コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
意味怖『ききまちがい』
ある日、街角で占い師の老人に出会った。
その占い師はその人がいつ、どんな死に方をするのか占うと言うのだ。
俺は興味本位で自分の死因を聞いてみることにした。
影山
すると老人は禍々しい手つきで何やら魔具を弄り、
ブツブツと呪文のような言葉を唱え始めた。
そしてか弱くしわがれた声で二言ボソリと呟いた。
占い師
影山
その時の俺はその事を本気にしておらず、
大して気にもしてなかった__。
月日は流れ、俺が死ぬとされる日がやってきた。
さして気にしていなかった俺だが
改めて意識し始めると途端に不安が募り始めた。
一応念の為、万が一という事もあるし
影山
と思い、俺はあらゆる可能性を考慮し、
対策を講じることにした。
その日は一切の飲み物を口に入れず (水分は果汁多めの果物をとることにした。)
影山
風呂に入らないのはもちろんの事
水場の近くには近づかないようにした。
恐れるべきは「液体」で
それ以外で死ぬ事はない。
まぁこれもその占いが当たっていると言う前提なんだけど…。
俺は今、家の外に出て、歩いて移動している。
本当は、外を出歩くのは危険なのだが
どうしても外せない用事ができてしまっていた。
命には変えられないと思うだろうが
生き延びるのを仮定するのであれば
外す事はできない、そんな用事だった。
でも実際はどうなんだろうか?
向こう先に川があるが近づくつもりはもっとうない。
車に乗る予定もないから運転手が突然気絶して
制御不能になり川に突っ込む、なんてこともない。
車に轢かれて吹っ飛んだ先が川だった、
とかの方がまだ可能性としてありそうだ。
もっともその場合、死因は別になりそうだが。
影山
影山
影山
やっぱり外に出るんじゃなかった。