け が 嫌い だった 。
空が綺麗なほど 終わりを 突きつけられている 気がするから ..
高校2年生 の 秋
教室の窓から差し込む 赤い光を眺めながら 僕は、頬杖をついていた
@ 湊
後ろから声がして シャーペンで 頭を軽く叩かれる
振り返ると 、相変わらず 眠そうな 彼の顔 __
" 湊 ( みなと ) " が 立っていた
@ 渚
@ 湊
@ 渚
@ 湊
そう言って 、湊は 笑う
いつも通りだった 。
いつも通り だったのに ...
――― その頃には もぅ 、彼は " 自分が生きられないことを知っていた "
*
湊とは 1年の時 同じクラスになった
最初の印象は 、「 感じ悪い人 」。
誰とも群れないし 昼休みは 屋上で寝ているし 、話しかけても適当
女子から人気は あったけれど 本人は 全部 どうでもよさそうだった
なのに 、なぜか 僕は よく 話しかけていた
たぶん 、" 似ていたから " だと思う
周りに合わせるのが下手で 、笑うのも得意じゃなくて どこか ずっと 息苦しそうで .. 。
ある日 、屋上でサボっていた 僕に 湊が 缶コーヒー を 投げてきた
@ 湊
@ 渚
@ 湊
@ 渚
@ 湊
意味がわからなくて 笑った
その時 、初めてちゃんと 彼と目が合った
綺麗な目だった 。
でも 、底の方が妙に静かで 諦めた目をしていた
それから少しずつ 、一緒にいる時間が増えた
放課後にコンビニに行って 、くだらない話をして テスト前だけ 図書室で勉強して
湊は 意外と 頭がよかった
@ 渚
@ 湊
@ 渚
@ 湊
そんなやりとりを繰り返すうちに 気ずけば 彼は 、僕の日常になっていた
でも 、冬が近づくと頃から ○○は 時々 苦しそうに咳をするようになった
@ 湊
@ 渚
聞いても
@ 湊
としか言わない ..
保健室に行けと言っても
@ 湊
と 、笑って誤魔化す
ある日の帰り道
駅の階段 で 彼が立ち止まった
顔色が真っ白だった
@ 渚
呼びかけた瞬間 、彼の身体が崩れ落ちる
僕は 慌てて支えた
@ 渚
@ 湊
@ 渚
@ 湊
全然 、大丈夫そうじゃなかった
呼吸は浅くて 、手は冷たくて 、今にも消えそうだった
結局 、その日は 無理矢理 病院に連れて行った
そして 僕は 、そこで 初めて 全部を知った
彼は 、" 重い心臓の病気 " だった
子供の頃から 何度も手術を繰り返していて 医師からも
@ 医者
と 、言われていたらしい
@ 渚
病院室で聞くと 湊は 窓の外を見たまま 答えた
@ 湊
@ 湊
@ 渚
@ 湊
僕は 言葉を失った
かわいそうだと 思われたくなかった 特別扱い されたくなかった
たぶん 、彼は ずっと そう思っていた
@ 湊
湊が ぽつり と 言う
@ 湊
夕焼けが 、白い病室を染めていた
@ 湊
@ 湊
彼は笑った
でも その笑顔は 、泣きそうなくらい寂しかった
それから 僕は できる限り病院へ通った
学校帰りに寄って 、課題を届けたり 、ゲームをしたり 他愛もない話をしたり
湊 は 時々
@ 湊
と 、言った
でも 本当は 、誰よりも 生きたがっていることを 僕は 知っていた
春が来る頃には 、一時退院もできるようになった
桜が咲く公園で 2人で アイスを食べた
@ 渚
僕が言う
@ 渚
@ 湊
@ 渚
@ 湊
@ 渚
@ 湊
@ 渚
湊は 少し考えてから 、小さく笑った
@ 湊
その言葉が なぜか 胸に刺さった
まるで 、" 未来 " を 願うこと自体が 奇跡みたいな 言い方だったから
*
そして 、夏
" 突然 病状が悪化した "
連絡を受けて病院へ向かった時 僕は 息が切れるほど走っていた
病室には 機械音が響いていた
湊は 酸素マスクをつけたまま ベットに横たわっていた
細くなった指先が 、白いシーツの上に置かれている
@ 湊
かすれた声
@ 渚
僕は 無理やり笑った
笑わなきゃいけない気がした 。
泣いたら 終わってしまう気がした .. 。
湊は ゆっくり目を閉じる
@ 湊
@ 渚
@ 湊
@ 渚
@ 湊
少しだけ笑う
沈黙が落ちた
機械音だけが 一定に響く
やがて 湊が 小さく言った ...
@ 湊
初めて聞く声だった
強がりでも 、冗談でもない 。
ただ 、怖いも認める声
@ 湊
僕は 喉が詰まって 、何も言えなかった
湊は 目を細める
@ 湊
その一言で 、涙が溢れた
彼は ずっと 諦めているふりをしているだけだった
本当は 生きたかった 未来が欲しかった
普通に大人になりたかった
@ 湊
@ 渚
@ 湊
弱々しく笑いながら 、湊は 手を伸ばす
僕は その手を握った
冷たかった
消えてしまいそうなくらい
@ 渚
僕が 震える声で言う
@ 渚
湊は 少し黙って 、それから 静かに笑った
@ 湊
でも 、その約束は " 叶わなかった "
*
数日後の早朝
" 彼は 静かに 息を取った "
まるで 眠るみたいだった
と 、看護師さんは 言った
葬式の日 、空は 馬鹿みたく 青かった
世界は 何も変わらず 回っている
みんな 普通に笑って 、電車が走って 、夏の風が吹く
なのに 、" 湊だけ いない "
その事実が どうしても 受け入れられなかった
*
季節は流れて 、また 春が来た
僕は " 1人 " で 桜並木を歩く
隣には もぅ " 誰もいない "
でも 、風が吹くたび 隣から声が聞こえる気がする
@ 湊
@ 湊
そんな くだらない声
僕は 少し笑って 空を見上げた
夕焼けは 昔ほど 嫌いじゃなくなった
終わってしまうからこそ 綺麗ものがあるのだと
あなたが いなくなってから 僕は ようやく 知った 。
END
#死ネタ
コメント
14件
/あかん好きすぎるッッッ 湊くんがどタイプなんだなッッッ でもやっぱまっすーやな☆((
悲しい;; なんでこう切なくていいお話作れるの? それと創作BLでも天才やね 最高すぎた…;;