汽車で7時間という長い距離を移動し、乗る時に見た駅とは違う、見慣れない駅を出る。
アティス・フォーリオ
(ここが、グランツ街…)
グランツ街。ここは、アルーマ学園がある街なだけあって、国内最大都市。
ここには色んなお偉いさん達が住んでいて、私には程遠い街。
アティス・フォーリオ
ひ、人しかいない…
つい口に出てしまう程、人でいっぱいに溢れている。
周りを見渡せば、人、人、人。
服装もみんなオシャレで、私の服装が浮いて見えてしまう。
アティス・フォーリオ
(早く、ここから抜け出さないと…)
私はそう思い、とりあえず人混みから抜け出そうと歩き出す。
しばらくすると、人もだいぶ少なくなり、ふぅ、と安堵の息を吐く。
アティス・フォーリオ
あっ、あれ。
少し上を見上げると、周りの建物よりも何倍も大きい城…のような建物と、近くに『アルーマ学園』の文字が見える。
アティス・フォーリオ
お、大きい…
いざ、アルーマ学園を前にすると、すこし身体が強ばる。
でも、今日から私はここの生徒。
私は意を決して、アルーマ学園へ向かった。
アティス・フォーリオ
...初めてこんな大きな建物を見たわ...
アティス・フォーリオ
(近くに来ると、更に大きく感じる…アルーマ学園の土地内だけで、街1つ分くらいの大きさはあるくらい大きい。)
アティス・フォーリオ
(今日から、ここで剣術を学べる...)
アティス・フォーリオ
(さっそく、中へ入ろう)
アティス・フォーリオ
(エントランスも広い...あ、あの人に話しかければ良いのかな?)
アティス・フォーリオ
あの...アルーマ学園へ入学する者なんですが、
受付人
入学許可証をご提示下さい
アティス・フォーリオ
これです...
両手で丁寧に渡すと、受付人は一瞬驚いたような表情をしたが、すぐに普通の表情に戻り入学許可証を返した。
受付人
あなたの寮の部屋番号は512室です。こちら鍵になります。
アティス・フォーリオ
ありがとうございますっ
受付人
それと、こちらはグラデュースクラスの方のバッチです。お部屋にある制服を着ましたら、左胸の辺りにこのバッチを付けてください。
アティス・フォーリオ
わかりました、ありがとうございます。
受付人
いえ。それでは、
受付人
︎︎ ︎︎ ︎︎"︎︎︎︎お気をつけて。"︎︎
アティス・フォーリオ
(お気をつけて...?)
アティス・フォーリオ
(どういう意味なんだろう...)
この時の私には、この言葉の意味は理解出来なかった。