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塾の帰り道。
里犬から、1つのメールが来た。
『理美くん!明日放課後遊ぼーよ!』
桃川 理美
今日はアイツの様子がおかしかった。
いきなりどうしてこんなに明るくなったんだろうか。
「アイツのことだから…」と色々考えてしまう。
里犬の家の前も通るし、近くに来たら連絡してみようと思っていた。
それからしばらく歩き、メールが来てから何分かが経った。
奥の方から知っている声が聞こえてきた。
『ッ…ヒック…もぅ…無理だよッ…グスッ…』
『…ごめんねッ…ポロポロ…ごめッ…ん…ッ…』
堂々と入るのもおかしいと思い、影に隠れて声のした方をそっと覗いた。
そこには、抱き合って泣いている里犬と流羽斗がいた。
桃川 理美
思わず声を漏らしそうになり、慌てて口を押さえる。
どうして2人は一緒にいるのだろうか。
何があって泣いているのだろうか。
あの夕方の出来事はなんだったのだろうか。
たくさんの疑問が頭に浮かんだ。
が、1番は、どうしてまた流羽斗なんだ、と思ってしまった。
赤宮 里犬
蒼樹 流羽斗
苦しい…悲しい…
俺は…頼りにされてないんだ…
里犬のいちばんは…
きっと流羽斗なんだ…
俺が…
俺が、里犬の…
俺が、キミのいちばんになりたかったのに…
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