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天使のお茶会 後編です

どうぞお楽しみください

主様がこの世界に携帯を持ってる設定を追加しました

主様

………。

ケルビム

……ん?どうしたの?

主様

主様

…なんでもないです

"お茶会"が開始されてから何分経っただろうか、相手からは何の攻撃もしてこないし、ただ時間がすぎていくだけだ

少しづつ紅茶を口にしながら私は知能天使を見る

ケルビム…確かあの塔で出会った知能天使だ、美麗な姿とは裏腹に私達人間に容赦がない

少し話してみて思ったのだが、彼は結構表情豊かだという事

ケルビム

ねぇ

主様

どうかしましたか?

ケルビム

そっちの執事の方はどうなの?

主様

どうって言っても……良いも悪いも貴方には言いません

ケルビム

ま……だよね

頬ずえをつき視線を逸らす

天使の羽も少し動きが弱まっている

主様

あの……

ケルビム

あ、君から質問?…いいよ

主様

なぜ、私を誘ったの?

手紙を貰ってからずっと聞きたかったことだ

ケルビム

何故、か…話してみたかったっていうのもあるし……人間をもっと近くで見たかったからかな

主様

それなら私じゃなくても良かったはず

ケルビム

………

ケルビム

君なら怖がらずに来てくれると思った

主様

………え?

ケルビム

沢山の悪魔執事を従えてる君なら…あの手紙を見て来てくれると思ったからだよ

ケルビム

そしたら君は来てくれた、誰にも話さず、1人で。

主様

……。

主様

主様

そう言うってことは…元から私の行動がよめて

主様

……っ!?びっくりした…

突然鳴り出した携帯のアラームを慌てて止める

その音にびっくりしたのか彼も目を見開いた

ケルビム

大丈夫?

主様

…大丈夫

何故だろう、何か嫌な予感がする

そう思いながら私は携帯を見つめた

ルカスside

ルカス

ルカス

……はぁ…はぁ……

長い森をひたすら走る

これは全て私の責任だ、私が皆に話していれば…

ベリアン

ベリアン

え………主様が知能天使と…

ルカス

…ごめんなさい

ルカス

ルカス

本当は皆に話しておくべきだったのかもしれない……

ルカス

でもこれは

ルカス

主様との約束…だったからね

ベリアン

そう、ですか……

ルカス

だからベリアン

ベリアン

ベリアン

…はい。

ルカス

私に別行動の許可を

あんな事を言ってしまったのだから、もう後には引けない

主様から伝えられていた場所を目指して走っていく

途中で何度も転びそうなったが、そんなことは関係ない…

ルカス

(無事でいてください…主様)

ケルビム

おーい…

ケルビム

おーい!!聞こえてる?

主様

主様

あ、はい

ケルビム

もう、ぼーっとしてちゃダメだよ

ぼーっとしていた頭を覚まし、辺りを見回す

段々と天使の数が減っていってるような…

ケルビム

…ねえ

主様

…?なんでしょうか

ケルビム

そろそろ…私の本当の目的、話してあげようか

ニヤ…と目つきが変わる彼に思わず身構える

私を見てあはは、と笑ったあとこう告げた

ケルビム

それはね……

『大量の天使をエスポワールに送り込むためだよ』

主様

…………え

次の瞬間、今まで周りにいた天使が勢いよく飛んでいく

思わず立ち上がり空を見上げる、本当だ

あの方角は

主様

……

ケルビム

……絶望した?

主様

……………

ケルビム

複数回を分けてこっそり送り込んでいたけど、あれが最後

ケルビム

ほら、天使達が道を塞いでいただろう、でも…これで通れるようになった

ケルビム

天使達を移動させたおかげでね

主様

ケル…ビム……

ケルビム

さぁ、早く帰りなよ

『ボロボロで、今にも倒れそうな執事が君の助けを待ってるよ』

あれ…なんでだろう

体が動かない

それどころか体中ブルブル震えて抑えが聞かない

破れた布に染み出す血

立ち上がれなくなり悪戦苦闘している執事達が脳内をよぎる

ケルビム

絶望に染まった表情………いいね

ケルビム

それじゃあ…私はここで、ね?

主様

ま、……待っ、て……

飛んでいくケルビムに手を伸ばそうとするが、震えてその場に座り込む

どんな顔して皆に会えば…

もう、こうなったら主失格なのではないか、と自虐しながら少し微笑む

早く行って、悪魔の力を解放してあげなくては危ないというのに

今の私にはそれが出来ない

主様

………

主様

ごめんなさい…

???

ルカス

主様

主様

私、早く行かなきゃ行けないのに

ルカス

主様……

主様

体が動かない…

ルカス

………

主様

私は主様しっか

「主様!」

主様

………???

急に呼ばれハッと我に帰る

さっきまでネガティブな事を口走っていたような…

ルカス

ルカス

主様、お疲れでしょう

主様

主様

ルカス………???

主様

なんで、いるの…???

ルカス

ふふ、さぁ…?私にも分かりません

ルカス

さぁ、行きましょう…私の手を取って

ルカス

それとも…

ルカス

ルカス

お姫様抱っこの方がお好みで?

その後私はルカスの手を取ってエスポワールの方に歩き出した

……え、お姫様抱っこの方はどうしたかって?

そんなの恥ずかしいに決まっているから却下した

ルカス

皆無事かい?

ベリアン

……ルカスさん

ベリアン

それに主様まで!

幸い危機的状況に陥る前に駆けつけることができた私達は、無事天使を倒し終わり

この騒動は幕を閉じた

〜デビルズパレス〜

医務室

主様

……えっと、その…

主様

ごめんなさい

ルカス

…私の方こそ

ルカス

でも、皆心配してたんだからね

主様

はい……以後気をつけます

ルカス

ふふ…

そう頭を垂れて申し訳なさそうにしている私の頭を撫でる

そしてゆっくり近づくと、そっと私を抱き寄せた

主様

……え、あの…!?

ルカス

主様の我儘を聞いてあげたから…私の我儘も聞いて欲しいな、なんてね

ルカス

…主様、こういうの好きじゃなかったっけと思ってね

主様

…好き、です

ルカス

うんうん、素直でいい子…

主様

私、あの時主様失格なんじゃないかって

主様

そう思った

ルカス

私も……

ルカス

私も主様の事を守れないようじゃ執事失格だって、危機感を感じていたよ

ルカス

主様が危険な目にあっていたらどうしよう、とか

ルカス

もし命を落としていたら……なんて、その場合は医師としても失格だけどね

そう自虐気味に笑うルカスをじっと見つめながら、軽くため息を着く

ルカス

ふふふ…呆れさせちゃったかな

主様

違う…なんか、安心して

ルカス

安心…か

主様

……うん

ルカス

主様

主様

……ん?

ルカス

ルカス

とりあえず、今日の事は皆に謝ろうか

ルカス

私もお供するよ♪

主様

主様

…はい

〜???〜

セルフィム

それで

セルフィム

無断でどこかへ行ってきたって本当かい?

ケルビム

……さぁね

ケルビム

でも人間には会ったよ

セルフィム

へぇ…どんな表情をしていた?

ケルビム

恥ずかしい…?ような

セルフィム

恥ずかしい…か…羞恥心と言うやつかな

ケルビム

あの表情も中々悪くないよ

ケルビム

顔が赤くなって恥じらっているのを見ると……

セルフィム

…見ると、なんだい?

ケルビム

なんでも

ケルビム

ケルビム

まあでも…次はもっといい表情が見たいよね

ケルビム

絶望顔はもう見飽きたし

セルフィム

へぇ、私はまだ見飽き足りないけどな

ケルビム

…次は…そう、だな…

ケルビム

快楽に染まった表情、とか

ケルビム

ケルビム

…考えるだけでゾクゾクするね

また…会えるよね

デビルズパレスの主様

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