TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

『君と僕の忌避進路』

一覧ページ

「『君と僕の忌避進路』」のメインビジュアル

『君と僕の忌避進路』

第55話 - 僕に今できること

19

2023年10月17日

#nmmn

#utit

#srr

#mfmf

縁（エニシ）

シェアする

この作品はいかがでしたか？

19

縁（エニシ）

プロフィール

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール

テラーノベルのスクリーンショット

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

トップ
nmmn
『君と僕の忌避進路』
#55 僕に今できること / 縁（エニシ）

ホーム

検索

通知

本棚

真冬

…………

彼方

本当は、みんなと同じ学校がよかった

彼方

みんなと同じ学校に通って、その上で真冬たちと会えてたらどれだけよかったのかなって、時々思う

彼方

でも、そもそも家がああいうのだったら出会っても同じ学校でも意味無いのかなって…

この前、文化祭２日目に聞いた彼方さんのこと

正直言って、家庭環境が良くないのは覚悟していたけど、そんなに良くないとは思っていなかった

真冬

（またいつ、あの部下の人が来るかわからないし…）

優

まふ、昨日本当に心配した〜！！

真冬

えっ？

渉

ずっと彼方さんといなくなったっきり帰ってこなかったし、俺らが見つけるまでずっと屋上にいたらしいし

真冬

あぁ…ごめんごめん……！

真冬

（2人には心配かけちゃったな…）

優

も〜、次からはちゃんと行き先と帰ってくる時間言ってな！

渉

いや、小学生じゃないんだから…w

真冬

あはは……w

でも、2人にはかなり心配をかけてしまった

彼方さんのこともしっかりと見守って、でもまわりには心配をかけないようにして

真冬

（…そんなこと、できるのかな）

下校時刻、僕と彼方さんは一緒に帰っていた

真冬

…彼方さん、マスク外さないんですか？

彼方

だって、どこで見られてるかわかんないから……

この前の文化祭での一件があって、彼方さんは完全にまわりを常に警戒するようになった

毎日気を張っていて、疲労が溜まっているように見える

真冬

…そうだ、少し寄り道しましょ！

彼方

え？

真冬

ほら、こっちですよ〜

彼方

ちょ、どこに……

僕は彼方さんの手を引いて、とある場所へ向かった

彼方

…なんで真冬の家？

真冬

…あっ、ちょっと待ってくださいね！

僕は急いで、家中のカーテンを閉めた

そして玄関には鍵をかけてきた

真冬

ほら、これなら誰にも見られてないし、少し楽になってもいいと思いますよ

彼方

…ありがと

そういって、少し安心したようにマスクを外した

真冬

大丈夫ですよ、僕がいつでも助けに行きますから

真冬

何かあったら、すぐに呼んでくださいね

彼方

っ…！

彼方

うん、そうする

真冬

何か飲みます？あ、お茶とかありますけど…

彼方

じゃあ、もらおうかな

真冬

あ、ソファー座ってて大丈夫ですよ！楽にしててください

多分、あと少しはこんな日常が続くだろう

でも、どれだけ状況が変わっても彼方さんを守るのは変わらない

あと少し、あと何ヶ月かするまで 2人で耐えていよう

そうすればいつの日か、きっと僕たちを救ってくれる光が見える筈だから

真冬

（だから、僕がしっかりしないと…）