主
主
主
主
主
主
主
いるま
いるま
らん
らん
らんが歯型が付いたばかりのいるまの項をなぞる
そこから鮮血が滴り、 赤の糸を作った
すち
すちが覚束ない足取りでいるまの元へ向かおうと歩き出す
なつ
なつ
皆目の前の光景に呆気に取られていたが、すちの動きでなつは我に返った様だ。
なつ
なつ
こさめ
こさめ
みこと
なつ
なつ
こさめはすちの元へ
みことはらんの元へ
なつはいるまの元へ
なつの声掛けで3人が同時に動き出す
こさめ
こさめ
こさめ
いつもと違い、語気の強い口調でこさめが すちへと言葉を発した
すち
その声にすちが振り返り、 今にも涙が溢れそうな顔を作る
こさめ
こさめ
先程とは打って変わって、 普段通りの柔らかい声で話す
すち
すち
すち
すち
すちは笑って歩き出す
その目尻には雫が光っていた
こさめ
こさめも涙声で返し、 共に幕の中へと入っていった
みこと
なつ
2人の声に反応したらんが視線を向ける
らん
なつ
なつ
みこと
みこと
なつ
なつ
なつ
なつ
らん
らんが視線をいるまへと戻す
いるま
腹が疼くのかいるまは腹を抑えながら 時折艶のある声を発していた
らん
らん
らん
なつ
みこと
2人の返事を皮切りに らんはいるまを抱えて歩き出し、 幕の中へと消えていった
すぐになつとみこともその後を追い、 幕の中へと入った
その後なつの指示でライブ終了のアナウンスがかかり、 ファンは皆会場を後にした
ステージを後にしたメンバーが それぞれ楽屋へと入ってくる
すち
すちがいるまに駆け寄ろうとする
らん
すちはらんの制止でステージでの事を 思い出し、 大人しく引き下がった
すち
すち
いるま
直後にいるまがらんを求めて声を発した
らん
らん
いるま
いるまはそれ以上言わなかったが、 皆いるまの言いたかった事は理解していた だろう
『何で手を出してくれないんだ』と
2人は運命だ
それは本人達自身が痛い程分かっている
普通ならば運命の番が発情していれば、 その相手は理性を飛ばす程のフェロモンに あてられ、
すぐにでも襲ってしまうという
だが、らんはそれをしなかった
それは単にらんが強い極上のαだからである
しかしその事実はメンバーにも やんわりとしか伝えていないため、 らん以外の者には知りようが無かった
その後スタッフが勢いよく扉を開けて 入ってきた
スタッフ
スタッフ
スタッフ
らん
らんが即座に受け取り、 いるまをゆっくりとソファへ下ろす
らん
いるま
いるまも話には聞いた事があるため理解していた
故に抵抗する事なく承諾した
いるまの細く白い腕に銀の針が 推し進められていく
いるま
いるま
いるま
いるまも最初は悲痛な声を上げていたが、 暫くすると荒い息を吐くだけになった
らん
らん
いるま
らん
いるま
緊急抑制剤の副作用か、 いるまは眠そうに瞬きを繰り返す
その様子を見かねて らんがいるまの頭を撫でた
らん
らん
いるま
いるまはすぐに穏やかな寝息を立て始めた
らん
らん
らんが先程緊急抑制剤を持ってきた スタッフに頭を下げる
すち
なつ
こさめ
みこと
続いてメンバーも次々と頭を下げた
スタッフ
スタッフ
スタッフはいたたまれなかった様子で 慌てて部屋から退出した
すち
すち
すちは先程までとは打って変わって、 厳しい雰囲気を纏ってらんと対峙する
らん
らん
らん
すち
すち
すち
すち
すち
すち) いるまちゃんが誰と番になりたかったのか なんて俺には分からないし、
そんな相手が居たのかも分からないけど、
もういるまちゃんはらんらんと 番ってしまった
αは何人とでも番契約が出来るし、 解消もαの自由だ
でも…… 、
でも
Ωにとっての番は最初に番ったα ただ1人だけなんだ
メンバーとして、幼馴染として、 俺にはいるまちゃんを守る義務があるんだ
そんないるまちゃんをらんらんが捨てる なんて言い出したら、 俺は何をするか分からない
だから
だから… 、
お願いだから
いるまちゃんを見捨てないで
俺にらんらんを嫌いにさせないで
なつ
らん
らん
らん
らん
らん
らんは何を当然の事を、 とばかりに吐き捨て
穏やかに眠っているいるまを起こさない様に そっと抱えて、楽屋を後にした
主
主
主
主
主
コメント
5件
ずっと待ってました!!!!やっぱり紫君受けは世界を救うよね()
うわぁ、めっちゃ好きです! 自分もともとバース系無理だったんですけど、主さんの作品見たら克服できて良かったって思いました、!