夏休み目前の憎い期末テスト… が迫ってる。
yanくん
runa
runa
体育祭からバタついてて中間は散々だった。だから期末で挽回しないとなのに
yanくん
runa
範囲すら把握しておらず草しか生えない。
yanくん
runa
…
runa
runa
yanくん
るなに向かって手を上げた。
呼ばれて輪の中に入るるなの横顔を目で追う。
楽しそうだなぁ…
なんてことない休み時間の風景だ。 クラスの女子たちと楽しく喋っている。
yanくん
いつもなんとなく目で追ってしまう。
"ちゃんと好きっていいなさい!!"
のあさん言葉が頭に浮かんだ。
yanくん
yanくん
なんとなくそんな雰囲気になったら言えばいいかなって思ったけれど
hrくん
yanくん
etちゃん
yanくん
二人に指摘された恥ずかしくなった。 無意識に目で追うレベルって…やばくないか。
yanくん
hrくん
yanくん
etちゃん
不意にえとさんが変な声を出した。 るなが他のクラスの女子に呼ばれている。
それからとことこと、オレのとこへ近づいてきた。
runa
runa
ドア付近にいる女子二人組を指さした。
yanくん
誰だよ、しかもるなの方をちらちら見ながら何か話している。 あまりいい雰囲気ではない。 思いっきり不快感を表した。
…さっきクラスの女子たちと話していた時と比べればるなの様子がおかしかった。
yanくん
runa
…何か言われたな。隠しきれないくせに。 オレと目線を合わせようとしなかった。
yanくん
るなのことが心配で えとさんに声をかけた。
etちゃん
etちゃん
えとさんもるなの様子を察して怒っている。
hrくん
hrくん
穏便…でももうすでに心の中は穏やかじゃない。るなに何を言ったんだ。
席を立ち オレを呼んだ二人に近づいていった。
連れてこられたのは人気のない校舎裏。
yanくん
女子二人組、なにやら肘を突きあっている。要件があるならさっさと言って欲しかった。
…
…
…やり方が好きじゃない。
yanくん
…
そもそもなんで当の本人が一言も喋らないんだよ。
…
yanくん
るなの名前が出て殺気だった。 何かしたら容赦しない
…
…
yanくん
…
…
----
るなは
違うるなじゃない。 オレがそばにいたくて自然と隣にいたんだ。それをるなだけが悪者扱いされていることに腹が立った。
…
ヒロくんは校内でもかなりの人気があるし、えとさんも一部ファンクラブがあるほど男女から好かれてるとは
小耳に挟んだことがあるけれど
…
みんなるなが好きで周りにいるのに
るなだけが悪く言われるのは
yanくん
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オレのことを好きだという女子が悲鳴をあげた。
自分でもわかる、こめかみに青筋が立っているのを
yanくん
yanくん
あぁ、だから 俺はるなしか信じられない
だから必要以上に他の人とコミュニケーションを取ろうとしなかった。
…
yanくん
yanくん
声を荒げる
…
yanくん
yanくん
yanくん
yanくん
ざり
一歩近づいた。 気迫がすごいのか、二人の顔は青ざめおののいている。
yanくん
グッと睨んだ。
…チリ
チリチリ
空気が焦げる匂いがする。
今度やったらただじゃすまない。 上等だよ、いつでも受けてたってやる。
もう一歩近づこうとした、その時---
ur
…
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ur
空気をぶち壊すかのようにオレたちの間に入ってきた養護教諭…"うり先生"
yanくん
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…
女子二人、怯え切った目をしていた。
しまった、やりすぎたか。 頭に血がのぼり言ったことを後悔した。
ur
yanくん
悪いなとは思うけど、この苛立ちを完全には抑えられなくて
キツイ目のまま先生を見る。 口を固く結び無言で抵抗した。
yanくん
yanくん
ur
yanくん
背を向けた瞬間に後ろ襟足を掴まれた。
ur
ur
掴まれたまま耳元大音量で説教された。
yanくん
ur
ピシャリと言い放つ
あーやっぱこの人もこっちの世界の人なのかとぼんやり思った。
ur
yanくん
ur
ur
ur
yanくん
ur
ur
ドス!
yanくん
…首の後ろに鈍痛を感じた。
手刀で突かれたらしい。 わかったのは、意識が遠のいていくなかだった。
yanくん
首の後ろに痛みを感じながら だんだんと意識が覚醒していく。
yanくん
体を起こし、周りを見渡した。
ur
先生がデスクから頬杖をついて じろりとこちらを見ている。
yanくん
仲良くする気もない。 ぶっきらぼうに質問した。
ur
いきなりふっかけられて腹が立った。
yanくん
ur
オレに向かってびしりと指をさした。
ur
ur
yanくん
うり先生はデスクから立ち上がり オレに近づいた。
yanくん
ur
ur
yanくん
ur
ur
ur
ur
yanくん
ur
ur
yanくん
学校内でもヒロくんとえとさんがそばにいるから、何もないと思っていたけど。 そんな話は寝耳に水だ。
ur
yanくん
確かにうちは外部から講師を招いて、講習を開いてる。 わかりやすくいえば、学校内で塾の授業を受けることができるシステムだ。
ur
ur
yanくん
ur
ur
yanくん
知らなかった。
もちろん道中は気をつけていたけれど まさか学校の中に入ってきて ここまで情報収集しているなんて
そんな手の込んだことをしてまで オレは狙われていたのか。
ur
yanくん
ur
ur
すなわち
天龍会でしっかり守られているるなが
オレの些細な行動で目をつけられて狙われる。そうしたらきっと芋ヅル式でるなと天龍会の関係がバレてしまう。
yanくん
yanくん
yanくん
難しいのかな。 普通の高校生活を楽しんで… そう送り出してくれたのあさん。
だけど普通の高校生のように… "普通"を望むのは。オレたちには無理なのかな。
ur
yanくん
ur
yanくん
無理だ
るなと離れたくない。
ur
yanくん
ur
ur
yanくん
不思議だ。
反抗する気持ちは何にもない。 先生の言葉がスッと素直に心に入ってくる。
ur
ur
ur
yanくん
わかった。
いつ言おうとかどうしようとか
考えてる場合ではないこと 桃虹組の状況が思わしくないこと オレも危険な状態であること
…多分先生は
なおきりさんやたっつんに言われてオレに内情を教えたわけではない
あの二人は 頑なにオレに何も言わないから
こっそりと教えてくれたんだ。
ur
ur
ur
オレはもう何も言わずに ただ黙って頷いた。
ur
ur
yanくん
三番目にくるのは何かと身構えていたら…なんて?え?
ur
ur
ur
yanくん
ur
yanくん
そしたら余計に寂しくないか。
楽しいことを思い出すのが辛くなるんじゃないかと、なんとなくるなたち意外とは距離をとっていた。
…そのほうが傷つかなくていいから
ur
ur
yanくん
確かになんだかんだと うちのクラスのみんなは優しい
ur
yanくん
ur
先生はにっこり笑って頷いた。
…笑顔、初めて見た気がする。
yanくん
yanくん
ur
ur
ur
yanくん
ur
ガラガラ…
runa
runa
オレの荷物を抱えたるなが、遠慮がちにドアを開き顔を覗かせた。
yanくん
るながまだ少しよそよそしい
runa
runa
yanくん
ur
オレが何か言うのを遮って 先生がるなに声をかけた。
ur
runa
ur
ナイスアシスト先生。 じゃなきゃるながこのまま帰る勢いだった。
runa
yanくん
runa
yanくん
ほっとしたような顔をしてる。 さっき言われたこと、まだ気にしてるのかな…気にしてるんだろうな。
誤解が生まれないように すれ違いが起きないために
早くちゃんと伝えよう。
これからも 小さな幸せを積み重ねていけるように
yanくん
保健室を出ようとした時 先生の方へ振り返る
先生も何か作業しててオレに背を向けていたらしい、でもタイミングよく お互い振り向いた時だった
ur
yanくん
やわらかな目尻 口元は綺麗な弧を描く…
どんな表情でも、絵になる人っているんだな。男のオレでも、思わずにはいられなかった。
yanくん
runa
yanくん
yanくん
るなとの帰り道
お互い会話がない…
yanくん
さっきのこと、気にしなくていいよ なんて声をかけたら違うといわれそうだし。
かといってどうしたの、何かあったの 質問するのも何か違う。
runa
yanくん
でも
何か話さないと
runa
yanくん
ずっと黙りこくったままだと思っていたるながオレの名前を呼んだ。
runa
yanくん
runa
yanくん
yanくん
思わず口調がキツくなってしまった。 あんなやつの言うこと鵜呑みにしなくていいのに。
runa
yanくん
runa
runa
yanくん
runa
わっとるなが大きな声を出した。
runa
yanくん
yanくん
るな以外見ていないのに
runa
runa
runa
runa
runa
yanくん
yanくん
runa
runa
runa
runa
yanくん
runa
まって
それは
つまり
runa
runa
うちの玄関の前を るなが通過しようとする。
yanくん
ガチャガチャと乱暴に鍵を開け
グッ
runa
るなの腕を思い切り掴み
runa
無言で
runa
runa
バタン…
無理矢理、中へと引き寄せ扉を閉めた。
コメント
4件
口角が戻りません☺️ 尊すぎます✨👍