牛沢
元気にしてたか?お姫さんよ
雲
なんで…どうして…ここに…!
牛沢
んー…お姫様を奪い返しに来た的な?
雲
うばいかえ…し…?なに…?なんで?
ドクドクと心臓が物凄く速く脈打つ。 怖い。頭が真っ白になって上手く言葉が出ない。
牛沢
まぁそりゃ混乱するかぁ。
牛沢
でも、今は混乱してるお前に付き合ってる暇も時間もねぇんだよ
牛沢
てことで、わりぃけど黙って運ばれてくれ。
雲
嫌っ…!待って…私がいなくなったら…キヨ達が…!
フジ
ハァッ…ハァッ…!…雲ちゃん!!!!!
牛沢
…チッ
雲
フジくっ…!
フジくんが勢い良く走ってきて、私の名前をこれまで聞いた事の無い程の剣幕で叫ぶ。
それとほぼ同時に…私の体が宙に浮いた。
雲
きゃっ!?
数秒遅れて私はうっしーに担がれたのだと気付いた。
牛沢
…っと。暴れんなよ。落っこちても知らねぇぞ
そう言って、なんとうっしーは私を肩に担いだまま窓を開け、窓枠に足をかける。
雲
えっ…!…?…
フジ
(まさか…!!)
牛沢
…じゃあな。
……そして…
窓から、飛び降りた。