暖かい日差しと花弁の散る桜
昔からこの季節が好きだった
幸せに満ち溢れた小春日和が___
…やっぱり駄目ですよね
私がバレー部に入るの…
マネージャー
私には何とも…だって___
貴方…足が無いから…
…そうですよね
分かってはいた
足が無ければコートでは飛べない
マネージャーにも
バレーに関わる事すら出来ない
この世界は残酷すぎる
つい数ヶ月前までは私の足はあったのに
一瞬の出来事で無くなってしまった
???
…何してんの
……!
男の人…どこかで見た気がする様な…
マネージャー
白布さんっ…!
白布賢二郎
…おまえ…
マネージャー
バレー部に入りたいそうで…
白布賢二郎
男子の?何で……まぁいいや
そう言うと男の人は目線を合わせるためにしゃがんだ
白布賢二郎
あのさ、ちょっと来てよ
マネージャー
…という訳で見学しに来た__
白崎 桜
白崎 桜です
透き通るような白い髪
きらりと光る車椅子
消えてしまいそうな微笑み
五色 工
…真っ白
白布賢二郎
…お前なぁ…
白崎 桜
別に大丈夫、です。慣れてるので…
五色 工
…何かすいません…あ、俺は五色 工です。よろしくっす
そう言って五色さんは手を差し伸べてきた
けど、体がそれを勝手に拒絶した
白崎 桜
っ…すいませ…ん
五色 工
え…あー…?
白布賢二郎
男が苦手なんだとよ、ドンマイ
五色 工
えっ、じゃあ白布さんは…?!
白崎 桜
…怖くない、から
白布賢二郎
…それどういう意味
白崎 桜
あっ、いや…決して悪い意味じゃ…
マネージャー
…あの、せっかく来て貰ったんですけど…
マネージャー
…今日は部活お休みで…部員はもっと居ますよ!?
白崎 桜
あ…そうですか
そう言えば3人とも制服だ…私の為に…
白崎 桜
…あの
マネージャー
あ、罪悪感とか感じなくていいですからね…!
白崎 桜
……!
五色 工
じゃあ…白崎さんって、何しに来たんすか?
白布賢二郎
…お前、女子バレーの試合とか観ないのか
五色 工
あんま観ないっすけど…?
白布賢二郎
…「女子バレー最優秀選手、白崎 桜」
白布賢二郎
…って、知らない?
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