テラーノベル
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ニキ
日の光が顔に差す感覚に僕は目を開けた。
ニキ
今日は珍しく夜更かしをせずに寝たので、遅刻しなくて済みそうだ。
ニキ
寝ぼけた頭を掻きながら立ち上がり、中途半端に開いたカーテンを全て開ける。
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
キッチン
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
リビング
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
ニキ
立ち鏡の前に来て、完璧に着こなしている僕の姿を映す。
ニキ
ニキ
ニキ
ああ、また思い出してしまった。
僕がアルファだってことに。
アルファは皆優秀で容姿端麗、金持ちなものだから昔、玉の輿を狙おうとして僕の目の前でヒートを起こした女が居たっけ。
昔
ニキ
突然、名前も顔も知らない女に腕を掴まれたことがあった。 顔が赤いのを感じたが、体調が良くないのだと思い助けようとした瞬間。
女
女
ニキ
街が芳しい匂いで包まれるのが分かった。 アルファの理性を無くすこの香り。 オメガのヒートだ。
ニキ
男性
見知らぬ男性が咄嗟に助けてくれたおかげで、なんとかなった。
ニキ
急いで鞄から、万が一を考えて持たされた強めの抑制剤を取り出した。 注射器の形をかたどったそれを打つ。
その後は眠りに付いて、目が覚めると実家に戻っていたことに気付いた。 騒ぎを聞き付けて運んでくれたんだろう。
この事が、オメガを嫌う一番の理由になってしまった。
オメガのヒートで理性を失ってしまうのが怖かったんだ。
アルファとか、オメガとか。第二の性別なんて、嫌いだ。
ニキ
ニキ
家を出ようと鏡に背を向けて、玄関まで降りる。
ニキ
ニキ
コメント
2件
えぇ?めっちゃ好きです。宜しければ続きをお恵みください…✨語彙力は食べました。