俺はしばらくエレナと暮らすことになった。
しばらく俺は、まともに食事をすることも出来なかった。
…食事と言っても人間の血液なのだけれど。
俺の腕の中で死んでった女を忘れることが出来ずに、
ただ、日が過ぎてった。
俺を拾った次の日からエレナは毎日、自分の手を切って血を差し出してきた。
俺はその血を飲むことが出来なかった。
それでもエレナは毎日、手を切り続けた。
そしてある日。
エレナ
…ああ、もう切れるとこ無くなっちゃった。
エレナ
次は…足、かなぁ。
ネイ
…………て。
エレナ
…え?
ネイ
もう、やめて。
エレナ
やめてって、なんで。
ネイ
血、飲ませて。
エレナ
…!!…うん。
エレナの手に増えていく傷に耐えられなくなった俺は、とうとうエレナの血を飲むことにした。
ネイ
少し…痛いかも。
エレナ
…わかってる。
そういいつつ、エレナは震えていた。
ネイ
…噛むよ。
エレナ
…うん。
俺はエレナの首筋に顔を埋めると彼女の首を
噛んだ。