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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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kuro

どーも〜

kuro

くろです!

ひいね

ひいねです!

ひいね

そんじゃ、

kuro

前回の続きどーぞ!!

初兎

ギュッ

If

へっ!?//

初兎

『初めて手をつないだ記念日』やね…

初兎

なんか、ちょっと照れるけど…//

If

(自分との時間を本当に大事に考えてくれてるんだな…)

If

あの時まではそう思っていたよ…

If

なのに…

なんで…

なんで…?

なんで…??

一緒に手をつないだだけで「記念日」になるなんて…と少し違和感を覚えていたのだ。

複雑な表情をしている俺に、しょうが、笑顔でこんなことを言った。

初兎

これからどんどん、俺たちの『記念日』を増やしていこうな!ニコッ

If

俺は、素直に「うん」と答えることが出来なかった

「記念日」に喜びを感じなくなった瞬間だった。

趣味は合うもしれないが、価値観は合わないかもしれない。うきうきしている初兎を前に、俺はそんなことを考えていた。

それから初兎は、ことあるごとに「記念日」を作っていた。

2人で初めて遊園地に行った記念日。

あいあい傘記念日。

ファーストキス記念日。

あまりに「記念日」という言葉を聞きすぎたせいで、俺のなかでは、そこから特別な感じが失われてしまった。

特別感が失われるどころか、それが、はっきりと負担なものに感じたのは、初兎が全ての「記念日」をスマホのスケジュール管理アプリに登録しているのを知った瞬間だった。

俺が初兎のスマホをのぞき見したわけではない。

初兎

今日は「初めてのパフェ記念日」やな!

If

何してるの?

と、初兎がカフェでスマホを取り出して操作し始めたので、「何してるの?」と俺は尋ねた。

初兎

まろちゃんとの大事な記念日をメモっとるんよ!

初兎

これで、ずっと忘れずに忘れずにいられるやろ?

If

…そうやね

「毎日が記念日」なんて、幸せを体現したキャッチフレーズのようだが、実際に自分がその立場になった今、俺には、笑っている自分を想像することができなかった。

そして、

「あれ」

を見てしまったのだ。

いつものように記念日を制定した初兎が……ちなみに、その時は、「2人で将来の俺らのことを話す記念日」だった…

例によって、スマホのスケジュール管理アプリの画面を得意気に見せてくれた。

If

ッ…!?

その時、見るとはなしに、明日以降…つまり未来の予定が見えてしまったのだ。

3日後には「付き合い初めて1ヶ月記念日」が控えている。

それはもちろん問題は無い。

問題は、その翌日だ。そこには「付き合い始めて初めてのケンカ記念日」が、そして、さらにその3日後には、「初めての仲直り記念日」という文字が書かれていた。

If

(え…なんで未来のことが…?)

If

…(もしかして、初兎は、制定した記念日にメモをするだけではなく、先に記念日を決めて、それに合わせて行動しとるの…?)

If

そんな…バカな…

初兎

…どしたの?

If

ん?いや…なんでもないでニコッ

初兎

そっか!何かあったら言ってな…?

If

はいはいw…

でもそう考えると、今までのデートのなかで、ちょっとだけ気になっていた疑問が氷解する。

If

ッ…

初兎

ほんとに大丈夫…?

初兎は俺に対して、とても優しい。たいていのことは、俺の俺の言うことは尊重してくれる。

If

ッ…大丈夫やでッ?wそれより…俺お腹すいたから…何か食べに行こ!

初兎

ふふっwええで!

If

ん〜…じゃあ…パスタがいいなぁ…

初兎

……だめ…

If

へ…?

初兎

ダメ…!

初兎

今日は、パスタを食べたくないんだ…。絶対にまろちゃんとパンケーキを食べたい…

If

あッ…いいよ!ニコッ

おそらく今日は「2人で初めてパンケーキを食べた日」と制定されてしまっていたのだろう。

初兎

あっみて!

If

ん?

初兎

これ美味しそ!

If

ホイップバターパンケーキ?

初兎

うん!

If

買ったろか?

初兎

え?良いの!?

If

うんw

If

俺が彼氏みたいやな…w

初兎

むぅ…

If

wwごめん

『この店に来た絶対ホイップバターパンケーキを食べなきゃ』と言ってきたから、『2人で初めてホイップバターパンケーキを食べた記念日』かもしれない…

それとも…『俺のおすすめのパンケーキを、まろちゃんが食べた日』?

そんなことはどうでもいい。俺は、どんよりした気持ちになった。

初兎は「俺という人間」と付き合っているのだろうか、それとも、記念日を作るために、俺と付き合っているのだろうか?

初兎

「付き合って1年記念日」を目指して…

初兎

『頑張る』よ!

If

ふふっwうん!

そういえば…

初兎が告白してくれた時、「がんばるよ」と言っていた。

「がんばるよ」には「大変だけど」というニュアンスが隠されている。

あのときは、それが、ちょっとだけ不器用な初兎がなりの愛情表現だと思っていた。でも、あれは、文字どおり、率直な表現だったのかもしれない。

俺と付き合うことは大変なことなのだろうか。

「記念日」を制定するのは、カードにスタンプを押してもらうのに近いのかもしれない。

初兎

まろちゃん?どうしたの?

ぼんやり考えこんでしまった俺の顔をのぞきこんで、初兎が尋ねる。

初兎は、俺にスマホの中の「未来記念日」を見られたことに気づいていないのか、とても幸せそうな表情をしている。

そのことがまた、俺をげんなりさせた。

If

ごめん…初兎…

初兎

え…?どしたの?急に謝って…

If

あのさ…俺たちいったん、もとの友達に戻らん…?

初兎

は…?

𝑒𝑛𝑑

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