テラーノベル
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奏
奏
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まだ6月下旬ではあるけれど朝から蒸し暑さがここにはある。
僕は静かに登ってきている汗を腕で拭い、体に蒸し気を帯びて纏わりつく布団をベッドに捨てる
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僕の心に染み付く“それ”は手をパタパタと振った時に蒸し暑さと共に薙ぎ払いたかった。
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…
倉橋 要人
僕が教室のドアを開けるとともに倉橋要人(くらはしかなめ)が肩を勢いよく叩いた
僕は肩を大きく揺らし、心臓がドクンと大きく脈打ったことがバレてないか冷や汗をかいた。
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倉橋 要人
倉橋 要人
彼は僕の手を引いて机へと向かう
僕らはお互い隣に位置する席にあり、要人は今年越してきた転校生。
転校してきた時の自己紹介で「彼女はいませーん。彼女ぼしゅーちゅーでーす」 って大声で言って野球部の男子たちに笑われてたんだっけ。
それと彼は外国の血も混じってるらしく、僕はハンサムな彼の顔を見て腑に落ちた
数年前までは海外にいて、今は日本の各地を転々としているのだとか。
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そう疑問には思うけれど、僕は聞く勇気を持ち合わせていなかった
もう童貞じゃないのかな、とか
でも、外国の血も混じってるなら純日本人の僕と違って積極さはありそう、とか。
奏
倉橋 要人
こちらを振り向いて唐突にそう問うた
奏
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驚きで少々顔が引き攣ってしまったけれどもなんとか笑顔を見せる
倉橋 要人
倉橋 要人
奏
突然の知らせだった
倉橋 要人
倉橋 要人
倉橋 要人
倉橋 要人
奏
倉橋 要人
教室のベルが、鳴る
倉橋 要人
僕は要人に引かれるまま、席に座った
気分は、憂鬱。
喉から上手く言葉が出ていたか、自分でも分からない
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kaname
奏
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kaname
kaname
kaname
奏
奏
kaname
kaname
kaname
僕はいつの間にかスマホを机に置いてベッドの上にいた
奏
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僕の奥が疼いて疼いてどうしようもなかった
僕は自分の指を中に滑らせ、奥へ奥へと触っていた
要人なら、どうするんだろう
そう、考えながら
奏
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そこに触れると、とてもゾクゾクした
触ってるのは自分なのに。
なんだか要人に触れられているような気分になって自分のソレが熱を帯びて硬くなる
きっと、本当はもっと細い指なんだろう
奏
何度もそこを指で押す
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そして、名前を呼ぶ
あぁ、要人って、どんなプレイをするんだろう
どんな、顔をするのかな
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脚は震え、
甘い痺れが全身を渡り、
頭の中は白く塗り潰された。
白濁の液は僕の下腹部を濡らし、ベッドへと滴り落ちた
何も考えられなくて、そのまま倒れるようにベッドで寝てしまった
倉橋 要人
時はあっという間に過ぎ、僕は要人の家にいた
玄関からリビングまで要人の匂い(多分香水)が充満していて幸せの空間そのものだった
僕は勃起しないか心配だったけれど
別に、その時はその時で唆してヤっちゃってもいいんじゃないか…
と心の奥底で考えていた
奏
倉橋 要人
倉橋 要人
倉橋 要人
奏
奏
そういうと、要人は困ったように眉を寄せて笑った
倉橋 要人
奏
僕はどうでもいいことを想像していた
要人は抜く時何で抜いているんだろう、とか
…
僕は何回か要人の家に来たことはあるけれど部屋に招待されるのは初めてだった
だから内心期待を寄せている
奏
僕はそれ以上何も考えず、ただ要人の後に続いて歩くことに集中した
倉橋 要人
中は思ったより綺麗で、そして広かった
倉橋 要人
奏
倉橋 要人
確かに、椅子には沢山の絵の具が付着している
倉橋 要人
それだけ言い残すと要人は部屋を出てしまった
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綺麗好きかと言えば多分違う
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奏
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見た感じの特にエロ本が隠されている訳でもなさそうなので緊張をほぐしてベッドに倒れ込む
それのせいかポプッと要人の匂いが僕を覆う
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ガチャ、と扉が開く音がした
倉橋 要人
倉橋 要人
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飛び起きると彼は笑いながら
倉橋 要人
倉橋 要人
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照れながら後頭部を掻いていると要人が隣に座る
横を向けば彼の瞳に映る自分が見えそうだ
倉橋 要人
奏
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倉橋 要人
倉橋 要人
奏
彼の声が聞こえる
普段なら聞こえない細部まで。
倉橋 要人
彼は丈夫に見せているが声は震えていた
引っ越しのことについてだろうか。
奏
倉橋 要人
僕と要人の間に沈黙が流れる
彼は決意したように僕を見据えた
彼は僕の背中に手を回すとそのまま押し倒してしまった
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