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佐伯こはる
熊谷りお
りおは味わおうとせず、喉に流すように麦茶を飲み干した。 そしてご満悦の笑みで「おかわり!」と言う。
水嶋なづき
熊谷りお
自分とは真反対のりおに少し魔が刺したのか、水嶋さんは鋭い目つきでりおを睨んだ。
熊谷りお
水嶋なづき
熊谷りお
質問攻めにあう水嶋さんの顔には どんどん呆れの文字が浮かぶ。 私はただ、2人の会話を静かに聞いているだけであった。
水嶋なづき
いつもは穏やかな彼女も少し怒り口調でそう言った。 私は反応に困り、ただ俯くことしかできなかった。 りおはようやく、自分のしでかしたことに気づく。
佐伯こはる
水嶋なづき
バタン…。
水嶋さんを怒らせてしまったのか…。 階段を一段一段踏み鳴らして、玄関扉を強引に閉める音がした。 しばらく、口を紡いでいたりおが ようやく話した。
熊谷りお
佐伯こはる
私はりおを傷つけないよう必死に慰めた。 りおは高校で初めて話しかけてくれて何度も救ってくれた大事な親友。 慰めることくらいしかできない私が 惨めに思えた。
次の日…。 ぐっすり眠っていた。 今は昼過ぎだろうか…。 昨日のどこから湧き出たかわからない疲労感が私の睡眠を手助けしたのだろう。
ピンポーン りおだろうか? 私は眠気眼のまま扉を開けた。
水嶋なづき
佐伯こはる
綺麗な髪、シワひとつない服、丁寧にケアされた肌。 何一つ欠けずにただ、少し乾いた目だけがこちらを凝視している。
水嶋なづき
佐伯こはる
水嶋なづき
佐伯こはる
水嶋なづき
そんなこと、りおからは一度も 聞いたことがなかった。 今は私もりおも高校2年生。 りおと出会ってもう2年も経つ。 そういえば2年前からあまり、りおは今より前の話はしたがらなかった。
佐伯こはる
頭が空っぽになり、水嶋さんへの疑問ばかりが浮かぶ
水嶋なづき
佐伯こはる
水嶋なづき
耳鳴りがする。 やけに外の蝉が静まり返った。
水嶋なづき
「3年前に亡くなっているんですよ」