テヒョン先生が近づいてくる.
少し怒ったような, 複雑な顔で歩み寄ってくる.
寒いからか, 鼻が赤くなっている先生の吐く息は白くて綺麗だ, 舞い降りる雪の様に消えてゆく白さ.
一週間まともに顔を合わせなかったからか, 若干気まずさが残っていて, 目を逸らす.
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
先生の手が僕の髪の毛に触れた.
まるで触ったらすぐに溶けそうな程に儚いものを触るかのように優しく僕の髪の毛に触れて, 伏し目がちに僕を引き寄せる.
体がこわばって, 上手く息が出来ないんだ, 何か熱いものが胸からこぼれそうなくらいに, 苦しいんだ.
先生の体温が, 匂いが, いつも以上に感じられて, 余計に体がこわばる.
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
言葉を出すのをためらっているように見えた, テヒョン先生は.
そして, 低くつぶやく.
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
𝐽𝑢𝑛𝑔𝑘𝑜𝑜𝑘.
先生が好きと言ってくれた黒髪を, その場の感情によってあっさりと捨ててしまったという後悔や罪悪感の念に責められて, 涙が出そうになる.
切なげな手つきで, 僕の金髪の髪の毛を柔らかく触っては, 悲し気に俯く先生の腕の中にいる僕は, まるで自分じゃないようで.
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
𝐽𝑢𝑛𝑔𝑘𝑜𝑜𝑘.
僕の耳をそっと両手で包み込むテヒョン先生の距離の近さに, 鼓動が高まって止まらない,
テヒョン先生の顔はもうすぐそこにあって,
先生の唇が薄く開く.
息を飲むような音.
そして.
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
𝐽𝑢𝑛𝑔𝑘𝑜𝑜𝑘.
そう低くつぶやくと, 唇に熱いものが触れた.
真冬の屋上, 熱いものが触れる.
何が何だか, 理解が追い付かなくなって, すぐ近くにテヒョン先生の顔がある事, それだけの事なのに, 鼓動が高鳴って止まらない.
頭が真っ白になる,
雪の様に, 真っ白になる.
𝐽𝑢𝑛𝑔𝑘𝑜𝑜𝑘.
気づいたら強く抱きしめられていて, そっと離れる.
数分後, それは遅くやってきたタイムラグのように, ふと僕に意識させた ..
ようやく何が起こったのか分かってきて, あまりの恥ずかしさに頬が熱くなってくるのが分かり, ぱっと顔を隠した.
い, 今のって.. 今のって.. !!
𝐽𝑢𝑛𝑔𝑘𝑜𝑜𝑘.
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
"もう俺から離れんなよ."
そっとまた抱きしめられる..
先生の頬は, 真冬なのに何故かほんのりと赤く染まっていて, 僕の頬も熱く感じられた.
𝐽𝑢𝑛𝑔𝑘𝑜𝑜𝑘.
𝐽𝑢𝑛𝑔𝑘𝑜𝑜𝑘.
先生は, はっきりと声に出すことはなかったが, 小さく頷く, そして.
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
𝐽𝑢𝑛𝑔𝑘𝑜𝑜𝑘.
それは, 真冬の屋上での秘密の出来事でした.
けれど, 世界で一番美しい瞬間のように思えました.
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
𝐽𝑢𝑛𝑔𝑘𝑜𝑜𝑘.
息を詰まらせる事しか出来ないのはなぜだろうか.
もしこれが夢なのだとすれば, 神様.. どうか僕にもう少しだけ夢を見させてください, そしたらほかにもう何も望みません ..
真冬の屋上なのに, こんなにも暖かく感じるだなんて.
テヒョン先生の燃えるような瞳が, 僕の心を縛り付けて離さないんだ.
𝐽𝑢𝑛𝑔𝑘𝑜𝑜𝑘.
𝐽𝑢𝑛𝑔𝑘𝑜𝑜𝑘.
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
先生は苦いところを突かれた, というように顔をしかめて手を額に当てて空を仰ぐ.
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
多少なりとも慌てて, 苦し紛れに髪の毛の先をくるっと指で撫でるテヒョン先生をじっと見つめる.
𝐽𝑢𝑛𝑔𝑘𝑜𝑜𝑘.
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
𝐽𝑢𝑛𝑔𝑘𝑜𝑜𝑘.
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
先生に子犬の様にわしゃわしゃっと頭を撫でられ, せっかくのムードも何もないけれど,
叶うはずもない, と諦めかけていた恋が実ったことに何より僕自身が一番驚いていたし, 信じられない程に幸せなんです.
嬉しくて, 嬉しくて,
𝐽𝑢𝑛𝑔𝑘𝑜𝑜𝑘.
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
そう頼んだら, 手を貸してくれた.
大きな手, テヒョン先生の大きな手に自分の手を重ね合わせる.
𝐽𝑢𝑛𝑔𝑘𝑜𝑜𝑘.
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
𝐽𝑢𝑛𝑔𝑘𝑜𝑜𝑘.
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
先生はふっと笑みを浮かべたと思ったら, 僕の指に手を絡めてくる.
なんだか触り方が妙にくすぐったくて, でもそれが逆に嬉しくて, 恥ずかしくもなり, 顔をそむける.
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
𝐽𝑢𝑛𝑔𝑘𝑜𝑜𝑘.
𝑇𝑎𝑒ℎ𝑦𝑢𝑛𝑔.
𝐽𝑢𝑛𝑔𝑘𝑜𝑜𝑘.
初な僕を余裕そうな笑みを浮かべてからかうテヒョン先生は相変わらずだなぁって, そんな意地悪だけど優しい先生が大好きなんだ.
ちょっとほんのひとたび見つめあってから, 軽く再び唇を重ね合わせた.
ふわりとした感覚.
先生の唇は震えていた.
僕の唇も震えていた.
触れるだけのキスのはずなのに, 燃えるように顔が熱くなって, とっさに顔を逸らす, そんな僕の反応をじっくり楽しむかのように眺める先生.
ねぇ, 先生.
もう少しだけ, 隣に居てもいいですか?
♡ → 700.
.. ぷにゅ, 溶けそうです.
なんかぁ, なんかぁ, どきんどきんばくんばくんするよねぇぇぇ, もう無理.
ちょ, もう無理ぃ, ぐてぇ.. ちょ.. うん, 無理ぃぃぃ
自分で書いておいて, 自分で照れるなって話ですけどね, はい.
っていうか, キスした事無いのに.. キスの描写頑張りました..
彼氏いない歴=生まれ年のぷにゅですが.. はい. 頑張って経験もない恋愛系の話を書きました, 誰か褒めてㅋ
後日談も続きますので, しばし皆でグテにつかりましょう. うむ.
ではまた次回作で !!
コメント
7件
泣いた
よかったぁーーー(༎ຶ⌑༎ຶ)
もうやばいぃ…グテの仲直りとか最高かよぉぉ、もう婚姻届出そや、