暗い部屋の中、眩しく光るパソコンに 囲まれている彼を数秒見つめる
悠佑
そんな環境だと更に目が悪くなる、 なんてことを言う気はもうおきない
悠佑
いふ
呼びかけるとゆったりとした口調で 優しい返事をした。
悠佑
そう言って、俺が口を閉ざすと 彼は驚いたような顔した。
悠佑
あんまり見ない表情であったから、 思わず俺の眼球に搭載されたカメラの 機能で撮ってしまった。
いふ
悠佑
悠佑
コア…ヒトでいう心臓がある部分に 手を当てながら話す。
いふ
興味のなさそうな返事だが、 彼の様子からみるに、 動揺しているだけなのは明らかだ。
いふ
悠佑
言葉の理解が追いつかず、 疑問を疑問で返した。 彼は少し言葉が足りない時がある
いふ
悠佑
彼は直球すぎるときもある。 やや呆れ口調でまた疑問を疑問で返す
いふ
少しふざけた様子で返された。 こういう対応も、もう慣れたものだ。
悠佑
いふ
悠佑
そう、そのはずなのだ。 性的に見れるわけがないはず、だから 彼は動揺しているのだろう。
悠佑
悠佑
性的にみるだけが恋ではないと、 俺はそう思うだけの話だ。
いふ
ふてくされた顔で言うから、 なんだか可笑しくって顔がにやける。 これも撮っておこうか。
悠佑
いふ
彼は背中の方にある机をバンバンと 音が出るくらいの力で叩き、言った
悠佑
全部…とは曖昧すぎてわからない。 やっぱりコミュニケーションの経験が 少ないせいなのだろうか。
いふ
悠佑
悠佑
ため息まじりに、呟くように言うと、
いふ
ほんの少し罪悪感を抱えた複雑な 表情が撮れた。 良い顔だ、なんて思うのは少し意地悪 だろうか。
悠佑
いふ
いふ
彼は自身の髪の毛をぐしゃりと 崩しながらそっぽを向いて話した
悠佑
いふ
素直に思ったことを話すと、 心底驚いた顔をしていた。
いふ
自分に言い聞かせるような 小さな声で言ってこちらを見た。
悠佑
彼はときどき、 ひどく傷ついた顔をする。 俺はそんな顔がどうしようもなく嫌だ
いふ
いふ
怒ったように話している。 その話は一理あると思った。
悠佑
いふ
そう言って彼は机に置いてある コーヒーをひとくち、口に含んだ
いふ
ため息混じりのそのこたえに、 俺は納得いかなかった。
悠佑
いふ
はっきりと断ってみせれば 彼は少し喜色を見せたものの、 認めはしないなんて面倒な考えが 丸見えになった。
悠佑
今日何度目かわからないが俺は 呆れを見せ、一つ、思いつく。
悠佑
いふ
突っ込むところはそこなのか、と 言いたくなるがそこは我慢だ。
悠佑
悠佑
手を合わせておねだりしてみせると、 しぶしぶ、といった感じに口を開いた
いふ
悠佑
悠佑
正直、どのくらい聞けばいいか わからない。だから濁したいのだが。
いふ
案の定そう叫んでくる。 心配性といえば聞こえはいいかもな などと関係ないことを考える。
悠佑
悠佑
悠佑
ゆっくりと強い意志を持って言う。 彼がこんな俺に弱いということは 把握済みなのだ!
いふ
いふ
悠佑
いふ
俺が気軽に出て行こうとすると 呼び止めるような大きな声で言った
いふ
いふ
悠佑
あと五時間ほどしかないが、 こういうときは素直に返事をするべき というのは学んだことだ。
悠佑
手を振って大きな声で言う挨拶は なんだか気持ちの良いものだ。
いふ
随分と優しい顔をするものだと、 彼の顔を横目に暗い部屋から 出て行った
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