セーラ
セバスチャン!甘いラテが飲みたいわ!
執事
かしこまりました!セーラ様!!
昔々、あるところに、わがままなお姫様がいました
執事
セーラ様、ラテでございます!
セーラ
次は、私の好きな絵本をとってきて!
執事
は、はいぃ!
執事やメイドをいつも困らせてばかり
それはひどいものでした
でも、こんなこともあります
村の広場で、木こりの男が蹴られていました
木こりの男
う、うぅ…許してください…
村の人々
男が男と結婚なんて、許されるはずがない!
どうやら男は、村人と価値観が違うために蹴られていたようです
セーラ
あら、あなた方は何をしているのかしら?
村の人々
はっ!姫様!ごきげんうるわしゅうございます!
セーラ
ええ、ごきげんよう
村の人々
聞いてくださいませ!この男、男と結婚するなんて言うのですよ!
村の人々
許されるはずがありません!
セーラ
そうかしら
村の人々
え?
セーラ
別に、男性が男性を好きになってもいいし、女性が女性を好きになってもいい
セーラ
ミルクティーより、レモンティーが好きでもいい
セーラ
人によって好きな物ややりたいことは違うのに
セーラ
そのやり方はなくって?
村の人々
っ!
セーラ
私はみんなが楽しく暮らせる国をつくりたいわ!
村の人々
ご、ごめんなさい
セーラ
謝るのなら、そちらの方に謝りなさい
村の人々
わ、私たちと価値観が違うだけでこんなことをしてごめんなさい!
木こりの男
いいですよ、気にしてませんから!
セーラ
以後、気をつけなさい!
村の人々
ありがとうございます!姫様!
こんなふうに、問題を解決することもありました
セーラ
いいことをするってなんて気持ちの良いことなの!
お姫様はいつもニコニコします
セーラ
でも、この屋敷にいる者も、笑顔にしたいわ!
セーラ
そのためにはどうしたら良いのかしら?
お姫様は考えました
すると、1冊の絵本を思い出します
セーラ
そうだわ!あの絵本にはたしか、みんなの気持ちを考えてなにかをすると、みんな幸せって書いてあった!
セーラ
…
セーラ
私はいつもわがままばかり言っていたわ…
セーラ
だから、執事達を困らせていた
セーラ
これからは、みんなの気持ちを考えて幸せいっぱいの国にしよう!
それからお姫様は、優しくなりました
おしまい