霞
もう軍議の時間っつーのに
霞
紫信のやつ何してんだ?
白鳥 ナズナ
…
源義経
少し探してみるか
霞
だな
白鳥 ナズナ
そうですね、
吉条紫信
ぐっ
白鳥 ナズナ
紫信さん?
吉条紫信
来るな!
白鳥 ナズナ
(敵?!)
白鳥 ナズナ
(気づかなかった)
敵兵
吉条紫信、その首貰い受ける!
白鳥 ナズナ
危ないっ!
吉条紫信
っ
霞
危なかったな紫信
吉条紫信
霞!
白鳥 ナズナ
霞さん!
敵兵
うぉー!!
霞
嬢ちゃん!
白鳥 ナズナ
(まだ体が思うように動かないっ)
白鳥 ナズナ
(斬られるっ)
早瀬 紫季
っー、
早瀬 紫季
無事か、ナズナ
白鳥 ナズナ
紫信さん?
白鳥 ナズナ
う、腕が…
早瀬 紫季
これくらいかすり傷だ
白鳥 ナズナ
でも血が…
霞
嬢ちゃん!しっかりしろ!
霞
紫信連れて下がってろ!
白鳥 ナズナ
は、はい!
白鳥 ナズナ
すぐ手当しますから
吉条紫信
頼む
白鳥 ナズナ
(だんだんわかってきた)
白鳥 ナズナ
(私の命が狙われている原因が)
白鳥 ナズナ
(この時代に居たらダメなんだ)
白鳥 ナズナ
(この時代にとって有害な人物)
白鳥 ナズナ
(毒の時から少しづつわかってた)
白鳥 ナズナ
(あやかしにも効く毒を盛られたときから)
白鳥 ナズナ
(戻りたく…ないな)
白鳥 ナズナ
(この時代が、人物が愛おしくてたまらない)
白鳥 ナズナ
(現世には紺や未来の紫信、霞がいるけど)
白鳥 ナズナ
(でも、今ここで生きている人達と一生を共にしていたい)
吉条紫信
なぜ、泣きそうな顔をする
白鳥 ナズナ
ごめんなさいっ
白鳥 ナズナ
私、元の時代に戻っちゃうかもです
吉条紫信
…るさない
吉条紫信
元の時代に帰ることなど許さない
白鳥 ナズナ
え…?
吉条紫信
ナズナは誰にも渡さない
白鳥 ナズナ
なんでっ…
吉条紫信
ナズナ、俺はお前に恋をしていたらしい
白鳥 ナズナ
っ!
吉条紫信
葉とは違いもっと苦しく切ない、だがそれよりも
吉条紫信
とても愛おしい
白鳥 ナズナ
紫信さんっ!
白鳥 ナズナ
私も…私も
白鳥 ナズナ
紫信さんが好きです、もちろん未来の紫信さんも好きですけど
白鳥 ナズナ
今の紫信さんのこと、好きすきでたまらないんです
白鳥 ナズナ
帰りたくないです
白鳥 ナズナ
でももう、遅いんです
白鳥 ナズナ
おそらく私はもうすぐ強制的に現世に戻されます
吉条紫信
なに
白鳥 ナズナ
毒を盛られた時…いや、
白鳥 ナズナ
妖術を使った時から体に見知らぬ紋様が入っていて
白鳥 ナズナ
時を刻んでいるんです
白鳥 ナズナ
もう、時間がないです
白鳥 ナズナ
出来れば今も知らないふりをしていたかった
白鳥 ナズナ
いざ認めるしかないと思うと悔しいです
吉条紫信
っ
吉条紫信
では誓おう
吉条紫信
何百年、何千年先でも
吉条紫信
俺が愛した女は白鳥ナズナだということを
白鳥 ナズナ
ありがとうございます、
白鳥 ナズナ
でも、私が居なくなったら新しい恋をしてくださいね
吉条紫信
嫌だな
白鳥 ナズナ
そんなの…ずるいですよっ
白鳥 ナズナ
あっ、…
その時、私を抱きしめる腕は力強て
これほどかとまで思う幸福を一気に貰った