TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

吊り橋

一覧ページ

「吊り橋」のメインビジュアル

吊り橋

第1話 - 吊り橋

260

2018年10月07日

#ホラー

志賀将治

シェアする

この作品はいかがでしたか？

260

志賀将治

プロフィール

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール

テラーノベルのスクリーンショット

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

ホーム

検索

通知

本棚

松田博行

ここが例の吊り橋か

小西哲弥

まだ昼過ぎだっていうのに

小西哲弥

今にもなにか出てきそうな雰囲気を醸し出してるなぁ

横山景子

横山景子

ねぇ、帰ろうよ

松田博行

なんだよ、景子ちゃん

松田博行

まだ来たばかりじゃないか

小西哲弥

もう怖くなったのか(笑)

横山景子

だって…

横山景子

さっきから誰かに見られてるような気がして…

松田博行

まさか(笑)

松田博行

この吊り橋の先は廃ホテルに続いてるんだ

松田博行

ホテルが閉館して以後、吊り橋も立ち入り禁止さ

松田博行

誰が来るっていうんだ

小西哲弥

ここにいるじゃんか(笑)

松田博行

俺たちは例外さ

横山景子

二人とも呑気ね…

横山景子

元々私は面白い観光スポットまで案内するって

横山景子

小西くんに誘われて来ただけであって

横山景子

廃墟探索に同行したわけじゃないのに

小西哲弥

廃れてるけど観光スポットに変わりはないだろ？

横山景子

それにさっき車の中で教えてくれた話って本当なの？

小西哲弥

本当だよ

横山景子

そうなの？松田くん

松田博行

怖がらせたくはないけど事実だよ

松田博行

この吊り橋から飛び降りた自殺者は数多い

松田博行

三年で数十人が死んだって言われてるし

松田博行

有名な写真家の丸山孝司もここで自ら命を絶ってる

松田博行

これが当時の記事さ

松田博行

まだホテルが廃業する以前の記事だから

松田博行

当時は多発した自殺をメディアはこぞって取り上げたんだ

小西哲弥

噂じゃこの自殺騒ぎが原因でホテルが潰れたとか

横山景子

なおさら渡りたくなくなったわ…

松田博行

松田博行

車で待つかい？

横山景子

…独りぼっちなのもちょっと嫌かな

小西哲弥

それなら来なよ

小西哲弥

第一まだ昼過ぎだぜ？

小西哲弥

足場が壊れて下に真っ逆さまになる以外怖くないさ(笑)

松田博行

そういう余計なことを言うなよ…

景子は渋々ながらも、松田たちに同行することにした。

松田たちは廃墟と化したRホテルを探索後、記念写真を撮った。

車に戻って帰宅したときは既に日没寸前であった。

その日の夜

松田博行

写ってるね

小西哲弥

しっかりとな

小西哲弥

オーブっていうんだろ、これ？

松田博行

霊魂と聞いたことがある

松田博行

オーブが写るところには確実に霊がいるってね

小西哲弥

多少期待してはいたけど

小西哲弥

実際に見るとゾクッとするな…(笑)

松田博行

松田博行

景子ちゃんのはどう？

小西哲弥

そうそう、横山さぁ

小西哲弥

あんなにビクビクしてたくせにどうして帰り道に

小西哲弥

吊り橋の写真なんか撮ったんだよ(笑)

横山景子

横山景子

やっぱり私の勘違いじゃなかった

松田博行

？

小西哲弥

なに言ってるんだ？

横山景子

…これ見て

小西哲弥

……？

松田博行

……

小西哲弥

…ひっ！

松田博行

…！！

一枚目、廃ホテルの入口でポーズを取る松田と小西。

二枚目、廃ホテルの外観を撮った写真。

三枚目、吊り橋にて景子が自分の足を写した写真。

四枚目、足場の板の隙間からこちらを睨む無数の目。

2018.10.04 作