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数分前 真冬視点

僕は天ちゃんから送られてきたメールを頼りに、彼方さんがいるらしき場所まで来ていた

真冬

(天ちゃん、部屋番号まで載せてくれてる…)

真冬

多分この辺りに…!

  

ーー!

真冬

(叫び声…この部屋から…?)

そっと扉の向こうに耳を傾けてみる

  

ーー、彼方!!

真冬

っ!彼方さん…!!

ドンドンっ!

本当はもっといい手段があったのかもしれないけど、僕は彼方さんを助けることしか頭になかったから必死で扉を叩いた

真冬

彼方さん、彼方さんっ!!

少し叩いていると、扉の向こうから 鍵が開く音がした

真冬

(っ、開いた…!)

部屋に入ると、知らない人が3人いた

そしてソファには、暁さんに覆い被られている彼方さん

真冬

…彼方さん!!

彼方

っ…まふ、ゆ…

彼方

助けて…っ!

真冬

……!

そう言った彼方さんの瞳は潤んでいて、目には溢れ出るほどの涙を溜めていた

真冬

…彼方さんを

真冬

彼方さんを、離してください

僕は自分でも驚くほどの低い声で、暁さんに話しかけた

…ふっ

あははっ…!

すると、暁さんたちは突然笑い出した

真冬

っ、何がおかしい…

いや、あんた漫画の主人公みたいだな〜

真冬

え…?

捕らわれのお姫様でも救いに来た王子様気取り?

それとも、好きな人を助けにきたのかな

真冬

…僕は、王子様なんて柄じゃないし、彼方さんのこと救いにいけるほど強くない

真冬

…でも

『っ…まふ、ゆ…』

『助けて…っ!』

真冬

弱くても、助けにきたいって思ったから

真冬

『僕自身』が、彼方さんと一緒がいいから…

彼方

そこまで言うと、暁さんは彼方さんの拘束を解いて、僕に向き合った

彼方さんは、他の後輩らしき人たちに 抑えられた

最初っから気に食わないんだよね、お前

いつまでイキってられるかな?

彼方

っまふ…

真冬

彼方さん、大丈夫ですよ

彼方さんを安心させるため、あえて笑顔を向ける

真冬

少し待っててもらえますか?

彼方

………うん

そう言って暁さんと向かい合う

先に勝負を仕掛けたのは、あっちだった

おらぁっ!

真冬

(…大丈夫、遅いから僕でも避けられる)

相手から飛んでくる拳を、ひょいひょいとかわす

彼方

っまふ……

不安そうな彼方さんの顔を横目に、どんどん窓側へ後ずさっていく

そして相手は、『僕の策略通り』に 動いてくれた

っ!!

真冬

(ここだ!)

ガタンっ!!

『君と僕の忌避進路』

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