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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

続き

??

この人、僕の知り合いです。

店員

あ、連れの客でしたか...

??

はい、

??

ご迷惑をおかけしました...

こむが店員にぺこりと頭を下げる。

その丁寧な仕草は、俺の知るこむとはかけ離れていて、

その事に少し、違和感を覚える。

??

ほら、とりあえず座りな?

こむが目の前の席へ座るよう俺に言う。

Ama.

あ...ありがとう...

俺はこむの言われるがままに席に着いた。

店員

ではごゆっくり〜、

店員

......連れなら最初っから言っとけよ...

店員がぶつくさと文句を言う声が耳に入るも、

そんな事、今の俺には正直どうでもよかった。

Ama.

......さっきは、ごめん、

Ama.

久しぶりすぎて...動揺しちゃって...w

苦笑いを浮かべながら、こむに詫びる。

Ama.

え、でもほんと久しぶりだね、

Ama.

1年ぶり...くらい?

??

......

こむは少しだけ考えるような素振りを見せると、口重そうに話を切り出した。

??

あの...

??

......どちら様...ですか?

こむの言葉に、俺はカップを取ろうとして伸ばした手を止める。

Ama.

どちら様...って......

Ama.

え...冗談だよね...?

Ama.

俺...お前の相方だよ...?

??

......はっ...?

俺の言葉を聞いたこむの表情が、一瞬にして曇った。

??

僕の...相方?

??

それ...なんの冗談ですか?

??

流行りの企画か何かですか?

??

だとしたら、最低すぎますよ。

??

お店の中でお構いなく大声出して、

??

周りの人に迷惑かけて、

Ama.

企画って...

Ama.

ほんと何言ってんの...?

??

お兄さんこそ何言ってるんですか、

??

だって、僕達初対面ですよね?

こむのよそよそしい態度に、俺は嫌な胸騒ぎのようものを感じた。

Ama.

(たった1年で、こんなに変わるもんなの...?)

Ama.

(喋り方も、雰囲気も、1年前とは全然違う...)

Ama.

(これじゃあ...本当に他人みたいじゃん......)

Ama.

......初対面なら、さっきのはなんだったの?

??

さっきの?

Ama.

ほら...知り合いだって......

??

あぁ、

こむは、俺を責めるような口調で言葉を続ける。

??

だって、あぁ言わないと店員さんが納得しなかったでしょう?

??

下手すれば、通報されてましたよ?

Ama.

いや...うん......

Ama.

それはそう...w

やっと会えたのに、こんな仕打ちを受けるとか...

Ama.

(でも...仕方ないのかな、)

あの日...

こむが、俺達の前から姿を消した日の前夜、

こむから珍しく電話があった。

あの時俺は、こむに対して不誠実な態度を取ってしまった。

その事がもし、彼女を傷つけていたのなら...

Ama.

......こむが最期に電話をくれた時、

Ama.

配信中だからって言って、こむの話をしっかり聞いてあげられなかった。

Ama.

それは...ほんとごめん、

Ama.

ずっと、謝りたいと思ってたの...

??

......?

??

あの...

??

何の話か、よく分からないんですけど......

こむの表情からは、尚も警戒の色が伺える。

嘘や冗談を言っているようには、到底思えなかった。

Ama.

......君は子麦粉...だよね?

馬鹿な質問だとは、思わなかった。

むしろ、望んでもいない答えが返ってくるような気がした。

??

......いいえ。

??

僕の名前はむぎですよ。

りーちゃの犬の名前になっちゃったけどゆるちて(?)

子麦粉さんって誰ですか?

こむと話をし始めてから抱いていた不気味さや違和感

その正体に、俺はようやく気づいた。

Ama.

(...この子は、)

Ama.

(俺の知ってるこむと、あまりにも中身が違いすぎる、)

Ama.

(でも、見た目はこむそのもので、)

まるで自分のメンバーのドッペルゲンガーに出会ってしまったような、

そんな薄気味の悪さ。

Ama.

......むぎ...さん、

はい、

なので、人違いかと。

Ama.

人...違い......

Ama.

(こんな事が本当に有り得るの...?)

Ama.

ちなみに、そういう証拠とかって......

証拠?

Ama.

そう...

Ama.

君が、子麦粉じゃないって言う事を証明してくれる?

Ama.

そうすれば、多分諦めつくと思うから。

......なんで僕がそこまでしなきゃいけないんですか、

Ama.

本当に人違いだったらごめん、

Ama.

その時はほんとに謝る。

Ama.

でも、どうしても納得いかなくて、

はぁ...

こむは短く溜め息を吐くと、観念したような表情で口を開いた。

分かりましたよ。

でも、その前に、

君が迷惑YouTubeじゃないっていう証拠を見せて貰えますか?

Ama.

迷惑YouTube......

Ama.

(俺歌い手だけどなぁ...)

Ama.

そんなふうに思ってたんだ...

......えっ、

ご、ごめんなさい、

言い過ぎちゃいました...

Ama.

いや、全然大丈夫、

Ama.

君の立場からすると、その通りかも知んないし...w

でも、企画じゃない証拠、か...

なんでもいいんですよ?

例えば、そうですね、

あ、写真とかどうですか?

見間違うくらいなんだから、相当僕に顔がそっくりなんですよね?

Ama.

写真...は......

Ama.

......

キミのニセモノに恋をする。〜こむあまver.〜

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