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いるま

はぁッ…はぁッ

あんなに走る事なんて無くて

すぐ疲れたけど

すちに会えばきっと_____

なんて思ってた

いるま

…すちッ…助けて!

すち

え!

いるま

おれッ何もしてない!

いるま

盗ってないッ!

すち

何があったの!?

いるま

ッ…

大名の家来

おい、何してる!

やばっ…もう追いついて

痩せた子供の体力と鍛えられた大人では簡単に追いつかれる事なんてすぐに分かっていた

大名の家来

おまッ…早く行くぞ!

いるま

さわんな!

すち

ちょッ…いるまちゃんを離して!

いるま

すちッ…!(ポロッ)

すちは助けようとしてくれた

けど…

すちの事をアイツ等は見えてなく、気づかなかった

いるま

い゙やッ…(ジタバタ)

すち

いるまちゃんッ…!

俺は呆気なく捕まった

逃げたからか、翌日には打首になり

その日は台に縛られていた

8月の暑さが残る猛暑日だった

日陰は無く、俺を突き刺すような日差しは容赦なかった

いるま

暑い…

水も貰えず頭がクラクラしていた

いるま母

…いるま

いるま

おかー…さん

いるま母

見張りが居るから助けられないの…

いるま母

今、水飲ませるから…

いるま

ん…(ゴクッ)

いるま

おかー…さん…俺…どうなるの?(ぐすっ)

いるま母

…ここから離れるのよ…

いるま母

大丈夫…お母さんもお父さんも迎えに逝くから…待ってるんだよ…?

いるま

うん…(コクッ)

いるま母

いるま…これ

いるま

…これ、おかーさんの…

いるま母

いいの!

いるま母

持ってなさい…

そう言って、お母さんは帰ってしまった

翌日、まもなく俺は切られる事になる

大名の家来

最後に言い残す事はあるか?

いるま

…俺は何もしてない…お前等見たいなおっさんなんて初めましてだわ…

大名の家来

ッ…

いるま

それから…

いるま

おとーさん…おかーさん…

いるま

俺ッ…神様になってずっと見守るからッ…

いるま母

ぃるま…(ぐすっ)

いるま

泣かないで…俺はおかーさんの笑った顔が見たいなぁ…

いるま母

いやッ…

大名の家来

…時間だ(スッ)

グシャッ

それから俺は視界が真っ黒になった

お母さんの泣き顔をみながら…

お母さんから貰ったラベンダーの香り袋を握り締めながら

気がついたら、俺は森にいた

すち

…!

すち

いるまちゃん!

いるま

すち…?

すち

ッ…ごめんねぇ…(ぎゅっ)

すち

俺がもっと早く気づいてたら…

いるま

うッ…すちッ…(ぐすっ)

俺はそれから神様になった

LAN視点

いるま

いるま

これが俺の神になった話

LAN

雨乃こさめ

暇72

みこと

いるまの話を聴いて腑に落ちた点がある

逃げた時にとても褒めてくれた事

人を異様に嫌う事

いるま

…何か質問はあるか?

「おとーさんおかーさん」と魘されてた事

LAN

…(ぎゅっ)

いるま

へ…

LAN

いるま…辛かったよな…

LAN

大人の事情で冤罪をかけられて…

LAN

そりゃ…人が嫌いになる訳だ…

暇72

俺からも…

暇72

よく頑張ったよ…

みこと

そうだよ!

みこと

俺もいるまくんの立場だったら人間嫌いになるもん!

雨乃こさめ

こさめも!

雨乃こさめ

無理矢理家族から離されて…辛かったよね…

いるま

…辛かった…

いるま

俺ッ…何もしてないのにッ…

ぎゅっ

すち

いるまちゃん、ごめん…

すち

俺ももう少し警戒するべきだった…

いるま

すち…

すち

原因は俺が普通の山菜を採らせてたら…渡さなかったら…

暇72

すち…

すち

俺が…いるまちゃんの人生を…

みこと

すちくん…(なでなで)

すち…いるまを凄く気にかけてた訳はそういう事か

いや…元々優しいけど

いるま

…怒ってない

いるま

すちは良かれと思ってやったんだろ?

すち

うん…(コクッ)

いるま

ならいいの…すちのおかげで今が楽しいから

LAN

…!

いるま

俺…ここに居れてよかったから

いるま

後悔なんてして無い

すち

そっか…

すち

よかったぁ…!

暇72

因みに、俺も後悔なんてしてないからな!(ぎゅっ)

みこと

俺も!

みこと

すちくん達と会えて後悔なんてないから!

雨乃こさめ

こさめも!

LAN

俺もー!

いるま

いるま視点

そっかぁ…これがなつが言ってた『友達』ってやつか…

当時の俺は貧乏で病弱だったから村との交流は殆ど無かったから友達は居なかった

…おとーさん、おかーさん

天国で見てますか?

俺は今

とても幸せです

友達は訳あり神様だった

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