ピッピッピッピッ
無機質な音が小さな病室に響く
芽依
か……た、いる……?
奏太
……っ、いっ、るよ……
芽依
な、いてる……の、?かな、た
奏太
う、うん……泣いてない、泣いてないよ……
芽依
かな……た、あの、ね?私……かなたと、やりたいこと、ある
奏太
うん、な、に?
芽依
ゲーム、とか、徹夜でやりたい、し……お菓子とか食べなっ、がら……おはな、しもしたい……
奏太
そ、うだね、やろう……いっぱいやろう……!
芽依
うっ、ん……いっぱい、やる
奏太
……芽依、僕も、君とやりたいこと、いっぱいあるんだ
奏太
だから……一緒に海に、行ったり……遊園地に行ったり、しよう
芽依
う、ん
奏太
来世でも、絶対、絶対一緒に、なろ、う……!
芽依
そ、うだね……
芽依
来世……は、かな、たから、こく、はくっし、てね……
奏太
うんっ……もちろんっ……
芽依
……ねぇ、最後、にちゅー、して?
奏太
……っ、最後なんかじゃない、これからも、もっと、ずっと、たくさんしよう
芽依
うんっ……うれ、しい……!!
芽依
……っ
奏太
……ふふっ、眠くなってきちゃった……?
芽依
うん、ちょ、と……
奏太
じゃあ、おやすみ、僕の芽依
芽依
……ま、た、後、でね
奏太
……うん、またね
次、また君が目覚めた時、
最初に見て、最初に好きになるのが
ピーッピーッピーッピーッ
僕でありますように。
ピーーーーーーーッ