私のアール

私は今日も放課後の屋上へ行く。

今日こそは死ぬために。

学校では暴力を受け

家庭でも父から暴力を受け

毎日毎日傷は増えるばかり。

もう……疲れた。

屋上

私は靴を脱いだ。

誰もいないはず……。

また…抜かされる。

じゃあ、なんで声を掛けた？

三つ編みの子は苦笑し

その言葉を最後に彼女は屋上から消えた。

次こそは……次こそは！！

屋上

私は靴を脱いだ。

誰もいないはず……。

｢お腹が空いた｣と泣きながら

背の低い女の子は屋上から消えた。

そうやって私が死のうとする度に

先に越されて

声を掛けてしまって

最後は皆私の前から…消えていく。

私自身の痛みは日に日に増えていき……。

誰にも言えない毎日を繰り返す。

屋上

その子は私と似たような傷や痛みを抱えてた。

はじめて出会った……。

そう言い残して黄色いカーディガンの子は

目を伏せたまま帰った。

屋上

誰もいない屋上。

止めてくれる人もいない。

私は着ているカーディガンを脱ぎ

結んでいた髪をほどき

背の低い私は

飛びます。