8月29日、花火大会
私が唯一1人で呼吸できる時間
私にはこの時間が世界一大切だ。
千佳
ここは私が9歳の時に見つけた花火が1番綺麗にみられる穴場。
今のところ私以外ここを見つけた人はいない。
千佳
屋台で買ってきた焼きそばを膝の上で開ける。
千佳
そう呟くと後ろから何が雑音が聞こえた。
千佳
千佳
この時が来てしまった。
私の唯一の居場所がバレてしまった。
千佳
見るからにモテそうだし、こいつ絶対広める。そんな気がする。
今のところ連れはいなさそうだし、様子見てよう。
千佳
沈黙がうるさい。
千佳
千佳
千佳
千佳
千佳
千佳
千佳
千佳
千佳
千佳
千佳
千佳
千佳
千佳
千佳
千佳
千佳
優希
千佳
千佳
優希
千佳
優希
千佳
千佳
優希
千佳
千佳
千佳
この人が赤の他人の私にいきなり悩みを相談した理由、今ならわかるかも。
千佳
千佳
優希
お互い知らないから話しやすい。
千佳
優希
優希
そう言って背中を向け、立ち去ろうとする彼に何故か名残惜しさを感じた。
千佳
優希
千佳
優希
千佳
優希
そう2人で空を見上げた瞬間
優希
ドカンと音を立てながら花火が打ち上がった
千佳
なぜか今までより気持ちが 晴れていて、軽かった。1人が1番楽だったはずなのに。
優希
千佳
優希
千佳
彼の笑顔をみた瞬間彼を抱きしめていた。
千佳
顔をぐっちゃぐちゃにしながら今まで耐えていた全ての感情が溢れ出す。
優希
さっきとは違って沈黙が なんだか心地よかった。
花火の音で嗚咽がかき消され、より2人だけの空間を作っていく。
彼の手が私の背中を撫でる時、彼も密かに涙を流している事に気が付いた。
千佳
優希
千佳
優希
千佳
千佳
優希
そう言ってお互いにボロボロになった顔を見て、さらに泣いてしまうこの瞬間は。
人生で最高の瞬間だった。
次の年
千佳
千佳
優希
優希
優希
千佳
優希
千佳
優希
千佳
優希
私の唇に軽く触れる。
千佳
優希
千佳
千佳
優希
優希
千佳
優希
千佳
そう言ってさっきより長くキスをする
花火が始まるころに
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