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8月某日
冬也
何でここに呼ばれたか分かるか？
夏樹
えっと、その
夏樹
2人っきりですね
夏樹は顔を伏せて 照れたような仕草をしてみせる
冬也
そういう事じゃねぇんだわ
冬也
これを見ろ
冬也は1枚の紙を夏樹に渡す
夏樹
げっ
冬也
英語4点
冬也
国語32点
冬也
数学21点
冬也
社会56点
冬也
理科23点
冬也
このままじゃ卒業出来ないなこれ
夏樹
でもせんせー俺社会頑張ったもんね
冬也
他の教科見ろ他の教科
冬也
でも確かに社会は頑張ったな
夏樹
先生...！
冬也
けどこのままじゃもう1回
3年する羽目だぞ
3年する羽目だぞ
夏樹
まあ友達増えるし人脈広がるし？
冬也
おまポジティブすぎ
冬也はハハハと笑った
冬也
とりあえず夏休みの間は週に
2回補習があるから絶対来いよ
2回補習があるから絶対来いよ
夏樹
はいはい
冬也
返事は1回
冬也
それじゃとりあえず破滅的な英語から
夏樹
しぇしぇ
冬也
それ違う
夏樹
かむさはむにだ
夏樹
韓国の言葉を習うのも大事だと思います
冬也
とにかく今は英語だ英語
ｶﾀｯ
冬也は夏樹の隣へと椅子を置いた。
夏樹
夏樹
先生近い
夏樹
臭いです
冬也
え臭いか？！
夏樹
冗談です
夏樹
あたりめの香りがします。
冬也
くせぇな
夏樹
冗談ですよ
夏樹はﾆｶｯっと笑った。
目尻にシワが出来て細くなる
こいつ案外笑うと可愛いんだな。
夏樹
せんせ？
夏樹
聞いてた？
冬也
ああごめん
夏樹
なに、俺の笑顔に見惚れてた？
冬也
冬也
なに自惚れてんだか
夏樹
ここってどうやるんですかー？
切り替え早っ
冬也
見せてみ
夏樹の白い首からは汗が垂れた。 眩しい太陽に照らされて光っている
ｺﾞｸﾝ
夏樹
せんせ？
夏樹
やっぱ今日の先生おかしいって
夏樹
夏バテ？
夏樹
めっちゃボーっとしてるよ
冬也
ああ、ごめん
光る首筋に喉笛を鳴らしたのはきっと
きっと全部暑さの所為だ。
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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