主
うぇい٩( ᐛ )و
主
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主
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数日後。
えとは任務のために人間界の町に降りていた。
街灯に照らされた夜道を歩いていると、やはり後ろから声が飛んでくる。
ゆあん
やっぱりまた会えた!
振り返らなくても、誰の声かはわかる。
黒髪に赤いメッシュ、赤い瞳の少年。——ゆあん。
えと
あなた、本当に暇なの?
呆れ気味に問うと、ゆあんは胸を張って答えた。
ゆあん
暇じゃない。君と一緒にいたいから来てるんだ
子犬のようなその笑顔に、えとは思わずため息をついた。
けれど、不思議と心は軽くなる。
えと
……勝手にすれば
そう言いつつも、えとは彼の歩幅に合わせて歩いていた。
その夜、二人は人間の営みを遠くから眺めた。
賑やかな屋台、笑い合う恋人、泣きながら手を握る親子。
えとは黙って見ていたが、ゆあんがふと笑う。
ゆあん
いいな、こういうの。俺、天界にいたらこんなの見られないから
えと
死神も同じよ。生きている人間の温度なんて、本来知る必要はない
そう言いながらも、えとはつい目を細めた。
人の営みはどこか眩しく、切なかった。
ゆあん
なあ、えと
ゆあんが不意に名を呼ぶ。
ゆあん
君は、どうしてそんなに寂しそうなんだ?
えと
……さあ。自分でもわからない。ただ……ずっと一人でいたから
吐き出してしまった言葉に、自分でも驚いた。
誰にも語ったことのない本音だった。
ゆあんは黙って彼女を見つめ、それからにっこり笑った。
ゆあん
じゃあ、これからは俺が一緒にいるよ
えと
馬鹿ね
そう返しながらも、胸の奥がふわりと温かくなるのを感じる。
夜の街を並んで歩く二人の影は、少しずつ重なり合うように伸びていった。







