雪
ふぅ、今頃学校はどうなってるのかしら、
雪
あのあと、直ぐに???から報告されたけど、もう1人はもう、終わってるのかしら
雪
報告がないってことは終わってないのかしら……
なんとなく、地面を見ていた顔を上げる
雪
あ……
顔を上げると、少し前を、莉子が歩いていた
雪
(話しかけてみようかしら……)
私はそう思い小走りした
雪
り、莉子、ちゃん……!
莉子
っ……?
雪
あの、おはよう……
莉子
ぁぁ、おはよう……
雪
どうしたの?元気がないように見えるわよ……?
莉子
うん……
雪
本当に大丈夫?
莉子
あの、雪ちゃんは知らないの?
雪
えっ?なにが?
莉子
ほらニュース
莉子
見てないの?
莉子
速報であったと思うけど……
雪
ごめんっ、私テレビ見ないの!
雪
ずっと帰ったら、部屋にひきこもってるから……
莉子
そっか……
莉子
なら、知らなくて当然だよね……
莉子
あのね、
雪
うん
莉子
昨日……
莉子
風香が死んだの……
莉子
それに、現場の近くの家の人も……
莉子
次々と、知ってる人や、知らない人が死んでいくと……
莉子
次はっ、……!わ、たしっ!の、番なんじゃっ!ないかなって!!思っちゃう、の……
雪
そう……
雪
それは、辛かったわね……、悲しかったわね……
雪
でも、泣いてばかりじゃ、風香ちゃんに心配かけてしまうわよ……?
慰めの言葉をかけたけど
彼女は泣き止まない
雪
(そっとしておくといいとは聞いたことがある……)
雪
(それに、こうさせたのは私)
雪
(もう少しで、また風香と会えるわよ……)
雪
(それまでの辛抱……)
雪
ゆっくり行くといいわ
雪
遅刻しそうだったら、私が先生に上手いこと言っておくわ
莉子
あ、りがと……う……
莉子
(雪ちゃんは優しいな……)
莉子
(この子が犯人なわけない……)
莉子
(はやく、はんにんつかまってくれないかな……)
雪
???
雪
出てきて
???
はい、何でしょう?
音もなく???が出てきた
雪
お願いがある、
雪
莉子は、なるべく苦しまずに死なせて
雪
彼女にもう辛い思いはさせたくないわ
雪
友達が死ぬのは辛いこと……
雪
それは私も理解してる……
雪
自分は死なずに、大切な人が死ぬのは、すごく苦しい……
雪
せっかくなら、2人同時に死なせたかったわ……
雪
そしたら、まだ、幸せに……
???
貴方は、そんなに苦しいのや悲しいのが嫌ですか?
雪
えぇ、
雪
嫌、嫌よ……
???
なら、一気に制裁しますか?
雪
そう、ね……
雪
そうしましょ、
雪
まずはこの地域の人全員殺りなさい
???
わかりました
???
お望みのままに
すごい飛ばしたよ
めんどくさかったから許してちょ
こうして、莉子ちゃん達がいた地域は、人が居なくなった
雪
なんの音もしない……
雪
誰の声もしない……
雪
ただ、静寂が、耳をつんざく
雪
こんなに寂しいのは久しぶりね……
???
寂しい……と?
雪
い、いいえ、
雪
寂しくなんかないわ……
???
そうですよね
???
あれの為なら、寂しいなどという感情入りません
パリン……
そんな音がして、私の何かが壊れた
雪
寂しい……って、何かしら
雪
きっと、いらない感情よね
雪
その感情は、私を邪魔するもの
???
そうです、その感情などいりません
???
あなたは計画のことに集中してればいいのです
???
そこに情などいりません
雪
そう、ね、
雪
すこし、寒くなってきたわ……
雪
部屋に戻る……
雪
次はどこに行けばいいのか、決まったら教えて……
???
わかりました
ガチャン
扉が閉まると同時に
???は言う
???
彼女に情などいらない
???
情があったら……
???
私の計画の邪魔ですから