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やっと作業し終わった パソコンには、メールの 通知が来ている。
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カチカチッ
「お疲れ様です。 今回の企画につかせて頂く者です。 危険性もある企画なので、 サポーターはいつもより 多く付けさせていただきます。」
「そして、企画の説明をーーー」
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カタカタカタカタ…カチ…カタカタカタカタ…
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数分後
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カチッ
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にしても最近、 こんな感じでメールも 届くわ、企画のお誘いも来るわで 忙しいんだよね… ありがたいことなんだろうけど。
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やっぱしょーちゃんに 行き着くなぁw
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何気なく開いた会議部屋。 そこには五つのアイコンの上に 「入室中」と書いてある。
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全員集合なら 連絡くれたらいいのに…
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カチッ
ピコッ
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ほとけっちは 無しで。
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最悪だ。 僕のことを話している時に 入ってしまった。
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いらだったらダメなのに。 落ち着け僕。
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何責めてんの。 僕抜きで進めないといけない 話し合いもあるかもじゃん。
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違う、こんなこと 話したいんじゃない。
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ピロンッ
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なんで責めちゃったんだろ、 みんなも説明しようと してくれてたじゃん。
今からでも…戻っ…て…
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もしも勘違いじゃなくて、 本当に今後の活動の話し合いだったら どうしよう。
あれだけ弁解しようとしてたから、 その可能性は無い…はず…
…意味もなく、 スマホを開く
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さっきは居なかった「初兎」と 書かれたアイコンをタップする。
「しょーちゃん」
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さっきの嫌な空気の場に居なかった、 友達1人。
ピコンッ
「どうした?|ω・`)ヒョコッ」
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しょーちゃんは可愛い 顔文字を使ってくる。 まるで女の子と話してるみたい。
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「さっきまで しょーちゃん以外のメンバーと 話したの」
……ピコンッ
「え、ずる。 何話してたん。 まさか飯か!?」
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そうつぶやいて、 返信する。
「あのさ、ディスコ入った 瞬間ね、りうちゃんが」
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まちがえて送信しちゃった…
………ピコンッ
「りうちゃんが? 何したん?」
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その文単体だと、 どうも送りにくい。
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「てってれーん!しょーちゃん! ドッキリでした!(´>∀<`)ゝ」
いつものような明るい文を 送る。
ピコンッピコンッ
「おい!ふざけんな!w こっちはマジで何あったんか 不安だったんやぞ!w」
しょーちゃんはえらいなぁ… ちゃんと人の心配してくれて。
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「ごめんぴ☆ あ、ちょっと作業入ったから またね~、おやすみ しょーちゃん!」
…ピコンッ
「きしょいわマジで!w まぁいいわw、作業がんばれな、 おやすみ。( ˘ω˘ ) スヤァ…」
…言えないまま、 終わっちゃったなw
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でもそうしたとして、 また場が凍るだけじゃないかな?
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外で頭を冷やそう、 そして戻ってごめんって言おう。
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外はもう真っ暗。 車の光が飛び交う時間帯だ。
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「ほとけっちは抜きで。」
何度も繰り返される。 その後の会話まで、はっきりと。
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自分で自分の行為を責めても、 何も変わらない。
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ポタッ…ポタッポタッ…
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…なんだ、僕って なきむしだったんだねw
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ポタポタ…ポタッポタッ…
声にならない声で、 泣いた。
後悔、羞恥心、怒り、 色んな感情が混ざって、 僕の涙を止めようとする ”我慢” にはならなかった。
「ほとけっちに… 説明しないとじゃん!」
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かすかな聞き覚えのある声。 僕はそっちへ目を向けた。
第2話「抜きで」