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未知者達の幻想来訪伝

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未知者達の幻想来訪伝

106 - 夜の山村で古典妖怪を救い出せ!

♥

57

2024年07月24日

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霊夢

あら、本当に帰れたわ。

ジバニャン

これでいつでも
ナギサキに帰れるニャン。

蓮子

あっ、霊夢達お帰り〜。

蓮子

にしても、凄い人数連れてきたね。
この家大丈夫かな?

霊夢

大丈夫でしよ。
庭も広いし。

ジバニャン

たろう丸に報告しに行くニャ。

霊夢

そうね。

つられたろう丸

言おうとしてることは分かるぞ。

霊夢

あら、早いわね。

つられたろう丸

よくぞ、
ワシの仲間を見つけてくれた。

にんぎょ

久しぶりね。

つられたろう丸

お主はにんぎょ……。
無事でおったか。

ミチクサメ

久しぶりだな。

つられたろう丸

皆無事そうでよかったわい。
お主のおかげじゃな。

つられたろう丸

それはそうと……。

この辺から
別の魚の気配がするが……。

霊夢

あぁ、それって。

ウィスパー

ちからモチさんが
持ってるやつでうぃす?

ちからモチ

おい、この物体
どうすればいいんだ?

つられたろう丸

かなり干上がっておる。

ミチクサメ

早い所、水槽に入れた方がいいな。

ちからモチ

わかったモチ!

投げ入れた!

霊夢

……もっと丁寧に扱いなさいよ。

つられたろう丸

これで暫くは様子見じゃ。
また後で様子を見に来てくれ。

霊夢

はいは〜い。

ジバニャン

次はどこへ行けばいいニャ?

ノガッパ

河童先輩を探して欲しいッス!

霊夢

何処にいるかも
分からないんじゃ……。

にんぎょ

私に心当たりがあるわ。

霊夢

本当に?

にんぎょ

恐らく河童なら……。
ケマモト村の川辺りに居そうね……。

にんぎょ

でも、私と同じで
呪いで石にされてるかも……。

霊夢

OK、わかったわ。
向かってやろうじゃない。

ウィスパー

ということは、次は
ケマモト駅に行くでうぃすね。

ジバニャン

ケマモト駅に行くニャら……。

中央線から一度福ノ宮駅で
降りてから乗り換えるニャ。

霊夢

おっけー。

ジバニャン

そういえば……。

霊夢

ん?

ジバニャン

ここに居る妖怪達に

ニックネームでも
付けてやったらどうニャ?

霊夢

へっ?
や、やってみるけど……。

ジバニャン

おお、それは良かったニャ。

霊夢

でも……なんで?

ジバニャン

そうニャンねぇ。

同じ見た目の妖怪が居ると色々と
ややこしいんだニャン。

霊夢

なるほど……それなら仕方ないわね。

ウィスパー

霊夢さんの名付けセンス、
気になるでうぃすねぇ。

ひも爺

おや?
呼び出しとは何かのう……。

花子さん

……手短にお願い。

セミまる

ミンミン……。
何か嫌な予感がするミン。

霊夢

いい?
貴方達に今から名前付けるから。

花子さん

……名前?
私達には既に名前あるけど……。

霊夢

他に同じような奴居たら
ややこしいからねぇ。

霊夢

じゃ、付けてくから覚悟してね。

少女改名中……。

霊夢

よしっ、こんなもんね。

ミンまる

あの……。
この名前……何ミン?

霊夢

私が付けたのよ?

ミンまる

えっ、拙者は今後
この名前ってことミン?

霊夢

そういう事ね。

ミンまる

……(凄い嫌だミン……。)

花子さん

あの……なんで私は変わってないの?

霊夢

あなたはそのままの方が
合ってるからね。

ひも爺

ワシも変わってないぞい。

霊夢

あんたもそのままの方が
似合ってるからね。

ミンまる

拙者だけ改名されたミン……。

霊夢

さて、外に居る奴らにも
名前付けてくるわ。

ジバニャン

ニャニャ……。
霊夢が暴走してるニャ……。

霊夢

貴方達にも名前付けておくわ。

ミチクサメ

は?どういうことだ?

霊夢

同じような奴がいると
ややこしくなるからね。

ミチクサメ

そういうことなら仕方ないか……。

霊夢

よしっ、こんなもんでいいかな。

ウツボン

あの……何ですか?
この名前……。

ウニッス

うーん、ウニだと
思われてるだけまだマシか。

さめまる

随分安直な名前を付けてくれたな。

ギャジョー

おい!俺の名前を
何勝手に省略してんだ!

ゾウオ

あれ?俺様はそのままなのか?
まぁ、良かったわ。

キライギョ

あれ?俺もそのままなのか?

ジバニャン

霊夢って結構名付けセンスが
ないようニャンね……。

ジバニャン

一旦はこんなもんでいいかニャ。

霊夢

たまには名前を付けるのも
良いわね。

ウィスパー

さて、気を取り直して……。

ジバニャン

ケマモト駅に行くニャンよ!

霊夢

おっけー。

ジバニャン

そうだニャ、福ノ宮駅に
行くならいい方法があるニャ。

霊夢

なになに?

ジバニャン

中央駅から快速列車に
乗った方が早く付くはずニャ。

霊夢

あら、それなら早いわね。

ジバニャン

それじゃ、行くニャ。

霊夢

ここね。

ジバニャン

来るかニャ?

ウィスパー

あっ、来たでうぃすよ。

車内

霊夢

うーん、至って普通の電車ね。

ジバニャン

でもこれで福ノ宮まで一瞬ニャ!

霊夢

便利ね……。
幻想郷にはこんなものないし……。

ジバニャン

あ、そろそろ付くニャ。

霊夢

早くない?

ジバニャン

まぁ、快速だから。

ウィスパー

そんなもんでうぃすよ。

霊夢

さて、これからどうするの?

ジバニャン

次はやまびこ線に乗るんだニャ。
そうすれば行けるニャ。

霊夢

ありがとう。

ウィスパー

あ、来たでうぃすよ。

霊夢

これに乗れば着くの?

ジバニャン

そのはずニャ。

ジバニャン

ここはたぞの駅だニャン。

一度入ると出られなくなると
噂の畦道があったりするニャ。

ジバニャン

まぁそれはケマモト村にも
あるニャンけど……。

ジバニャン

あ、着いたニャ。

霊夢

よしっ、行くわよ。

霊夢

ここが例の駅かな。

ジバニャン

着いたけど……。

ウィスパー

外は既に夜でうぃすね〜……。

霊夢

夜の村は色々と危険だけど……。
私に任せておけば問題ないわ。

ジバニャン

頼りになるニャン。

ジバニャン

ニャニャ、妖怪の気配がするニャ。

霊夢

あら、そこに何かいるのかしら。

ウィスパー

サーチしてみるでうぃす。

霊夢

そうね。

ゼッコウ蝶

あらやだ!
何勝手に発見してるの!

霊夢

何かいた……。
何かしらあれ、蛾?

ゼッコウ蝶

蛾じゃないわよ!
私は蝶よ!

霊夢

どっちも同じもんよ。
こんな夜の山村で何してんの?

ゼッコウ蝶

ふふふ……。

寝ている人間達に
取り憑いて絶交させてやるのよ……。

霊夢

あら、性格の悪い蛾ね。
懲らしめてやらないと。

札を投げつける。

ゼッコウ蝶

何すんのよ!

ジバニャン

あまり霊夢には喧嘩を
売らない方が身のためニャ……。

ゼッコウ蝶

メダルでもなんでもやるわ!

メダルを手に入れた

霊夢

いい気味ね、貴方も
死にたくなければ
私に同伴することよ。

ゼッコウ蝶

わかったわよ!好きにしなさい!

霊夢

よしっ、それじゃあ
私達に同伴する事ね。

霊夢

そうだ、この辺で何か見なかった?

ゼッコウ蝶

いや、私は何も……。

ゼッコウ蝶

あ、一徳寺の方で
石像を見かけたわよ?

霊夢

よしっ、行ってみるか。

霊夢

ここが例の寺?
あれ、そこに何かあるわね。

ウィスパー

私の出番でうぃす〜。

ウィスパー

セキカトケール〜!!!

くだん

モモモッ。
助かったモー。

くだん

僕はくだんだモー。

ここで昼寝してたら
また石にされたモー。

霊夢

またって所が気になるけど……。
まぁ、何より助かって良かったわ。

くだん

人間さんありがとうだモー。
僕の妖怪メダルを受けとるモー。

霊夢

よしっ、貴方も着いてきなさい。
ここも狙われる可能性があるから。

くだん

わかったモー。

霊夢

さて、あなたは何か見ていない?

くだん

うーん、ここから上の方の川に
河童が居るはずだモー。

霊夢

よしっ、念願の河童ね。

くだん

念願?
どういうことだモー?

霊夢

友達が河童を探してるらしくてね。

ジバニャン

よしっ、向かうニャ!

霊夢

居たわ、彼の事かしら。

ウィスパー

私におまかせを!

ウィスパー

セキカトケール〜!!!

河童

おっと、ここは……。

河童

………そうか、
俺は今まで石になってたんだな。

河童

感謝するぜ、そこの人間。

霊夢

いいのよ。

それより、友達の別の河童が
あなたの事を探してたわ。

河童

あぁ、ノガッパか……。
ノガッパには心配掛けたな。

河童

よしっ、俺も連れて行ってくれ。

霊夢

もちろんよ。

河童

ここから近くにキウチ山がある。

霊夢

よしっ、向かいましょう。

河童

待て。

霊夢

え?

河童

夜の山は危険だ、だから
夜は入れないようにしてるんだよ。

河童

最近は危険な妖怪も
現れてるからな。

霊夢

つまり……朝に来いってこと?

河童

そういうことだ。

霊夢

でも……どうするの?
この辺に泊まれそうな所なんて……。

河童

俺に心当たりがある。
着いてこい。

霊夢

わかったわ。

霊夢

ここは?

河童

ここは俺の借家だ。
ダチから借りてる。

河童

そこのベッドで朝まで眠るといい。

ケマモト村は
朝の方が情報も集まるだろう。

ウィスパー

さすが河童先輩!
詳しいでうぃす!

河童

だが待て、お前達は
他の妖怪も連れてるな?

霊夢

えぇ、そうね。

河童

だったら他の妖怪も
近辺に居るから集めて来い。

霊夢

それもそうね、
仲間は多い方がいいもの。

霊夢

この辺、何か
嫌な妖気を感じるわね。

霊夢

何かいるのかしら?

ジバニャン

ニャニャ!!
あれを見るニャ!

ガ鬼

おい!ジジイ!金よこせ!

かりパックン

パックリ〜ン。

ジバニャン

ニャニャ!
妖怪がカツアゲに遭ってるニャ!

霊夢

待ちなさい!

ガ鬼

あん?
ただの人間が何の用だよ?

かりパックン

パックリーン。
お前のものも借りパックリーン。

ジバニャン

ニャニャ!
こういう時は妖怪を呼ぶニャ!

霊夢

そうね。
でも……誰を呼べば……?

ウィスパー

そんなの適当に
怖そうなの呼ぶでうぃす!

河童

おい、なんの騒ぎだ?
ん?あいつらは……。

ジバニャン

河童、何か知ってるニャ?

河童

あぁ、あいつらは
この辺でも有名な泥棒妖怪でな……。

河童

人々が寝静まった夜に

弱そうな妖怪を狙って
カツアゲしたりするんだ。

霊夢

迷惑な奴らね……。

ジバニャン

あんな奴らには制裁が必要ニャ!

霊夢

もちろんよ!
そこの2人!待ちなさい!

ガ鬼

なんだ?
殺ろうってのか?

かりパックン

生意気な人間には
分からせてやるパックリーン。

霊夢

言っておくけどね。

私はあんた達に負けるほど
貧弱じゃないわ。

霊夢

こんなもんでいいわ。

針を投げつけ………。

霊夢

さて、ここから
どう調理してやろうかしら。

ガ鬼

クソ!こんな人間が何で
ケマモト村なんかに居るんだ!

かりパックン

こんな奴には勝てないパックン。

霊夢

さて、降伏するなら
今のうちだけどどうする?

ガ鬼

ッチ!
煮るなり焼くなり好きにしろ!

霊夢

それなら……。
貴方達のメダルを貰うわ。

かりパックン

好きにするパックリーン。

逃亡!

ジバニャン

ニャニャ、メダルを
巻いて逃げていったニャ。

霊夢

ふふふ、後で呼び出してやるわ……。

ウィスパー

霊夢さんも中々鬼でうぃす……。

かげ老師

ホッ、助かったわい。

ウィスパー

この妖怪はかげ老師でうぃす。

かげ老師

ワシの兄弟を見てないか?

霊夢

兄弟?
そんなの見てないわよ。

かげ老師

うーん、そうか。

かげ老師

奴らはこの付近に住む
悪ガキ妖怪でのう。

かげ老師

昼間は近くの山で計画を立て、

夜になると
計画を実行してるらしいわい。

霊夢

なるほどねぇ……。
でも、こんな所に居たら危険よ?

ジバニャン

そうニャン!
河童の家に避難した方がいいニャ。

かげ老師

ふむ……そうじゃな。
ワシの兄弟の捜索も頼んで良いか?

霊夢

えぇ、もちろん。

かげ老師

助かるわい。
お主にメダルを渡しておこう。

河童

この付近にいる
妖怪は全員のようだ。

霊夢

よしっ、後は明日まで眠るだけね。

霊夢

さて……。

くだん

あ、おかえりだモー。

かげ老師

失礼するぞ。

霊夢

ここがしばらくの拠点って
事でいいのかしら?

河童

あぁ、しばらく好きなように
使ってくれて構わないぜ。

河童

お前達に
話しておきたいことがある。

霊夢

何かしら?

河童

俺達古典妖怪には大将がいる。

霊夢

大将?

河童

あぁ、本家軍大将の大ガマ。

河童

それから、元祖軍大将の土蜘蛛だ。

河童

とある人間のお陰で一度あの2人も、
桜町も救われた。

河童

だが……。
最近だろうか……。

霊夢

河童

俺達のこの世界に
再び"奴"が復活したのは……。

河童

奴のせいで俺達も
再び石にされちまった。

河童

それだけじゃない。
大ガマと土蜘蛛もだ。

霊夢

で、でも……。

ジバニャン

セキカトケールで
治せるはずニャ……。

河童

いいや、無理だな。

相手がSランク故に
強い力で封じられたからな。

霊夢

そんな……どうすれば……。

河童

いや、完全に方法が
無い訳じゃない。

河童

詳しくは過去に行けばわかる……
と信じてるぜ。

霊夢

そんな簡単に
過去の話してるけど……。

霊夢

どうやって過去に行けばいいの?

河童

うんがい三面鏡の力を借りるんだ。

霊夢

三面鏡……?

三面鏡じゃない方なら
仲間に居るけど……。

河童

それは好都合だ。

河童

現代のおつかい横丁にある廃病院に
さとりちゃんが居るはずだ。

霊夢

ふぇ?
さと……り……?

ジバニャン

ニャ?
霊夢、どうしたニャン?

霊夢

幻想郷にもさとりって
奴が居るのよ……。

ジバニャン

ニャるほど……。

河童

うんがい鏡とさとりちゃんを
合成するんだ。

河童

そうすれば、
うんがい三面鏡が仲間になる。

霊夢

なんかよく分からない単語が幾つも
出てきて混乱してきたけど……。

霊夢

要は廃病院に行けってことね。
それは分かったけど。

霊夢

合成なんてどこでやるの?

河童

現代の団々坂に居る
和尚がしてくれるはずだ。

河童

最近は妖怪の和尚でも
出来るらしいな。

霊夢

OK、ありがとう。

河童

とまぁ、俺の口から
言えるのはこんなもんだ。

河童

残りの古典妖怪は明日探そう。
今は眠ることが大事だ。 

霊夢

そうね、おやすみ。

???

???

ねぇ……調子はどう?

???

ん〜、回復はしてる様子です。

???

そう、それなら良かったけど……。

???

お師匠様、
本当に大丈夫なんでしょうか……。

???

私でもなんでも
治せる訳じゃないわ。

???

でも、あの子の
力も借りている訳だし。

???

もうしばらく、
様子見をする必要がありそうね。

???

……これ以上置いておいて
大丈夫なんでしょうか………。

???

信じるしかないわ……。
皆も手伝ってくれているんだもの。

???

……そうですね。

霊夢

ふわぁ……おはよう。

ジバニャン

おはようだニャン。

ウィスパー

朝になりましたね
それでは行きましょう!

河童

俺達はここに残るぜ。
この先は霊夢達だけで行ってくれ。

霊夢

………そう、わかったわ。

河童

地図を見てくれ。

ピンを指した場所が
古典妖怪の居場所だ。

霊夢

それじゃあ、行ってくるわ。

くだん

モモー、気を付けていくモー。

河童

待て、霊夢に何か頼みがある
妖怪が居るようだ。

霊夢

頼み?
何かしら。

ゼッコウ蝶

ここには私と瓜二つの
蝶の妖怪が居てね。

ゼッコウ蝶

名前もほぼ同じなのよ。

ゼッコウ蝶

昼間になると、
この辺の木に現れるのよね。

ゼッコウ蝶

見掛けたら連れて来てくれない?
あいつにちょっと用があるからさ。

霊夢

おっけ、見つけたら連れてくるわ。

霊夢

それじゃ、出発するわよ。

霊夢

あ、暑い…………。

ジバニャン

ニャ……ケマモト村って
こんなに暑かったニャ?

ウィスパー

むむっ!
妖怪の気配がするでうぃす!

ジバニャン

こんな暑さの
原因なんて奴しかおらんニャ……。

晴れ男

やぁ!!!!
見つかってしまったようだね!!!

霊夢

何あれ……。

晴れ男

僕は晴れ男さ!!!!

ケマモト村が年中晴れているのは
僕のおかげなのさ!!!

ジバニャン

ニャニャ……暑いニャ。

霊夢

ちょっと貴方、
こんな暑くして何がしたいの?

晴れ男

晴れているのはいい事さ!!!

ケマモト村の人々はみんな
晴れを望んでいる!!!

霊夢

うーん?
そうなのかしら。

ジバニャン

そうだ、晴れ男。
聞きたいことがあるニャ。

晴れ男

何かな?

僕に聞きたいことがあるなら
なんでも!!!

霊夢

この辺に石になってる妖怪は居る?

晴れ男

もちろんさ!!!

この近くにある分校に
妖怪の気配がするよ!!!

霊夢

あら、親切にありがとう。
それじゃ、行くわよ。

ジバニャン

わかったニャ。

晴れ男

楽しそうだね。
僕もついて行くよ。

霊夢

あんたも来るんかい……。

晴れ男

大丈夫さ!!!
僕は何も危害は加えない。

霊夢

そう、それならいいけど。

霊夢

あれ、分校はどっち?

晴れ男

こっちだよ!!!
着いてきて!!!

霊夢

はーい。

霊夢

ん?
この辺に妖怪の気配があるわ。

ジバニャン

木の上かニャ?

ゼッコウ蝶が探してた
妖怪かもしれないニャ。

霊夢

探してみましょ。

ぜっこう蝶

あれっ、見つかっちゃったねぇ。

霊夢

あれは?

ジバニャン

これは妖怪ぜっこう蝶だニャ。

ぜっこう蝶

如何にも、僕こそが
妖怪ぜっこう蝶だ!

霊夢

そうだ、友達の妖怪に
貴方を探すように言われてね。

ぜっこう蝶

そうなの?
それじゃあ、仲間になろっかー!

ぜっこう蝶

もしかして君、他の所にも
用があるんじゃなーい?

霊夢

えっ、なんでわかるの?

ぜっこう蝶

なんとなくかなー。
でも僕がいれば毎日絶好調!

ぜっこう蝶

僕も旅に同伴するよ!!!

霊夢

あら、ありがとう。

ジバニャン

さてと、晴れ男を追うニャ!

霊夢

えぇ。

霊夢

ここが分校?
至って普通の学校みたいだけど……。

晴れ男

こここそが
ケマモト村の
子供たちが通う分校さ!!!

晴れ男

石になってる妖怪ならこっちだよ!

霊夢

はいはーい。

霊夢

あれかしら。

ウィスパー

あれは……
ざしきわらし先輩でうぃす!?

霊夢

こんな所で何してたのかしら……。

ジバニャン

ウィスパー、
いつものように頼むニャ。

ウィスパー

おまかせを!
セキカトケール〜〜!!

後ろから声が聞こえる。

???

あれれ?
君たちそこで何やってんの?

ジバニャン

誰か来たニャン!

らくてん童

それは
ざしきわらしの石だよね。

らくてん童

この分校は最近、ささやかな幸せが
訪れていたそうなんだ。

ウィスパー

恐らく
ざしきわらし先輩の力でうぃすね。

ジバニャン

石になっても効果あるニャン?

らくてん童

でも、その石を解放したら
君達はざしきわらしをどうするの?

霊夢

もちろん、家に連れ帰るだけよ。

らくてん童

………そう。

らくてん童

僕はここの生徒じゃないけど。

ざしきわらしと
会えなくなるのは残念だなぁ。

霊夢

そんなこと言うなら
あなたも来ればいいのに。

らくてん童

え?僕が?

霊夢

えぇ、仲間の数は
多い方がいいからね。

らくてん童

そういうことなら
着いて行こうかな。

霊夢

よしっ、新たな仲間獲得ね。
貴方に名前をつけてあげるわ。

らくてん童

名前?おいらに?

霊夢

そうねー、こんなのでいいかな。

らくまる

これがおいらの名前?

ジバニャン

これまた随分と安直ニャ……。

らくまる

いいね〜!気に入ったよ〜。

ジバニャン

ニャ、気に入ったニャ!?

らくまる

今後はこう呼んでよ〜。

ウィスパー

それでは改めて………。
セキカトケール〜〜!!!

ざしきわらし

やっほ〜い、助かったよ〜。
ありがとう〜。

霊夢

いえいえ、いいのよ。

ジバニャン

ざしきわらしはなんで
こんな所で石化してたニャ?

ざしきわらし

おいらは石化する前、ここの
分校で面白い噂を聞いてね〜。

霊夢

面白い噂?

ざしきわらし

そうなんだよ〜。

この分校にはフルーツの姿をした
猫妖怪が現れるって
噂があったんだよね〜。

霊夢

フルーツの……猫妖怪?

ざしきわらし

でも来てみたら
居なかったんだよ〜。

ざしきわらし

あの噂、デマだったのかな〜。

ウィスパー

う〜ん、そんな情報は
どこにも無いでうぃすね〜。

ざしきわらし

じゃあデマか〜、ざんねん。

霊夢

これから山に向かうのよ。
あなたも着いてきて。

ざしきわらし

ほいほ〜い、いいよ〜。

霊夢

さてと、
こんな分校にもう用はないわね。

霊夢

山に向かうわよ。

ジバニャン

了解したニャ〜。

ウィスパー

行くでうぃす〜。

霊夢

ここ、何か居そうね。

ジバニャン

そうニャン?
サーチしてみるニャ?

霊夢

そうね。

確認中・・・。

霊夢

居たわ!

まむし行司

おや?
見つかってしまったのう。

ウィスパー

この妖怪はまむし行司でうぃっす。

まむし行司

ふむ、お主……。
中々の強者のようじゃな。

まむし行司

一目見ただけでわかるぞ。
ここで一戦どうじゃ?

霊夢

望むところよ。
やってやるわ。

Fight!!

まむし行司

ふぉっふぉっふぉ!
これを食らうのじゃ!

毒ガス

ジバニャン

浴びちゃダメニャ!

霊夢

貴方も中々やるようね……。

霊夢

でも私は博麗の巫女よ。
こんな蛇相手に負けてられないわ。

弾幕を撃つ

まむし行司

ふぉっふぉっふぉ!!
流石はワシが見込んだ相手じゃ!

まむし行司

天晴れ!
ワシの妖怪メダルをお主にやろう!

霊夢

あら、ありがとう。
ねぇ、良ければ仲間にならない?

まむし行司

ほほぅ?
昨日の敵は今日の友って事か。

まむし行司

良いぞ、共に歩もう!

ジバニャン

ニャニャ〜、
やっぱり霊夢は強いニャ。

ウィスパー

これならキウチ山に入っても
大丈夫そうでうぃすねぇ〜。

霊夢

あら、そこにいるのは?

モレゾウ

も、漏れるゾ〜〜!!!

霊夢

ちょっと!
何してるの!?

ジバニャン

ま、まぁ大丈夫ニャン……。

モレゾウの鼻から
出るのはただの水だから……。

霊夢

……それなら、大丈夫……かな?

モレゾウ

あれれ、人間さん。
僕が見えるの?

霊夢

えぇそうよ。
貴方こんなとこで何してるの?

モレゾウ

ぼ、僕はここで釣りをしてたゾウ。

モレゾウ

でも急に尿意が来て……。

ウィスパー

もしかしたら、モレゾウは
自分で力を制御出来ないのかも
しれませんねぇ。

霊夢

何かやらかされても困るわ。
あなた、一緒に来てくれる?

モレゾウ

ぼ、僕!?

霊夢

貴方以外に誰も居ないわ。

モレゾウ

そういうことなら着いていくゾ〜。

霊夢

ん?この辺、何か気配がするわね。

ジバニャン

もしかしたら、まぼ老師かもニャ。

ウィスパー

サーチしてみるでうぃっす〜。

確認中・・・。

まぼ老師

まぼ〜、見つかったのう。

霊夢

貴方のその姿……もしかして。

まぼ老師

ぬぬぅ?
お主、どうしたんじゃ?

霊夢

貴方に会いたがってる
友達が居るのよ。

まぼ老師

もしかして……。
そうか、分かったぞ。

まぼ老師

メダルをやろう。
ワシも連れて行ってくれ。

霊夢

えぇ、もちろん。

霊夢

よしっ、これで
頼まれたのは全員かしら。

ジバニャン

よしっ!後はキウチ山に
行くだけだニャン!

霊夢

えぇ、そうね。

ジバニャン

楽しみニャンね。

晴れ男

キウチ山にはどんな
妖怪が居るんだろうね。

ぜっこう蝶

楽しみだね。

キウチ山

霊夢

あら?
結構緑が多いわね。

ジバニャン

そうニャンね〜。

ウィスパー

霊夢さん、キウチ山は
敵の妖怪も多いでうぃす。

ウィスパー

気を付けて進みましょう。

霊夢

えぇ、わかってるわ。

ざしきわらし

キウチ山……。
こんな危険な所に行くなんて……。

霊夢

大丈夫よ、私達が付いてるからね。

ジバニャン

そうニャン。

戦闘とかは全て
オレっち達に任せるニャ。

霊夢

ん?あれは……。

ガ鬼

げっ!昨日の人間じゃねぇか!

かりパックン

何の用だパックリーン?

霊夢

こんなとこにいたのね。
目撃してしまったからには……。

ジバニャン

殺っちまうニャ!

ガ鬼

待て!勘弁してくれ!

かりパックン

というか、もう何も盗んでないよ。

霊夢

いや、でもまたやるわよね?
貴方達。

ジバニャン

やるニャンね絶対。

らくまる

あ!こいつ!
僕の財布を盗んだ奴だ!

かりパックン

ゲッ!
こいつ人間と同伴してたのか!

かりパックン

返してやるよ!

らくまる

やった〜、財布が帰ってきた〜。

霊夢

おっと、逃がさないわよ?

ジバニャン

ニャニャ!

晴れ男

そうだ、
僕にやらせて貰えないかな!

霊夢

いいけど、何するの?

晴れ男

「晴れ晴れファイヤー」!!!

火災

霊夢

凄い炎だわ……。

まむし行司

むむっ!すごいパワーじゃ!

かりパックン

ッチ、もう逃げるのは
やめた方が良さそうだな。

ガ鬼

あぁ、今度こそ
本当に殺される気がしてきたわ。

霊夢

別にメダル貰ってるし
いつでも呼んで良かったのよ?

ジバニャン

これ以上何かを盗まないように

河童達の家に
連れて行った方が良さそうニャン。

霊夢

そうね。
これ以上好き放題されたら困るわ。

ガ鬼

ああもう、好きにしろ。

かりパックン

パックリーン。

霊夢

さてと、あとは頂上に登るだけ?

ジバニャン

ニャニャ、この辺に
から傘お化けは居なさそうニャ。

霊夢

となると、考えられるのは
頂上だけね。

ジバニャン

急ぐニャ!

霊夢

見つけた!

ウィスパー

フフフ、私にお任せを!!

ウィスパー

セキカトケール〜〜〜!!!

から傘お化け

おおっ、吾輩の体!!
元に戻ったようじゃな!

ざしきわらし

これで全員だね。
他に石化してる妖怪、居たかな?

霊夢

さてと、
詳しく教えてもらおうかしら。

から傘お化け

あぁ、もちろんじゃよ。

から傘お化け

吾輩はその昔、キウチ山で
見張りをしておったのじゃ。

から傘お化け

しかし……いつの頃だったか。

一度倒されたはずの妖怪が
復活したんじゃ。

から傘お化け

吾輩にもその妖怪が
復活した理由などはわからない……。

霊夢

……私に心当たりがあるわ。

ジバニャン

ニャ?

霊夢

私がここに飛ばされる前、

紫の基地を登ってた時に
仲間の口から
何度も聞かされてきたわ。

霊夢

一度元の世界で絶たれたはずの
敵が復活したってね。

霊夢

紫の手下は
まだ全滅しきれてないわ。

霊夢

紫の手下なら………。

死者を蘇らせる奴だって
居るはず……。

霊夢

だからもしかしたら………。
紫の手下の犯行なのかも……。

ジバニャン

ニャニャ……。

霊夢

あいつには……。
スキマがあるから。

霊夢

………今頃、幻想郷は
大丈夫なのかしら……。

ジバニャン

霊夢……。

霊夢

早く帰って
紫の目を覚まさないと……。

霊夢

でも、ここでの捜査も決して
無駄にはならないわ。

霊夢

復活したなら、再び潰すまでよ。
そういう使命なんだもの。

霊夢

だから皆、お願い。

霊夢

私に……力を貸して。

ジバニャン

もちろんだニャン。

オレっち達も霊夢が
故郷に帰れる事を祈ってるニャ。

霊夢

ふふっ、ありがとう。

から傘お化け

吾輩も力を貸すぞ。
"あの時の友達"のようにな……。

から傘お化け

ほれ、見てみるがよい。
キウチ山からの眺めは最高じゃぞ?

霊夢

本当ね……。
絶景だわ……。

ジバニャン

さてと、一旦河童の家に帰るニャ!

霊夢

えぇ、そうね。

霊夢

今帰ったわ。

河童

よく帰ったな。

から傘お化け

河童も無事で良かったぞ。

くだん

これで……全員だモー?

ざしきわらし

そうだね。
にんぎょも助かったのかな?

霊夢

人魚なら前に助けたわよ。

から傘お化け

そうなのか、良かったわい。

まぼ老師

むむっ?お主は兄弟!

かげ老師

おお、無事であったか!
我が兄弟!

霊夢

再会出来てよかったわね。

ぜっこう蝶

げっ!そこに居るの
ゼッコウ蝶じゃん!

ゼッコウ蝶

あらら、本当に
連れてくるとは思わなかったわね。

霊夢

何か……まずかった感じかしら。

まむし行司

むむむ?

あの感じだと
喧嘩でもしそうじゃのう。

河童

おいおい、やめてくれよ。
こんな狭い部屋で喧嘩するなよ。

河童

改めて、全員を
助け出してくれてありがとうな。

河童

この古典妖怪達は
全員、昔の人間の友達だ。

河童

そいつは凄い奴でな……。
あいつ1人で……。

何やら外が騒がしい。

霊夢

ん?外が騒がしいわね。

ジバニャン

行ってみるニャ?

霊夢

えぇ、そうね。

霊夢

あれ……さっきまで
昼じゃなかったっけ……。

ジバニャン

ニャニャ!
あれを見るニャ!!

霊夢

ん……?

謎の黒い妖怪が 別の妖怪を取り込んでいる。

霊夢

うわぁ!何あれ!

ジバニャン

見たくない現場を
見てしまったニャ……。

河童

おいお前達、何を騒いでるんだ?

河童

………!!
奴らはまずいぞ!!!

河童

おい!この家にいる妖怪達を
全員避難させるんだ!急げ!

まむし行司

なんなのじゃ!?
一体何が起きたのじゃ!?

らくまる

ひえ〜おぞましい空だ〜……。

ゼッコウ蝶

ちょっと!なんなのよこの空!

仲の良い友人に絶交された時の
心の色みたいじゃない!

くだん

これは……
とても嫌な予感がするモー……。

ガ鬼

お、おい……なんなんだよ。

かりパックン

怖いパックン……。

かげ老師

あれほど
恐ろしい存在は見た事ないぞ……。

晴れ男

これは……。
流石の僕でも晴れないよ……。

ぜっこう蝶

凄い空だ……。
さっきまでのが嘘みたい……。

ざしきわらし

助けて〜〜……。
また石にされちゃうよ〜〜!!

モレゾウ

プルプルプルプル……。
怖すぎて震えて来たゾウ……。

まぼ老師

なに……これは幻では無いのか……。

から傘お化け

逃げるぞ!!!

霊夢

に、逃げるって……どこに!!!

から傘お化け

一徳寺にうんがい鏡が
居るはずじゃ!

河童

あぁ、そうだったな。

何かあった時のために
あそこに配置しておいたんだ。

霊夢

急ぐわよ!

あんなのに吸い込まれたら
生きて帰れないわ!!

ジバニャン

ニャ〜〜!!!
怖いニャ〜〜!!!

霊夢

ひぃぃ……!!
もうすぐそこにいるじゃないの!!

???

おい!君達!
大丈夫か!!!

霊夢

だ、誰!?

河童

この声は………!!!!

フユニャン

ここは俺が囮になる。

君達は
先に安全な場所へ行け!!!

霊夢

わ、わかったわ!!!

フユニャン

色々と話したい事はあるが……。

今はそれどころじゃ
無さそうだな……。

霊夢

行くわよ!皆!

河童

あぁ!急げ!!!

うんがい鏡

皆さん!
急いでここを通ってください!

霊夢

行くわよ!!

ジバニャン

怖いニャ〜!!!

霊夢

ここは……私達の拠点……。

ジバニャン

良かった、逃げられたニャ……。

河童

あぁ……怖かったぜ……。

だが……しばらくは
ケマモト村に入れないな……。

霊夢

でも、良かったわ……。
みんな無事よね?

ざしきわらし

もちろん………。

から傘お化け

吾輩達はあいつらに
石にされたんじゃ!

河童

あぁ……。
親玉と共に滅んだと思ってたが……。

霊夢

ねぇ……これからどうするの?

106話 END

未知者達の幻想来訪伝

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