私はある日の夜鏡の前に立った。
目の前に映る自分の顔
それは確かに自分の顔だったはずなのに他人のように感じてしまう
まるで鏡の中の人物が全く知らない誰かのように思えて、心の中で違和感が広がった
目を逸らしても鏡の中の自分はそこにあった。
N_🍪
N_🍪
何度も目を閉じ、深く息を吸ってから、ふたたび鏡を見つめる
その瞬間、心の中に押し寄せてきた感情が爆発した。
あまりにも自分が分からなくて、あまりにも嫌で、ただただ目の前の鏡を壊したくなった。
手が震えながら、近くにあった小さな物を手に取って、鏡に投げつけた
N_🍪
ガラスの割れる音が部屋に響き渡る
破片が飛び散り、床に散らばった。
手のひらが痛む
N_🍪
心が冷たく無になっていた。
N_🍪
声を出すこともできないくらいの絶望感に襲われ、ただただ頭を抱えてその場に膝をついた
鏡の前に膝をついて、壊れたガラスの破片が散らばる中、ただ1人で震えていた。
涙も出なかった。
N_🍪
そう呟いた時、ふと気がつくと、周りには何もかもが壊れていて、それでもまだ、鏡の中の破片の中の自分を見つめている自分がいた。
その時、私は床に散らばった鏡の破片に無頓着で、全てがどうでもいいような気がした。
破片が足元に刺さっているのに、それすらも痛みとして感じることはなかった。
心の中で感じる重さが体に対する感覚を全て奪っていた。
ガラスの破片が手や足に刺さり、血が滲み出しても、ただそれを見つめるだけだった。
何も感じない。 何も考えない。
ただ、ただ、そこにいることが無意味で、全てが無駄に思えて、力が抜けていく。
N_🍪
私はそう呟く。
周りのこととかどうでもよかった。
鏡を壊しても、傷をつけても誰かが助けに来る訳でもない。
ただ、自分の心が壊れていくだけだ。
その瞬間胸の中に広がる虚無感。過去も未来も、誰かの期待も、もうどこにも意味を見いだせない。
顔を上げると、ガラスの破片が床を覆い、血が静かに広がっていた。
だけど、それに対する恐怖や痛みすらなく、ただただ静かに無気力に、そこに横たわっているようだった。
N_🍪
でも言葉にしてもこの声は自分に届かない。
私の体がどれほど傷ついても、心の傷が癒えることはないのだと、すでに深い底に沈んだように感じていた。
そのまま、鏡の破片と血の中にうずくまるだけだった。
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