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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

必読

初のチャット形式?ノベルです。至らない所数々あると思いますが目を瞑って下さいます様お願い申し上げます。

また、最初バチくそにシリアス感出ますがそのうちただののほほんワイワイ系に変わります故、ご理解ご了承の程宜しくお願い致します。

長々失礼致しました。では本編へどぞ。

"現実"とは、厄介な物で。救われたいと思えば思う程、暗闇という世界に堕ちていく気がしていた。

だから誰かを妬む事も、羨む事も無くなった。無で居ればいい。ただ絶命しなければ、とりあえず生きていれば、それでいい。

いつか報われるなんて事も期待しない。ただ何となく生きるだけ。

無音 ___

あの日目を覚ました○○は機械に繋がれていた。何も描かれてない真っ白な天井だけが視界を覆った。

何故○○がそうなってしまったか。事の発端は家族で出かけていた最中の事故であった。

誰も予期していなかった事故。○○とその家族を乗せた車は何気無い日常を過ごしていた。しかし突然赤信号を無視した車に追突された。

父、母、○○を乗せた車は一気に原型を無くした。後部座席に座っていた○○は意識不明。父と母は ____

‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌‌‌‌ ‌

‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌‌‌‌ ‌

‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌‌‌‌ ‌

___ タヒんだ。

‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌‌‌‌ ‌

‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌‌‌‌ ‌

たった一人○○を残して。それは○○が塞ぎ込む理由としては十分だった。

○○

... ッ、

目を覚ました○○は、目に映る白い天井に違和感を覚えた。"先程までは家族と車に乗っていた筈"。車はこんなに白くは無かった。

機械に繋がれていると気づいた○○は少し首を動かして辺りを見渡し、そこが医療機関である事を知った。

嗚呼、事故にあったのだと気づくのに時間はかからなかった。フラッシュバックするあの光景は脳裏にはっきりと焼き付いていた。

暫くして意識を戻した○○の元にやってきた医者は"君にはとても辛い事を言うけれど___"と前置きし、両親のタヒを告げた。

何となく、想像は着いていた。しかしドラマや漫画でしか無いと思っていた境遇に突如晒され、つい先程の様に感じる父と母との一般的な幸せの日々が崩された音は、○○の脳にだけ鳴り響いた。

○○

… あ 、 ッあ

聞きたいことは山ほどあった。いつから自分はここで寝ていたのか。いつ、父と母は息を引き取ってしまったのか。今日は何日なのか。しかし、更なる苦が○○を襲った。

‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌‌‌‌ ‌

‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌‌‌‌ ‌

___ 声が出ない。

‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌‌‌‌ ‌

‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌ ‌‌‌‌ ‌

突如○○を襲ったショックとストレスが、声を奪ってしまったのだ。それは治る物なかのか、ならばいつ治ると言うのか。精神的な物であるため、医者も"不確かな事は言えない。"と放つしか無かった。

○○が家族と声を失ってから一ヶ月が経過した。家族を亡くしてから○○は父方の祖母の家へ引っ越した。

家に思い出は沢山あった。しかしその家を残しておける経済力など、中学二年生の○○には無かったのだ。

祖母の家へ引っ越しをするという事は転校を余儀なくされた。

祖母は優しかった。○○が声を出せなくても笑顔を絶やすことなく接してくれた。かつての友人達と離れる事に心細さはあったものの、祖母の優しさのお陰で登校出来るまでに回復した。

とある日の朝の事。○○はいつも通り登校し、全学年分ある下駄箱で靴を履き替え、教室へ向かっていた。

三ツ谷隆

… ん? これは、

○○のひとつ上、中学三年生の三ツ谷は少し前を歩く少女がリボンを付けた白い猫のキーホルダーを落としたことに気づき拾い上げた。

"そういや、このキャラクターって妹達も好きなやつだ。"なんて思ったはいいものの落とし主がどんどんと先に行ってしまうことに気づいた三ツ谷はその後ろ姿を追いかけた。

三ツ谷隆

ねぇ、これ落としたでしょ?

どんどんと先に行く落とし主まで追いついた三ツ谷は、その少女の肩を掴んだ。

不思議そうに振り向いた○○は三ツ谷の手元を見て、自分のカバンについていたキーホルダーがない事に気づいた。

○○

… !

それは大事な物だった。亡くした父が買ってくれた。これと言って高価な物では無かったが、幼い頃から大好きなキャラクターであった為、貰った時は凄く喜んだ。

三ツ谷隆

ん 、今度は落とすなよ。

自分の手にあるキーホルダーを見て驚く○○に対して三ツ谷はそう放ち、手渡した。

○○

… 。

○○はペコッと頭を下げた。声は出せない。でも大事な物を拾ってもらったのだ。なるべく感謝が伝わるようにと、キーホルダーを握りしめながら。

頭を上げれば、そそくさと教室へと向かった。

三ツ谷隆

… 何も言わねぇのか。

普通なら"ありがとう"位言うだろ。と三ツ谷は不信感を抱いた。まぁ礼を言われる為に拾った訳でも無かったが、それにしても無礼では無いかと。妹達にもその辺はしっかり言いつけているつもりだから尚更だ。

だが、そんな少女をその日以降気にしている三ツ谷が居た。

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