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主
主
主
主
潔
教室の隅で、潔世一は喉を押さえた。 掴まれた肩の感覚が、まだ皮膚に残っている。
モブ
モブ
男子の声。 ただそれだけで、頭が真っ白になる。 息ができない。声が出ない。
喉がぎゅっと塞がれて、どれだけ「やめろ」って叫ぼうとしても、何も出てこない。
潔
目の前が滲む。 周りは冷たい視線で笑っている。 ――潔はずっとこうだった。
昔、同じように男子に乱暴にされたことがある。 それ以来、声が出なくなった。 男の人に触れられると、体が動かなくなる。
だから、友達もいない。 家に帰れば母が心配してくれるけれど、何も言えない。
「俺は普通じゃない」 そう思い込むことでしか、自分を守れなかった。
そんな日々の中、母から突然告げられた。
お母さん
目を見開く潔。 続く母の言葉は...
お母さん
その瞬間、潔の胸は恐怖で締めつけられた。
主