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りんか
放課後の教室。 隣の席に座る凛花が、机に頬杖をつきながら言った。 私はスマホから顔を上げる
さわ
りんか
さわ
りんか
凛花はそう言って笑った。 可愛い。同じ女子でも思う。 目が合えば男子は嬉しそうにするし、女子からも好かれる。 凛花は昔からそういう子だった。 だけど嫌いになれない。 むしろ大好きな親友だ。
さわ
りんか
さわ
りんか
その言葉に一瞬止まる
さわ
私は笑ってごまかした。 本当はいる。 だけど言えなかった。 誰にも。 凛花にさえ。 ガラッ。 教室のドアが開く。
蒼
聞き慣れた声だった。 私は思わず顔を上げる。 入ってきたのは蒼。 クラスでは静かな方。 休み時間も騒がないし、自分から話しかけるタイプでもない。 でもなぜか目を引く人だった。 蒼は自分の席へ向かい、机の中を探し始める。 私は無意識にその姿を見ていた。
りんか
りんかが小さく呼ぶ
りんか
心臓が跳ねた
さわ
りんか
信じてない顔だった
私は慌てて窓の外を見る。 蒼はノートを見つけたらしく、それを持って教室を出ていった。 ドアが閉まる。 静かになる。 その時だった。
りんか
凛花がぽつりと言った。 私は振り返る。 凛花は少し照れたように笑っていた。 そして
りんか
頭が真っ白になった。 一瞬、何を言われたのか分からなかった
さわ
りんか
凛花は恥ずかしそうに笑う。 私は何も言えなかった。言葉が出てこなかった。 だって。私もずっと前から。蒼が好きだったから。 凛花はまだ何か話している。でも耳に入らない。
親友と好きな人が同じだった
コメント
2件
ああ、この第一話、めちゃくちゃ胸にくる……。「好きな人できた」から始まる日常会話が、ラストで全部反転する構成、巧いなって思った。凛花が屈託なく笑えば笑うほど、さわの“言えない気持ち”が静かに浮き彫りになる。親友だからこそ打ち明けられない、そのもどかしさが地の文の少なさで逆に際立ってて、むしろ読んでるこっちが息を止めてしまう。続き、どう転ぶんだろう。