スマイル
はぁ………
きりやん
さっきからなんなんだよw
スマイル
何でもねぇよ本当に……
内心ホッとしている俺がいた
きりやんに聞かれなくて良かった…
今はそんな感情しかない
本当は………
いや、考えたって仕方がないかと思い 乾いた笑みを漏らした
ただ自分の感情を外に出さないように 押し込めた
どうしても悟られては行けないんだと
だから俺はその場から逃げ出すように家を飛び出した
息を切らしながら公園まで走ってきたのに俺の後ろにはきりやんがいた
きりやん
スマイルは皆の所戻らないのかよ?
スマイル
……別にいいんだよ
スマイル
結局は色々と遊ぶために来たんだろうしきっと俺が居なくても居ても変わんねぇよ
きりやん
いや、変わるだろ?
きりやん
ていうかなんで逃げたんだよ
きりやん
リビングにいた奴らびっくりしてたぞ
スマイル
………………………
スマイル
お前には何も分かんねぇよ
スマイル
俺の気持ちも
スマイル
"きんとき"の気持ちもな
きりやん
………………………
きりやん
それ…どういう意味だよ
スマイル
簡単な話だよ
スマイル
きんときはお前との関係に後ろめたさを感じてる。だからお前から離れようとしてるんだよ
スマイル
それなのにお前がしつこいからきんときも離れられなくて困ってるんだ
スマイル
お前さえいなきゃあいつは自由に空だって飛び回れる天使にですらなってただろうな
スマイル
でもお前はそんなきんときから翼を奪ったんだよ
スマイル
どっちが天使か悪魔か分かんねぇな
きりやん
……何が悪いんだよ
きりやん
俺がきんときといたくて何が悪いんだよ!
きりやん
俺だってわかってる
きりやん
きんときが困ってることくらい。俺が飛べないようにしてることくらい
きりやん
……でも…一緒にいたいんだよ…好きなんだよ
スマイル
……………………
そうやって、バカ正直に好きな気持ちを持てるお前が憎い
俺だってきんときが好きだ
だから俺はこの場所できんときに告白した
真剣だった
でも
スマイル
俺、実はお前のこと好きなんだよね
きんとき
え…??
きんとき
おーい急な告白やめろよw
きんとき
俺だってスマイルのこと好きだぞ?
スマイル
いや…その……そういう意味じゃなくて
スマイル
俺のこの好きは恋愛感情なんだよ
きんとき
……………………
スマイル
きんとき…?
きんとき
あ、あぁ…ごめん
きんとき
そういうの今まで全く考えてなくて…お前はずっと友達で…俺は悪魔でスマイルは人間で…
きんとき
同じ性別で…しかも俺今きりやんにお世話になってる身で…
きんとき
嫌とかじゃないんだよ…でも、俺……スマイルとは友達でいたいんだよ…人間の友達を失いたくない…関係を壊すのが嫌なんだよ
スマイル
…………
優しい彼の彼なりの振り方だった
あんな事があった今でも彼は俺に優しく友達として接する
関係が壊れなくて良かった。と最初はそう思っていた
だけど
友達でいればいるほど
俺の心は壊れていった
何が人間だ…俺も悪魔だったらお前に受け入れられたのかな?
俺がお前のことをあの時助けていればこんな惨めな思いはしなかったのかな?
考えても考えても答えは何も見つからない
沼にただ
落ちていく