円世
まさか
異能が使える人間がいるわけでもないこの世界で
そんなことが、俺の身近でおこるなんて考えてみたこともない
訳ではなかったが
よりによって、「あの人」がその対象になるなんて、考えたい訳がなかった。
円世
無条さん
円世
そう。
これは
俺が二つの能力以外の全てにおいて
「平均」すぎたために守れなかった
大切な人へおくる、最初で最後の手紙。
これを読んで、少しでも俺と一緒にいたいと思ってもらえるなら、願ったり叶ったりだ。
俺はずっと君と一緒にいたい。
一生忘れられない、きみとの……日間。
第一章〜失敗の連続〜
円世
円世
円世
円世
円世
円世
そんな僕の挨拶を受けたクラスメイト達の反応は失笑とまばらな拍手。
真面目な自己紹介のはずだったのに、みんなの反応を見て違和感を覚えた。
僕の言葉、そんなに変だったかなぁ、
と今さら振り返ってももう遅い。
過ぎた時は二度と戻らないのだから。
そんな想いを抱きながら、教室のど真ん中に用意された自分の席へと向かった。
あぁ、また僕は一つ失敗をした。
生徒A
ココに来てから、生徒に話しかけられたのは、これが初めてだった。
人間関係を築いていく上で最も大切なのは第一印象だ、をモットーにする僕は
いかにも女子ウケが良さそうな彼(名前は知らないので、とりあえず生徒Aとしておく)に、好印象……というよりは、
自分の見た目に合った性格を持っている、といった印象を与えるべく、即席で口調を整える。
円世
生徒A
生徒A
生徒A
生徒A
生徒A
無条さん
無条さん
という愛想の良い返事の後にやってきた「ジョー」と呼ばれた女子生徒は
僕のことを見るなりニコッとほほえんで、自己紹介を始めた。
無条さん
無条さん
無条さん
無条さん
無条さん
円世
僕は彼女のスーパーハイテンションかつ謎の語尾に圧倒されるが、
無条さんにも一応、貧弱な光地之を植え付けておく。
この印象は、僕がこの学校で成り上がっていく為の第一歩でもあった。
しかし、僕が話したかったのは、お互いについてではなく
「試」についてだった。
生徒A
生徒A
生徒A
生徒A
生徒A
円世
僕は予め、けっこうな頻度で「試」が行われる、とは聞いていたものの、
毎週、と聞いて少し驚いてしまう。
生徒A
生徒A
生徒A
生徒A
生徒A
生徒A
生徒A
生徒A
円世
彼から予感された、何か重たいものを含雰囲気に、僕は少し緊迫した面持ちになる。
生徒A
生徒A
生徒A
生徒A
生徒A
生徒A
生徒A
続く。
コメント
10件
1話の伏線わかった人〜!
初コメ失礼します🙇♀️ 作品、面白かったです!フォロー失礼します🙇♀️
フォローありがとうございます 設定がとても面白く、続きがとても気になりました! フォロバさせていただきます