復縁を求めて
#/8
tt
jp
jp
tt
やっと分かった。 おれが学校に行きたくない 理由が。
jp
おれが愛してる人は おれの大切な人と 同じ質問をした。
おれはゆあんの顔をもう 見たくなかった。 ゆあんの悲しいそうな顔を 一生見たくなかった。
tt
昨日と同じ返事をする。
jp
jp
誰もいない道。 学校を抜け出した彼と、 幼馴染を捨てたおれ。
jp
jp
tt
おれの大切な人は死んだ。 その人はおれの 幼馴染''だった''人。
jp
tt
目の前には愛している人。 その人から聞いたのは おれの大切な人が自殺したこと。 おれのことが心配で 学校を抜け出してきた。
tt
そう言っておれは走り出す。 また人を傷つけてしまうの だろうか。
jp
あいつはもうおれの 大切な人でも、幼馴染でもない。
ただの他人。
tt
どれくらい走っただろう。 今いる場所が どこかも分からない。
おれは
誰のために
何のために
ここまで逃げてきたのだろうか。
tt
来た道を戻ることも できなくなったおれは なんとなくで自分が 思うように進むことにした。
tt
コンクリートには "通学路''という文字。 電柱には "虹桃町12丁目''という地名。
スマホをポケットから 取り出し、 電柱にかいてある地名を 検索する。
自分の住んでいる町から 28kmも離れているらしい。
この距離を走ったり歩いたりを 繰り返したのは きっと何かから逃げようと したから。
自分の気持ちも 分からないままスマホを片手に 自分の家に帰ることにした。
どのくらい歩いたのだろうか。 やっとのことで 自分が知っている街に 帰ってくることができた。
これ以上心配をかけるのも 申し訳ないので明日は 学校に行くことを決めた。 最後に夜ご飯だけ買って 家へ帰るだけ。
今日のことは明日 直接話して謝ることにした。
tt
毎日、毎日、 いくら抵抗しても新しい朝は やってくる。 都合のいい世界だ。
今日は嫌でも学校にいくことを 自分自身と約束した。
tt
静かに息を吐き、 身支度を始める。
いつもの教室ではなかった。 おれの後ろの席が1つ なくなっていた。
いつも騒がしいクラスメイトは 人が変わったように静かで、 おれに心配の 声をかける。
どれだけ声をかけられても おれは冷めきった声で 返事をする。
tt
tt
もぶ
誰にどれだけ 嫌われたっていい。 おれには人の幸せを守ることが できなかった。
tt
jp
tt
屋上のドアの前。 おれ目からは涙が 溢れていた。
jp
tt
jp
tt
jp
jp
tt
jp
tt
tt
''大切な人じゃなくなった'' それはおれにとって 幸せなことでもなければ、 ゆあんにとって 辛いことでもあった。
自分の気持ちをうまく 相手に伝えることができない おれは、あの場で泣いていた。
せめてゆあんには その涙を見せたくなかった。 泣いていいのはおれじゃ なかったから。
jp
jp
tt
jp
tt
tt
jp
jp
tt
jp
tt
tt
tt
jp
jp
そう言ってくれた。 おれなんかを愛してくれる じゃぱぱはこの世に 1人しかいない。 どんな優しい人でも おれが愛していいのは じゃぱぱだけ。
もう失いたくなかった。
これ以上大切な人の涙なんて 見たくなかった。
tt
jp
おれが絶対に大切にすると 誓ったこの日。 外には雨が降っていた。
#/8 夢の大雨
コメント
1件
なんか涙がァァァ.ᐟ.ᐟ ママァ-----.ᐟ.ᐟ